憲法なき世の中の行政法たん ~権力を統制する憲法は大事だよ~
5月3日、夕暮れとともにやってきます
憲法なき世の中の行政法たんよ。ないがしろにされがちな立憲主義の大切さを裏からいくつかつぶやく…かもしれないわ。よろしくね……ふふふ……。
2013-05-03 20:15:081 「立憲主義」の大切さ
憲法は権力を制限して広く国民の権利を保障するっていう立憲主義の思想に基づく憲法だからこそ意義があるわ。こういう憲法を立憲的意味の憲法というよ。この意味の憲法を持たない国家は近代国家とは言えないわ。
2013-05-03 20:24:00憲法の立憲的な意義を弱める方向へ憲法改正を行うことは各個人の人権保障を強めるどころではなく行政機関の裁量を広げる方向に働くね。憲法の立憲的意義のある部分を徐々に削っていけばあたしはいろいろと動きやすくなるわ。それでいいかしら……ふふふ……。
2013-05-03 20:28:472 「公益及び公の秩序」の怖さ
日本国憲法の定める「公共の福祉」の概念は曖昧だからもう少し明確にするようどこかの国際機関から求められているらしいよ(どの機関だったかしら…)。「公益及び公の秩序」と改正すると文言上少しは明確になるかもしれないわ。……代わりに大きな代償を払うことになるかもしれないけど。つまりね……
2013-05-03 22:34:51つまり……代わりに個人の尊重の観点からすると後退した文言になりそうってことよ。もっとも、改正の文言に合わせて最高裁の判例が後退するかはわからないとしても……第一次的判断権をもつ行政機関はどう動くかしら。そこまで信用してしまっていいの? 裁判所による救済に賭けてみる? ふふふ……。
2013-05-03 22:36:053 権力分立の失敗例
統帥権(軍事権)の独立
行政裁判所の分離
権力分立も分け方によってはまずいってことね。他の戦前の制度でいえば行政裁判所を司法裁判所から分離したことも(運用上の問題が大きいとは思うけど)失敗だと言えるわ。行政裁判所は一審制で大審院への上訴ができなかった上に、行政裁判所の評定官(=裁判官)は3分の2が行政官出身者だったの。
2013-05-03 23:25:10もし権力分立としてアリでも、これは問題
帝国憲法61条「行政裁判所の裁判に属すべきものは司法裁判所に於て受理するの限に在らず」の解釈次第で最終審を大審院に統一することもできるし、評定官の内訳も変えられるはず。でもしなかった。制度を作る側に多くを委ねた結果ね。うまく出来るはずでも本当にそうするかはあたし次第よ…ふふふ……
2013-05-03 23:32:464 改正しにくいのには理由がある
現行の日本国憲法を改正するためには衆参両院で総議員の3分の2の賛成を得て憲法改正の発議をする必要があるわ。改憲しにくくて面倒なようだけど憲法は少数者の人権を守る必要があるときに威力を発揮するからこの位はあった方が良さそうね。過半数だと衆参がねじれてなければ発議できるようになるわ。
2013-05-04 00:39:535 「法律による行政の原理」には前提がある
行政機関の行動を縛っているのは法律よ。さらにいうと、法律で定めることができる内容を縛っているのは憲法よね。憲法が法律に対する規制を緩めていろんな法律が制定できるようになると、あたしの役割が広がるわ……ふふふ……。いや、あたしはいいのよ。あたしはね。ふふっ。
2013-05-04 00:54:206 権力をしばるのが憲法です
夕方にNHKのニュースを見たら「国民を縛るのは憲法ではありません。権力を縛るのが憲法であります。」っていうコメントを共産党の志井委員長が出していたよ。共産党や共産党の普段の主張はさておいて、この言葉は立憲的意味の憲法の特徴を鋭く指摘しているよ。
2013-05-04 01:10:21