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司史生@がんばらない @tsukasafumio
藤井非三四『陸軍人事』読んでいたが、結論のひとつとして陸軍の人事とは採用・配置・昇進までが範疇で、教育・訓練・賃金・労働時間・安全・衛生・福利厚生は人事の外の隊務または個人の自覚の問題とみなしていたということが挙げられていた。
司史生@がんばらない @tsukasafumio
藤井氏の本によると陸軍士官の人事の中核は実役停年名簿と考課表。前者は階級ごとに士官学校・陸大の成績を勘案して序列化したもので昇進と配属の基礎になる。考課表は上司が作成し、原本は部隊に申し送りで保管され、陸軍省や関連各局に写しが送られる。
司史生@がんばらない @tsukasafumio
陸軍士官の考課表は最初の少尉任官から追加修正が加えられる形になっていた。このため経歴を積んだ上級士官の考課表は複雑怪奇で何度読んでもワケワカメということがあったらしい。書く側も重箱の隅的に欠点を書く人もいれば、面倒を避けて無難なことしか書かない上司もいる。
司史生@がんばらない @tsukasafumio
佐官の人事を決めていた陸軍省補任課では、実質的に4万人分のワケワカメな考課表の写しと実役停年名簿のパズルで昇進やポストを決めていたわけである。実役停年名簿による同期や同階級の帳尻をあわせるのは非常に面倒臭いので、能力による抜擢は避けたくなるだろう。
司史生@がんばらない @tsukasafumio
こういう陸軍の人事は、名簿の帳尻合わせのため不適格な人事が発生する。能力性格に問題がなくても、健康状態の管理をしてないので、補任した重職者が実は病人だったとか倒れて執務不可とかで、後任人事がさらに混乱したりすることもある。
司史生@がんばらない @tsukasafumio
辻政信はノモンハン事件で支那派遣軍総司令部に左遷されたが、参謀総長の板垣征四郎が鷹揚なのに乗じて波風を立て、困った参謀副長が台湾軍に押し付けた。そこで南方作戦の研究をしたということで参謀本部第二課兵站班長にのし上がった。問題児をたらい回しにしたら中央に出世してしまった
司史生@がんばらない @tsukasafumio
陸軍の人事制度は組織が小さすぎたのだろう。佐官の人事を握る補任課は各部局からの嫌われ者だったが、正式課員九名では実役停年名簿のパズルをいじりまわした人事案を、考課表の写しで理由づけるのが精一杯だった気がする。独自の調査能力が無いから無難な年功序列と情実に落ち着く。
司史生@がんばらない @tsukasafumio
そういうわけで藤井氏の本は「なんで牟田口や辻がああしたポストにいるわけ?」という素朴な疑問について考える窓口の一つにはなりました。たしかに個別の人事発令の背景は著者も書いているように推測も多いのですが、具体的な制度とその運用の問題は考えさせられました。

コメント

T.U.Yang @tadatsome3 2013年11月9日
官僚制組織って往々にしてこんなものかと。特に日露から日中まで組織挙げての大戦争のない時代が意外に長いし。
Simon_Sin @Simon_Sin 2013年11月10日
その点、上司からも部下からも嫌われていたアーネスト・キングを「適材である」という理由で太平洋艦隊司令長官兼海軍作戦本部長に抜擢した米海軍ぐう合理的
汝、翼を与える@ばってん先に翼ばくれんね イベント・・(出た、出たが最初から居るとまでは・・・) @ryunosinfx 2017年8月15日
仕組みとして忖度を超えられない的な、単に人員増やして調査チームつけても選抜にたいする思想が不十分で結果同じでしたなのかなぁ。このあたりの計算機シミュレーションとか論文あるのかな。
おりた @toronei 2017年8月15日
まあ要するに地縁・血縁・学閥その他の情実が入り込みやすいようなシステムだったってことよなあ。
現役マジカルガール @_sakumikura 2017年8月15日
逆に米英軍の人事システムとはどう違うのかが気になってきた
えぬ @enu_ei 2017年8月16日
「もしも帝国陸軍が『目標管理シート』を導入していたら」
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