読んだ英文が右から左に抜けていくあなたへ! 2000単語の超長文も怖くない! 最強の英文読解法を教えます!

 ディスコースマーカーって全部本質的じゃない気がしてならないのです。なんていうか、そもそも文章の内容を見失いかけた時に、これで整理できるとも思えないし、そういう意味でいうと違和感しか感じない。  だから、自分でも納得いくディスコースマーカーを新しく開発して、要約の精度を高めることにしたのです。
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林 直人 @taigart91

私が小論文攻略法として書いたテキストを引用しましょう。

2013-11-30 11:46:47
林 直人 @taigart91

基本的にそれぞれの課題文や自分の論にはさまざまな相違点があると同時に、実は共通点もある。ある同じ問題を別々の見方で論じている時には、本人たちも気付いていない前提という枠にがんじがらめになって議論していることがほとんどだからだ。だからまずこの前提という枠を意識しないといけない。

2013-11-30 11:46:57
林 直人 @taigart91

考えられるありとありゆる共通した諸条件というのは、文章の最初の段階であらかじめ整理しておくべきだ。これは数学などでもそうなのだけど、これが無いと適切な解決策が提示できない危険性がある。

2013-11-30 11:47:10
林 直人 @taigart91

たとえば在日韓国人の無年金問題の場合なら国籍条項があるのは国民年金か厚生年金かなど、それぞれの論者の問題意識・原因分析・解決策が違っていても、共通している諸条件というのは必ずあるはずなので、ここいらあたりをしっかり整理できていないとあなたは適切な議論ができない。

2013-11-30 11:47:21
林 直人 @taigart91

つまり、議論の前提ですね。これをしっかり整理しろということです。

2013-11-30 11:47:37
林 直人 @taigart91

その上で、それぞれの論者の問題意識・原因分析・解決策にはそれぞれ相違点がある。これもしっかりまとめる。その上で大切なのは数値比較をすることだ。どの解決策にどれぐらいの予算がかかるか。その予算は他の解決策と比べるとどれぐらいの規模か。それを相対比較せねばならない。

2013-11-30 11:47:46
林 直人 @taigart91

あとは、それぞれの論がそれぞれの論のどこを否定しているのかをしっかりまとめなければならない。これがないと議論が始まらない。あと、得てして小論文の課題文では難しい言葉・概念が多いのでしっかり自分が分かる言葉に言い換えておくこと。要約を作る時は具体例は無視し、抽象論に終始すること。

2013-11-30 11:47:52
林 直人 @taigart91

これは、だいたい論説文って作者の論と世間一般の論が対立しているわけですが、この対立関係を見る時にどういう要素に気をつければいいのかという話です。

2013-11-30 11:48:23
林 直人 @taigart91

その上で、問題発見をするために大切なのは、次は要約を作る時に切り捨てた具体例だ。それぞれの課題文に掲載されているそれぞれの具体例がいつどこで起きたのかをまとめるのだ。時代の軸と場所の軸を作り、時代については昔から今、場所については発展途上国から先進国へと向かう座標を作る。

2013-11-30 11:54:40
林 直人 @taigart91

たとえば、在日韓国人の無年金問題についてだったら、国民年金で国籍条項が出来た年、国籍条項が外れた年、問題の解決策としての帰国者運動が北朝鮮に向けて起きたり、韓国では在韓外人に対しどういう措置がされているかをチェックしたり、あるいは移民対策に先進的な国はどうしているかをメモする。

2013-11-30 11:54:47
林 直人 @taigart91

そうすると、この座標軸を見て分かるのは、時代の精神だ。時代がどういう方向に向かっているかが分かる。たとえば、日本だけでみたら国民年金で国籍条項が制定され、外された。つまり年金は国籍関係ないものになりつつある。他の国を見ると、移民を排斥する国もあれば、受け入れる為に制度整備する国も

2013-11-30 11:54:54
林 直人 @taigart91

そういう中で、時代はどういう方向に流れているのかを見た上で、将来起こりそうな問題が何かを推測する。たとえば在日韓国人の問題であれば、歴史的に日本の植民地支配の後南北分断された悲劇の歴史があり、北があの独裁政権から解放されたときに、韓国だけでなく日本にも難民が来る可能性がある

2013-11-30 11:55:06
林 直人 @taigart91

その際に、世界の移民政策の潮流を見極めながら(基本的には単純労働者は犯罪率が高いので、いかに知的移民を入れるかという競争になりつつある)、この難民問題という将来高い確率で予見される問題も含めて、どういうふうに在日外国人の年金問題を向き合うかというスキームを立てる必要がある。

2013-11-30 11:55:17
林 直人 @taigart91

このあたりなんかは、このままの流れで書かれている論説文がいかに多いかということに驚かされると思う。時代の軸があり、場所の軸があり、未来を予測して、問題を捉える。こういう形で書かれた課題文の多さには本当に驚かされる。一つの視点として持っておくと要約が楽になる。

2013-11-30 11:56:23
林 直人 @taigart91

ここに、在日外国人の年金問題をどう設計するかという問題意識があり、今まで無年金状態などが生じて来た原因分析があり、その根本的な問題をどう解決するかという解決策がある。戸籍の問題や、役所の管理の問題なんかも当然に絡んで来るだろう。その上でどうするかである。

2013-11-30 11:56:33
林 直人 @taigart91

原因分析パートについては、短兵急に結論を出さず、論拠を積み重ねながら、なんで? なんで?を繰り返して行くという愚直な姿勢が一番求められる。解決策パートについては、先ほど紹介した利害関係者の検討の他に、背理法という考え方が有効だ。

2013-11-30 11:56:47
林 直人 @taigart91

このあたり、このなぜなぜ分析については、文章を抜粋して、自分で図にして書いてみても良いぐらい、問題としてはよく出題されることが多い。要注意。

2013-11-30 11:57:16
林 直人 @taigart91

背理法というのは、自分が設定した解決策が間違っていたと仮定して、他に良い解決策がないかを探す私なりの小論文作法である。つまり他の論者(この場合受験生から提示されるであろう)の解決策よりも自らの解決策が優れている理由を書いて行くのだ。ここまでできてはじめて一流の小論文である。

2013-11-30 11:57:20
林 直人 @taigart91

と、こんな感じ。実は書く事と読む事は表裏一体だから、小論文を書く視点から、論説文を読むということをやると、意外と要約がはかどるのである。

2013-11-30 11:57:57