ついったらーが舌を巻く、「織田信長」の強かさ

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お菓子っ子 @sweets_street

皇室は譲位事業に向けて動き出していましたが思うように進まず、信長の生前には譲位事業は完成しませんでした。正親町天皇は信長の死後に秀吉の援助で悲願の譲位を果たします。信長と皇室の対立の根拠とされた正親町天皇の譲位問題は、むしろ両者の良好な関係を示すものであったようです

2013-09-28 23:06:48
まんりき @manriki

@sweets_street この時代の天下って畿内だったように言われたりしますけど、信長はどの辺まで征服したら天下統一すると思ってたんでしょうね。

2013-09-28 23:07:14
お菓子っ子 @sweets_street

信長は天皇だけでなく、公家とも良い関係を築いていました。義昭が追放されると公家は信長のもとに盛んに機嫌伺いに訪れるようになります。信長は貧乏に苦しむ公家たちに領地をばらまいて歓心を買いました。世論を異常に気にする信長にとっては、皇室や公家を大事にする必要があったのかもしれません

2013-09-28 23:11:42
お菓子っ子 @sweets_street

第一部第四章は「宗教勢力と信長」。信長と仏教、神道、キリスト教など宗教勢力の関係です。信長は無神論者で神仏を恐れないと言われますが、実際はごく普通に信仰を尊重する人だったようです。では、信長が宗教弾圧したと言われたのはなぜか

2013-09-28 23:19:15
お菓子っ子 @sweets_street

まず、最初に押さえておかなければならないのは、当時の寺社は領地や軍隊を抱える領主的な存在であり、武士の領主と同じような政治勢力であったということです。大名に敵対すれば攻撃されるし、味方すれば保護の対象となります。大名が敵対した寺社を攻撃するのは当時では珍しくもありません

2013-09-28 23:23:17
お菓子っ子 @sweets_street

信長の仏教弾圧とされる寺社への武力攻撃も、敵対的な政治勢力への攻撃という当時では常識的な行動なのです。信長は自分に味方する寺社の権益には保護を加えました。これも当時では常識的な行動です

2013-09-28 23:26:22
お菓子っ子 @sweets_street

信長の宗教勢力攻撃の典型例とされる本願寺との戦いでも、さんざん蔑ろにされた長島と越前の一揆は皆殺しにしたものの、本願寺そのものに対しては和議を結んで石山を退去させただけで良しとして、教団の活動には弾圧を加えませんでした

2013-09-28 23:30:40
お菓子っ子 @sweets_street

信長が自分に敵対しなかったにもかかわらず弾圧を加えたのは日蓮宗ぐらいですが、彼らはかつて京都の山科本願寺を攻め滅ぼし、延暦寺と京都の町で激しい市街戦を展開して焼け野原にしたという前科のある過激な教団でトラブルメーカーでした。だから、日蓮宗が起こした騒ぎに厳しく対処したのでしょう

2013-09-28 23:36:13
お菓子っ子 @sweets_street

信長の「神仏を崇めない」「無神論者」というイメージを作ったのはキリスト教宣教師の残した記録によるところが大きいのですが、仏教軽視も自己神格化といった宗教面の記述に関しては他の史料と整合性が取れない部分ばかりでどうにも信用出来ないようです

2013-09-28 23:40:14
お菓子っ子 @sweets_street

信長はたしかにキリスト教には保護を加えましたが、そのことが仏教や神道への敵対を示すわけではありません。「味方すれば保護するが、敵対すれば攻撃する」という原則に従っただけのことだと思います。信長は宣教師のもたらした西洋の文物に興味を示しましたが、政治家としての態度はまた別でしょう

2013-09-28 23:47:14
89siki @89sikin

@sweets_street そしてそれは信長に限らず、大名の多くがやってた事ですよね

2013-09-28 23:48:37
お菓子っ子 @sweets_street

「信長は随分と常識的な人だなあ」というのが第一部全体の感想でした。強い相手には謙り、弱い相手には尊大。味方すれば保護するが、敵対すれば容赦しない。世間の評判には神経質なので権威に対しては低姿勢。外交面に関しては常識的なのが信長の強さであり弱みであると言えそうです

2013-09-28 23:53:59
お菓子っ子 @sweets_street

第二部は「統一戦争へ向けた政略」。皆さんが一番興味を持つであろう大好きな戦争や人事に触れた部分です。第二部第五章は「信長の家臣団統制」。信長の人事政策のお話です。信長の人事といえば出自にとらわれない実力主義というイメージが強いですね。では、実際はどうだったのでしょうか?

2013-09-28 23:59:18
お菓子っ子 @sweets_street

信長家臣団を構成するのは信長の一族である「連枝」、独立した部隊を指揮する「部将」、部将の指揮下に配属される「与力」、信長直轄部隊所属の「旗本」、行政の専門家である「吏僚」と言われる人々です。これらは著者の谷口先生による便宜的な区分であることをあらかじめことわっておきます

2013-09-29 00:03:49
お菓子っ子 @sweets_street

「連枝」は信長の息子や兄弟、叔父、甥、従兄弟などの織田一族です。一族と言っても信忠や信雄、信孝のように大軍を指揮する者は稀で、ほとんどはあまり「部将」の中でもあまり兵力を持たない者や「旗本」と大して変わりません。信忠など有力連枝の「与力」となる者もいます

2013-09-29 00:09:38
お菓子っ子 @sweets_street

「部将」は単独で部隊を構成できる戦力を持つ有力家臣で、一般にイメージされる武将に最も近い人々です。数百程度の兵しか持たない者もいれば、柴田勝家や羽柴秀吉のように大勢の有力与力を従えて数万の兵を抱える実力者もいます。部将の多くは信長子飼いの侍大将や降参した有力領主です

2013-09-29 00:18:04
お菓子っ子 @sweets_street

「与力」は信長に仕える家臣ですが、同じ信長家臣の「部将」の指揮下に入っている者です。身分が低い武士もいれば、数百や数千の兵力を持ち「部将」に引けをとらない実力者もいます。上司の「部将」が「与力」の行動をどれだけ統制できるかはケースバイケースです

2013-09-29 00:22:42
ぢべた @jibetaP

@sweets_street 前から気になっていたのですが、信長の与力は司令官クラスの武将の監視役だったりもしたのでしょうか。

2013-09-29 00:27:21
お菓子っ子 @sweets_street

「旗本」は信長の直轄部隊を構成する武士で、一騎駆けの武士から百人程度の兵を持つ小領主まで様々です。戦闘要員で側近として政務に携わる事もある「馬廻」と、信長の身辺の世話をする「小姓」にわかれます。彼らの多くは尾張の小領主の出身で、後に「部将」に出世した者も数多く、親衛隊的な役割です

2013-09-29 00:31:26
お菓子っ子 @sweets_street

「吏僚」は軍事には関わらず、行政・外交・秘書などを務める実務のプロ。織田家中で柴田や羽柴のような有力部将に匹敵する地位を持つ大物吏僚もいます。「部将」や「旗本」の中でも実務能力に長けていて「吏僚」のような仕事をする者も多いですが、彼らは軍事に関わるので「吏僚」には含まれません。

2013-09-29 00:38:07
お菓子っ子 @sweets_street

後に「部将」の中に万単位の兵を率いて一方面の攻略を担当する柴田勝家や羽柴秀吉や明智光秀のような「方面軍司令官」、固定された持ち場がなく数千の兵を率いて各地を転戦する丹羽長秀や池田恒興のような「遊撃軍司令官」などが登場するようになります。これも著者の谷口先生による便宜的な区分です

2013-09-29 00:42:32
お菓子っ子 @sweets_street

信長の人事政策の第一の特徴は、第一に強力な親衛部隊の馬廻を育成したことです。織田一族や有力領主は家を継いだばかりの信長に忠誠を誓おうとはしませんでした。信長が頼りにできたのは領主の家の次男以下の息子や器量を見込んだ武士を召し抱えて組織した子飼いの家臣である馬廻だけでした

2013-09-29 00:55:01
お菓子っ子 @sweets_street

信長が作り上げた強力な馬廻は織田一族や有力領主相手の内戦を勝ち残って尾張を統一する原動力となり、その後の戦争でも中核戦力として活躍しました。特に今川義元を討ち取った桶狭間の戦いや朝倉家主力を壊滅させた刀根坂の戦いでの活躍が有名です

2013-09-29 01:02:41
お菓子っ子 @sweets_street

著者は馬廻の戦闘力を高く評価していますが、信長の馬廻には優秀な武士も数多く、前田利家、佐々成政、河尻秀隆などの名将を輩出しています。馬廻は幹部候補生プールとしても織田家の強さを支えていたのではないかと思います

2013-09-29 01:11:33
お菓子っ子 @sweets_street

信長の下には馬廻に代表されるような武勇に長けた家臣だけでなく、実務に長けた家臣もいました。信長の人事政策の第二の特徴は実務家の重用です。松井友閑、武井夕庵、村井貞勝などは戦功がないにもかかわらず、実務能力によって羽柴秀吉や明智光秀といった有力部将に匹敵する地位を認められていました

2013-09-29 01:17:34
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