イアン・ハッキングしてみた/ 「私は特定の事例についての哲学者なのです」(イアン・ハッキングインタビュー, 2009年)
My very first paper on the topic, to which you refer, ends by saying - here I quote myself:
2013-06-29 22:28:17'Just because my dynamic nominalism invites us to examine the intricacies of real life,
2013-06-29 22:28:38.I see no reason to suppose that we shall ever tell two identical stories of two different instances of making up people' (p5)
2013-06-29 22:28:51このno less thanをどう訳すかがちょっとぴんときませんが、おおむね一般理論とみなすことに異議を唱えているとみて良いと思います。
2013-06-29 22:30:25ともあれ、making up peopleについてはそれぞれ個別のケースを分析していけばいいよという結論でここはまとめておきましょう。
2013-06-29 22:32:22You will be beginning to notice that I am not keen on generalizations: I am a philosopher of the particular case. (p8)
2013-06-29 22:37:50ハッキング:私が始めたとき、次のような考えを持っていました。新しい分類はもしかしたらたんに人々を新しく振り分けるだけじゃなく、同時に新しい種類の個人(person)を、個人である新しい方法をもたらすのではないか、と。(中略)
2013-06-29 23:02:49私たちが新しい種類のカブトムシや、新しい種類の鉱物、新しい種類の素粒子を見つけたとき、私たちはそれを新しいやり方で分類します。ですが、そうした分類は私たちが見つけた昆虫や、石とは相互作用しません。私たちは新しい種類の人間を見いだすことも同じようなことだと考えがちです(続く)
2013-06-29 23:06:31(前略)ですが、人々の種類はカブトムシの種類とは似ていないのです。「変態perverts」の場合がそのすばらしい実例です。それは比較的近年の現象であり、どのようにある種類の人間たちがその当の種類のコントロールをえるようになり、
2013-06-29 23:10:29どのようにそれを理論と実践の双方において再定義したのかについて教えます。同性愛者たちはもともとは医学と法学によって導入された分類のコントロールを奪取しました。それこそがゲイ・プライドが取り組んでいたことの一つなのです。(p6)
2013-06-29 23:12:58これがmaking up peopleの基本的な紹介と、その中での相互作用する種類(人間の医療分類など)としない種類(昆虫の分類など)との区別の導入ですね。
2013-06-29 23:16:12そこまではいいのですが、疑問なのはハッキングのいうecological nitchesやImitation/Internalizationっていう概念の身分はどうなっているかということでしょうね。
2013-06-29 23:17:28これがある種の理論に見えるというのはありそうなことです。問題はハッキングがこういうものを持ち出して一体何をしようとしているのか、ということでしょうか。
2013-06-29 23:19:35さて、今日のハッキングはこのくらいにしておきますか。2時間でp10まで進みました。全部で20ページなので、あと2時間くらいで終わるのでしょうか。
2013-06-29 23:22:12みなさんも今日からハッキングはじめて見ませんか?九月にはシンポジウム「making up people - イアン・ハッキングの歴史的存在論」もありますよ→ http://t.co/y8Fi78hDqZ
2013-06-29 23:27:14‘I am a philosopher of the particular case’: An interview with the 2009 Holberg prizewinner Ian Hacking, History of the Human Sciences,26-2
2013-06-30 19:38:29