陶芸を通じてアジアを見る-愛知県陶磁美術館・大長学芸員が語る「アジアの現代陶芸」 #a_bunjo

平成25年7月12日に開催された、愛知県文化情報センター主催「はじめてアート講座2013(第5回)」のまとめです。今回の講師は、大長智広さん(愛知県陶磁美術館・学芸員)でした。 関連リンクと補強を交えつつ、当日の要約を振り返ります。
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愛知県文化情報センター「はじめてアート講座2013」

「はじめてアート講座」は金曜夜に開催する様々な芸術分野の入門講座です
「あいちトリエンナーレ2013」の舞台公演や出品される作品等の話題を中心に、
これまであまり芸術になじみのなかった方にもわかりやすくお話します。

愛知県文化情報センター @AACbunjo

金曜夜ははじめてアート講座!今日は現代陶芸の日です! http://t.co/dWwMb4XubG #a_bunjo

2013-07-12 08:59:19

実況ここから:

Arts Audience T…ロプロプ @loplop_org

このあと18時から、愛知県文化情報センター主催「はじめてアート講座2013 第5回:アジアの現代陶芸-陶芸を通じてアジアを見る」実況します(⇒http://t.co/x0quMQdNYi)。講師は大長智広さん(愛知県陶磁美術館・学芸員、以下敬称略) #a_bunjo

2013-07-12 19:00:05

1:愛知県陶磁美術館について

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始まりました。//【1:愛知県陶磁美術館について】大長「愛知県陶磁資料館から、愛知県陶磁美術館(以降、愛陶)に改称したばかり。焼き物の専門館として新たなスタートを迎えた。瀬戸・常滑・渥美といった焼き物の地域に近いだけでなく(続)」 #a_bunjo

2013-07-12 19:06:54
Arts Audience T…ロプロプ @loplop_org

(続)建物も自体も、窯跡がある=焼き物が焼かれていた場所に建っている。作陶のワークショップなども実施している。愛知芸術文化センター地下1階でも展示する機会があるので、ぜひ観て欲しい」 #a_bunjo

2013-07-12 19:08:59

2:「アジア現代陶芸-新世代の交感」展について

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【2:「アジア現代陶芸-新世代の交感」展について】大長「自身がアジアの陶芸を専門にしているわけではないが、標題の展覧会に関わる中で得た知識を紹介したい。日中台韓のたくさんの大学から290人余が参加している大規模な展覧会」 #a_bunjo

2013-07-17 04:33:26
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大長「2004年に始まった当初は参加校・国も少なかったが、だんだん増えてきた。参加4カ国で順繰りに開催している。ではなぜ“アジアの”現代陶芸なのか。かならずしも“対欧米”と云うことではなく、足下を見つめなおすと云う視点から始まっている」 #a_bunjo

2013-07-12 19:12:27
Arts Audience T…ロプロプ @loplop_org

大長「欧米の陶芸表現・様式・美意識、欧米の美術制度の影響下にあることに自覚的になったきた=これがこの展覧会のスタートだと言える。たとえば日本で今日いわれる“美術”とは、明治時代にウィーン万博に参加した際に翻訳として生まれた造語である」 #a_bunjo

2013-07-12 19:14:48
Arts Audience T…ロプロプ @loplop_org

大長「原語(kunstgewerbe)を逐語訳すると“工業上美術”となる。当時の日本における工芸、音楽などのよせあつめのイメージであり、こんにち的な“美術”とはまた違っている。訳語のなりたちを考えるだけでも、いま当たり前に見えているものが違って見えてくる」 #a_bunjo

2013-07-12 19:16:56
Arts Audience T…ロプロプ @loplop_org

大長「昨今、“近代”を見直す動きが盛んで“工芸的なるもの”と云うキーワードがある。すなわち“美術と工業・美術と生活の中間領域に位置する工芸”のことで、工芸の複合的性格を示している。ようやく、工芸と云うものを客観的に見直せるようになってきた」 #a_bunjo

2013-07-12 19:18:59
Arts Audience T…ロプロプ @loplop_org

大長「以上は日本での話であるが、日本以外でも陶芸は営まれており(それらの国でも)アジア的な視点を取り戻すことで現代の陶芸を捉えなおすヒントがあるのではないか。たとえば韓国では、これまで“近代”概念がなかった(=近世から現代に移行していた)」 #a_bunjo

2013-07-12 19:20:32
Arts Audience T…ロプロプ @loplop_org

大長「(アジア史として)デリケートな部分ではあるが、近代が抜け落ちていたことは一部の韓国人研究者も認めている。陶芸においては、自分たちの陶芸がどう云うものか向き合うことになり、日本との歴史や近代を見直すことになった」 #a_bunjo

2013-07-12 19:22:05
Arts Audience T…ロプロプ @loplop_org

大長「たとえば、これまで日本の柳宗悦らが(従来の韓国内の観点とはまったく別の視点で)韓国で生産されたものを“美的”に評価したとしても、両者の評価基準の違いや韓国の近代に対する視点(=客観的視点)の欠如もあって、韓国の美術史などに組み込まれることは少なかった」 #a_bunjo

2013-07-17 04:33:33
Arts Audience T…ロプロプ @loplop_org

大長「しかし、近年は(陶芸において)これまでと違う視点や評価基準をも取り込んで、自らが立っている場を考えると云う動きがあり、たとえば韓国で日本の民芸の展覧会が開かれたことは象徴的である」 #a_bunjo

2013-07-17 04:33:37
Arts Audience T…ロプロプ @loplop_org

大長「このような各国の状況の中に“アジア現代陶芸-新世代の交感”展(以降、交感展)もあり、回を重ねているのではないか。そこで、参加国をそれぞれ紹介したい」 #a_bunjo

2013-07-17 04:33:42

3:台湾の現代陶芸

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【3:台湾の現代陶芸】大長「インガオ(鴬歌)陶磁博物館がとても充実しており、国際展や国際シンポジウムも積極的に開催している。青磁を扱った展覧会では自身も企画に参加し、日本からは愛陶の所蔵作品を中心に展示された」 #a_bunjo

2013-07-17 04:33:45
Arts Audience T…ロプロプ @loplop_org

大長「その展覧会を振り返ると、技術的な洗練度が日本の陶芸の特徴として捉えられているし、実際そう云う作品も多い。青磁という伝統的な技法をとっても、各国さまざまな作品が集まっていて興味深かった」 #a_bunjo

2013-07-12 19:31:59