イギリスのカトリックグラマースクール
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【イギリスの教育システム】従って親からの苦情に対して学校は親と緊密に連携し、苦情に対しても真剣に取り扱わなければならないという論理。親、親、親である。話はそれるが、
2013-06-30 09:17:15【イギリスの教育システム】そもそも最低片親が実践しているカトリック信者であることが入学許可第1条件の学校だが、数多い離婚家庭の子どもでカトリック信者でない保護者をもつカトリック信者である子どもはどう扱われるのか。
2013-06-30 09:21:51【イギリスの教育システム】それは文書には見当たらない。(もちろんこの学校はケースバイケースでさまざまな事例を手厚く扱っている事実もあるので単純に批判している訳ではない。単に離婚を前提とした家庭事情などに配慮している文言が見つからないということを指摘しているにすぎない。)
2013-06-30 09:24:09【イギリスの教育システム】配布文書 9. Message from the Diocese of Westminster Education Board 聖職者からのさまざまなメッセージ。できるだけ早く洗礼を受けてカトリックの環境のなかで子どもを教育することを絶対的に勧めている。
2013-06-30 09:33:31【イギリスの教育システム】紹介する配布文書の最後: 10. School Admission Criteria カトリック信者であることが入学許可の事実上の絶対条件。親の分も含め神父からのリッファレンスなど多数の証明が必要なのは当然。あとは学力。学区制はないことなど。
2013-06-30 09:52:03【イギリスの教育システム】さて、ここまで長くなってしまった。このカトリックグラマースクールがなぜ入学希望者の親たちに寄付を露骨に要求するのかを、カトリックグラマースクールの歴史と昨今の教育改革を関連させて私見をまとめようとしていたのだった。
2013-06-30 09:55:36【イギリスの教育システム】様々な資料を漁りつつ紹介していくなかで、この学校の経営状態がいかに逼迫しているかの数値はこれが判りやすい。(フォトキャプチャー)数値のなかで端的なのが、 http://t.co/29bBvxX2fY
2013-07-01 07:51:22【イギリスの教育システム】Self generated incomeの項目。生徒1人あたりに対する支出額。全国(イングランド&ウェールズ)平均£153、ロンドン£171、当該地方自治体£209に対して、この学校はわずかに年間£8にすぎない。これは異常と言える低い数値。
2013-07-01 07:55:26【イギリスの教育システム】この学校は voluntary-aided schoolに分類される公立校で、学校運営費の最低で90%の予算が地方自治体から供出される。残りをfoundationと呼ばれる事実上の学校運営団体や個人的寄付などで集める必要がある。
2013-07-01 08:00:27【イギリスの教育システム】最高で10%に相当する運営費を学校経営者は集める必要があるが、それが現実にはほぼ0%である。同じ自治体の他校の数値を見てもこの学校が圧倒的に最低である。カトリックの他校(それらはグラマースクールではなくコンプリヘンシブ校)はほぼ平均的な額を集めている。
2013-07-01 08:08:28【イギリスの教育システム】比較対照として、例えば同じfaith schoolのなかから、ジューイッシュスクール (comprehensive, voluntary-aided) の数値を見ると(キャプチャーフォト)、 http://t.co/UxTrlZMgLV
2013-07-01 08:14:59【イギリスの教育システム】その違いがよくわかる。このユダヤ教の学校が特別裕福なのかも知れないが、ポイントはここで話題にしているカトリック校の資金獲得額の低さ。補助教員など (Supply Staff Costs) に対する支出も年をおって激減している。
2013-07-01 08:17:54【イギリスの教育システム】この学校は5年前にもテレグラフ紙(2008年3月15日記事)などに「入学条件として寄付を要求したとして、その違法行為に対して教育省から警告を受けた」と報じられている。財政逼迫状態は長期にわたって続いているようだ。
2013-07-01 08:27:59【イギリスの教育システム】比較対照にしたコンプリヘンシブのユダヤ教の学校とのちがいから、このグラマーのカトリック校を読み解くには、まず学区制のないグラマースクールか、学区制のあるコンプリヘンシブかに注目することが1つのアプローチ。(ちなみに2校の統計数値は教育省の公式のもの)
2013-07-01 08:33:17【イギリスの教育システム】このカトリック校のような公立のFaith schoolとは、特定の宗教を母体に自由度の高い宗教教育などを行なうことを認可されている学校というだけでなく、教育省の説明 http://t.co/yOTkxObhCD にあるように、
2013-07-01 08:39:41【イギリスの教育システム】経営母体が学校の土地を所有していることが認定の事実上の条件になっている。つまり、faith school(特定の宗教にコミットしている学校)の多くは歴史的に元々教会などに付属していた教育部門が学校に発展してきたものであることと関係している。
2013-07-01 08:46:46【イギリスの教育システム】したがって、学校の構内や近隣に、活動している教会やシナゴーグを抱え、その信者がその学校の生徒であるケースが多い。ここで話題にしているカトリック校の場合はその点で大きな財政的不利を抱えている。すなわち、
2013-07-01 08:49:49【イギリスの教育システム】この学校が学区制を持たない競争の激しい学力選抜のグラマースクールであること。それが意味するのは、厳しくカトリック信者であることを生徒や親に要求していると同時に、その生徒たちが必ずしも学校があるコミュニティのパリッシュ(教会区)の子どもではないということ。
2013-07-01 08:57:15【イギリスの教育システム】その結果、経験なカトリック信者である生徒たちの宗教活動は彼らの地元の教会を中心に行なわれ、学校に対しては「カトリックという普遍的な共通点」で結ばれて入るものの教区やコミュニティ意識に基づいた関係性は希薄になっている。これは、
2013-07-01 09:00:34【イギリスの教育システム】学校の本来の目的であるカトリックの教義に基づいた普遍性の高い教育を(学力の高い子どもたちに)効率的に行なうには向いているが、学校の財政基盤を強固にすることにはつながりにくい。
2013-07-01 09:02:45【イギリスの教育システム】生徒たちは自分の住むコミュニティ/教区の教会活動に時間を費やす度合いが高い。当然付随するのは、寄付や彼らの活動が生み出すお金も学校にではなく彼らの教会に行ってしまうこと。
2013-07-01 09:05:31【イギリスの教育システム】校長が入学希望のカトリック信者の親たちに対して「金を持っているなら学校にくれ」と訴える理由は主にここにある。同時に校長は、自分の学校が如何に学業成績が良く、それを可能にしているカトリックに基づいた優れた教育を行なっているかを力説することしか術をもたない。
2013-07-01 09:12:27【イギリスの教育システム】少し古い(2009年)が、BBCがロンドンにおけるカトリック事情を手際よくまとめている。 http://t.co/CgsgBj1fLV ヘンリー8世から説明が必要なのがイギリス社会を理解する上で1つの最も有効な方法。BBCもそうしている。
2013-07-01 09:17:54