江戸時代の道場破り

「道場破りに看板を取られた」なる記事をきっかけに、江戸時代において、道場破りは成立し得たのか、実際の剣術修行というのはどうだったのか、という話と、例外としての「不良御家人」勝小吉(海舟の父)の話などが続いたので、軽くまとめてみました。
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神無月久音 @k_hisane

当時でも有数の剣士なのに、「世を渡る わざの無き故 兵法を 隠れ家とのみ たのむ身ぞ憂き」(超訳:ワシ、他にできることないから兵法やってるんやけど、こんなんじゃ頼りないよなあ…。でも、他にどうしようもないし、どうしたらええんやろ…)とか詠っちゃうんですよ、この人。超ダウナー系で砂

2013-09-11 02:56:39
神無月久音 @k_hisane

他にも「六十余、いくほどなき露命とありながら、浮世をわたりかね、年にも似合わざる兵法をつかひ、朝夕を且々(ただただ)つづけ侍う事もほい(本意)ならず」とか言ってたりして、「爺さん、とりあえずこれ呑み。で、しんどいことあったら喋れや。聞いたるから」と肩をポンポン叩きたくなる趣で砂。

2013-09-11 03:04:03
神無月久音 @k_hisane

これが、「神君様に師礼を取らせた達人・柳生石舟斎」の伝書の後書きですよ。他の剣豪のそれと比べて、凄まじいまでにダウナー系で砂。孫の十兵衛も伝書の後書きで「父上に「こんなもん燃やせボケー!」って怒られた。助けて沢庵和尚ー!」とか書いたりする有様ですが、レベルが違いま砂。

2013-09-11 03:07:46
神無月久音 @k_hisane

塚原ト伝が「十七歳にして洛陽清水寺に於いて真刀仕合をして利を得しより、五畿七道に遊び、真剣の仕合十九ケ度、軍の場を踏むこと三十七ケ度、一度も不覚を取らず、疵一ケ所も被らず、矢疵被ること六ケ所の外、一度も敵の兵具にあたることなし(後略」とか詠ってるのと対照的で砂。

2013-09-11 03:00:55

追記:「無双許し虎参り」の現実味について

神無月久音 @k_hisane

昨日のまとめが結構反応多くてやれ嬉しや。なお、その中で気になったのが「道場破りが来たら、小銭を握らせて返す」という話で砂。割と聞くネタですけど、実態としては結構怪しいなあと。

2013-09-11 13:29:01
神無月久音 @k_hisane

この話で思い出したのは、江戸初期頃の牢人が「武士は相身互いでござろう。何卒お助け頂けまいか」とか言って、藩邸に顔出して小銭をせびっていったり、仕官の口をねだったりした話で、最初はそこそこ相手してたものの、あまりに数が多いので「物乞牢人は藩邸に入れるな」という指示が出たりしてま砂。

2013-09-11 13:33:16
神無月久音 @k_hisane

で、その序盤、牢人が色んな藩邸に出向いては「何かしらもらえるまでは梃子でも動かん」とか言ってるのを追い払うために、小銭を出したりしてるのですが、この話が、なんとなく道場破り対応にダブるなあと。

2013-09-11 13:35:56
神無月久音 @k_hisane

ちなみに、普通にやってると追い払われるので、牢人側も必死になり、「腹を切りたいので庭を貸してくれ」とかいって潜り込もうとするようになったり、それに対して藩邸側が、「おう切れ切れすぐ切れ今切れ」とか言って追い込んだりと、実に殺伐とした塩梅に。

2013-09-11 13:39:20
神無月久音 @k_hisane

で、そんな話を題材にしたこんな映画もありま砂。【切腹】http://t.co/2RkMvM4h74 前述のやり方で藩邸に入りこんだら、本当に腹を切る羽目になったけど、竹光しかないので、竹光で腹を切る羽目に、という悲惨極まりないところからスタートする話でアリマス。まさに残酷無惨。

2013-09-11 13:41:41
神無月久音 @k_hisane

ちなみに、最初の話を戻しますと、「Q:強い武者修行者が来た場合、道場側はどうするのか?」「A:基本、普通に受け入れるけど、まずい場合は”都合が悪い”と言って断る」というとこでアリマス。先の資料でも、結構頻繁に断られてますし、修行者側も「では仕方ない」とあっさり引き下がってたり。

2013-09-11 13:45:34
神無月久音 @k_hisane

まあ、この場合、半分藩命で修業してる身ですから、ゴリ押ししたら藩に迷惑が掛かりますので、無理強いは無理なんですけどね。で、そういう身分でない浪人とかだと、普通に追っ払われて終わりでしょうな。道場側からすれば、稽古になるとかでもない限り、相手するメリットもありませんし。

2013-09-11 13:48:30
織田慎太郎 @sintoda

無双許し虎参りは創作なのか…(そりゃそうだ)RT @k_hisane: 昨日のまとめが結構反応多くてやれ嬉しや。なお、その中で気になったのが「道場破りが来たら、小銭を握らせて返す」という話で砂。割と聞くネタですけど、実態としては結構怪しいなあと。

2013-09-11 13:50:34
神無月久音 @k_hisane

全く無かったのか、というと、まだ検証しきれてないので断言はできませんが、どうも微妙っぽいなあというのが現状の印象でアリマス。というか、あんなことしたら闇討ち率ストップ高でしょうし。 @sintoda 無双許し虎参りは創作なのか…(そりゃそうだ)

2013-09-11 13:54:34
神無月久音 @k_hisane

「無双許し虎参り」は、【①相手が牢人であろうと断ったら道場の評判的にまずい。②負けたら悪い評判が立って道場としてよくない】というのが前提な訳で、【①断っても別に問題なし。相手が牢人なら尚更。②そもそも勝ち負けが曖昧な試合なので結果は大して問題なし】という状況では成り立たないんで砂

2013-09-11 14:00:45
織田慎太郎 @sintoda

@k_hisane そうですよね。ただ虎眼先生の場合に限れば、闇討ちしてきた側を全部返り討ちにして道場にとって返して全滅させてる未来しか浮かびません…w

2013-09-11 13:59:35
神無月久音 @k_hisane

まあ、そこは虎眼先生ですしおすし@sintoda ただ虎眼先生の場合に限れば、闇討ちしてきた側を全部返り討ちにして道場にとって返して全滅させてる未来しか浮かびません…w

2013-09-11 14:01:29
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