丹生谷貴志ツイートまとめ(2013年5月)

丹生谷貴志氏の2013年5月分のツイートをまとめました。
0
前へ 1 2 3 ・・ 12 次へ
nibuya @cbfn

ちょっとゴウマンですが、例えばディレイニーを語る際に常に言われる「複雑な象徴やら語法やらetcの埋め込み」のあの程度の複雑さや博識は僕を全く驚かせも戸惑わせもしません。むしろ意外に正統派知識の人なんだなと思うだけのことです。重要なのはそれがどんな「水」に沈めれているかに尽きます

2013-05-03 21:31:29
nibuya @cbfn

なんかディレイニーについての言い訳ばかりしているようで悔しいので、『ネヴェリオン』三部作以降『アトランティス』三部作までを、翻訳ないみたいだから原書を安い古書で注文。無論小説だけ。セクシャリティはウンザリする予感がするんで『Hogg』は敬遠。さて、意地ですね、無意味な。

2013-05-03 22:12:42
nibuya @cbfn

円城塔さんのものは意外に持っていて、芥川賞以降は実は伊藤計畫さんの遺稿を完成させたもの以外は読んでませんがともかく、清潔な文章ととびっきりの巧さに感嘆しつつ、そこでの運針の地場はたぶんうっすらしたロマンスなんで、これでやってくのはシンドイだろうなあ・・・と。ま、余計なお世話です。

2013-05-03 22:31:53
nibuya @cbfn

伊藤計畫さんと言えば「メタルギア主義者」とまで自称していた記憶がありますが、最新のメタルギア・ゲームの様変わり?を見たらどう言うでしょうね・・・我が意を得たり?でしょうか? まさかね。

2013-05-03 22:38:24
nibuya @cbfn

スピノザに『ヘブライ語文法』という本がありこれは訳されてませんが、ヘブライ語文法なんて僕には分かりようもないですが最初の子音と母音の説明は面白い。ヘブライ語は、今は知りませんがアラビア語と同じく表記に母音を記さない場合が多い。そこで・・「母音は子音の中を吹き抜ける霊的な風である」

2013-05-03 23:03:53
nibuya @cbfn

なんでこんなことを思い出したかと言えば、まあ、ディレイニーの登場人物たちの何人かが不思議な楽器を操る少年として出て来ることをぼんやり考えていたからで・・・単に思いつき

2013-05-03 23:05:39
nibuya @cbfn

ああ、ヘブライ語表記での子音と母音については僕の思い込みで、間違いかもしれません。アラビア語は、今は基本的に母音を記しますが、かつては母音を明記しなかった・・・これまたアラビア語なんぞ文字を追う以外全く読めませんが、母音の省略は当然文書の解読を時折一種の暗号にしてしまう

2013-05-03 23:10:25
nibuya @cbfn

さらに因に、スピノザの『ヘブライ語文法』は昔々にフランス語訳で最初の部分を読んだことがあるだけで、今本棚のどこにあるのかすら分からない。だから、さきほどの「引用」は思い込みの引用に過ぎませんので。念のため。

2013-05-03 23:13:07
nibuya @cbfn

どうでもいいことですが、『ノヴァ』に出て来る「プレアデス方言」の英語は、たぶん知識人!ではない一般のインド人がよく使う英語から来ているのか。動詞を末尾に置くヒンドゥー語の癖がでるんですね、たぶん。

2013-05-03 23:31:23
nibuya @cbfn

シマックの『小鬼の居留地』の透明惑星の有り様のアイディアは実に美しい・・・SFファンにはもはやありふれたアイディアに過ぎないのかもしれませんが・・・正直、「ゼロ年代SF」の開く光景より僕を「存在論的に!」幻惑します。

2013-05-04 00:26:20
nibuya @cbfn

バラード『キングダム・カム』、注文していたのを忘れるくらい時間が経って届く。最後の作品。翻訳が出ると思っていたが出ないので。『スーパーカンヌ』『コカインナイト』とともに三部作? 最後のバラードは少し図式的で艶っぽさが無くなった感じもするけれど、むしろその単調な灰色の感じが・・・

2013-05-04 12:37:26
nibuya @cbfn

『小鬼の居留地』。それぞれ展開し得るかもしれない幾つものアイディアを全く展開する気のないような並列で投げ出した妙な残骸のような小説。無論端的に言って「失敗作」なのですが、シマックの「壮大さ」への資質の欠如というよりもそれへの嫌悪? 一種の疲労感? これは1968年発表のもの・・・

2013-05-05 03:31:12
nibuya @cbfn

信じられないことに!僕は昔ボーイスカウトにいたことがありその頃は殆どサバイバル訓練組織に近かった記憶があるのですが、その時に川、湖という淡水がいかに怖いかを叩き込まれた記憶があります。その浮力のなさは経験しないと分からないしホラーめきますが夕方になると湖は人を底に引き込みます・・

2013-05-05 13:47:48
nibuya @cbfn

ホラーですましちゃ何ですから理屈を言うと、夕方とか朝とか、湖水表面と底流の間に温度差を基本理由とした、海とは異質の不規則な乱流が生じることがあり、それが浮力の意外な低さと重なって結構怖い。・・・いや、駒沢大学の報道見て・・・駄目でしょう、湖を甘く見ちゃ

2013-05-05 13:58:11
nibuya @cbfn

・・・と言うか、何だか知れませんが昔から湖が怖いのですね。冗談半分「文学的に」、ヘッセの『ガラス玉演戯』の末尾が怖かった?とか、シュトルムの『みずうみ』が怖かったとか、ロッホ・ネスが怖いとか、想像するとウィンダミア湖すら怖い、とか、富士五湖伝説が怖いとか、ま、何とでも言いますが・

2013-05-05 14:16:21
nibuya @cbfn

ああ相変わらず『ダールグレン』を『ダールグレイ』と打ってますね、すいません間違いです。相変わらずディレイニーが躓きの石? いやいや。『ノヴァ』の伊藤さんの翻訳は名訳だと知った上で、原書を・・・と思ったら間違えて仏訳を頼んでしまった・・・ま、怪我の功名になることを期待しましょうか。

2013-05-05 14:23:58
nibuya @cbfn

SFは了解不能性の拡張の為に書かれる。如何にして”了解可能というコミュニケーション主義のファシズムに抵抗するか”がその主題である。例えばレムの『大失敗』や『天の声』は”了解不能性の勝利の宣言”となろうとする。スラブSFの端的さ?・・・

2013-05-06 03:02:41
nibuya @cbfn

西郷信綱さんの仕事は古代人の文芸を通して古代人の心を「理解」する試みでは「なかった」。むしろそれを果てしなく「理解不能」のものとすることだった。例えばそれをストルガツキー兄弟の『ストーカー』に置ける「ゾーン」のようなものとして開き、閉じること・・・

2013-05-06 09:15:05
nibuya @cbfn

「記号論」とは本来、或る「文書」を了解し解釈する新たな試みではなく、誰にでも了解可能と予想されたものを”そのままの姿で了解不能のものへと転位させて行く方法”であったはずだ。「解釈学と記号論は不倶戴天の敵である」・・・・

2013-05-06 09:24:32
nibuya @cbfn

神託を解釈すること? それに対して記号論は与えられた一見自明な文、発話をデルフォイの神託の様なものへと変異させる営みである。「彼女はおはようと言い、ミルクをテーブルに置いた」といった発話がそこでは了解不能な別のものに変異する・・・・

2013-05-06 09:29:42
nibuya @cbfn

なるほど「解釈学」も或る所与を究極において了解不能なるものとして置くが、解釈学における了解不能性は「可能なる不可能」という形で了解可能性を「摂理の絶対性」に変身させる。記号論の営みはその逆である。絶対的な了解性として彼方に置かれるものを記号論は拒否し、それを希薄さの中に解体する

2013-05-06 09:43:10
nibuya @cbfn

・・・少なくとも「記号論」の当初のゾルレンはそのようなものであった・・・と、少なくとも僕は理解しています。厳密にはフランス系、とつけるべきなのか? 

2013-05-06 15:35:53
nibuya @cbfn

はっきりしないものの襲来を待ち続けるというモチーフは例えばカフカはともかく、ブッツァーテイ『タタール人の砂漠』、その”盗作”とも言われもしたグラックの『シルトの岸辺』があり、或いはクッツェーの『夷荻を待ちながら』、とそれぞれ秀作・・・ふいに読み返したくなる。好みはグラック・・・

2013-05-07 01:19:18
nibuya @cbfn

そういえばあくまでも根拠のない噂だが、村上龍『海の向こうで戦争が始まる』は二作目(?)に苦しむ村上氏に編集者がグラックだかを渡して発想源になったという話がある。繰り返すがあくまでも根拠のない話だし、また、だから村上氏の作品がどうこうという話ではない。物語の「型」の話だ。

2013-05-07 01:24:30
nibuya @cbfn

型、と言えばクラークの『都市と星』、プリースト『逆転世界』、ミエヴィル『都市と都市』等・・・英国SFの或る系譜を成すと言い得るのか・・・

2013-05-07 01:28:46
前へ 1 2 3 ・・ 12 次へ