ヒミツヘイキ小話~WW2フィンランドのヒミツヘイキ

フィンランドのヒミツヘイキについて諸々 ・アンダーバレル火炎放射器 ・跳躍迫撃砲弾 ・平射迫撃砲 ・47mm/50mm無反動砲 続きを読む
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bouninng @bouninng

@FHSWman 確かに、既にこういうものがあるのならぜんぜんOKですね すごい便利そう

2014-01-22 01:13:59
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

なんとなく工場のキャパシティとか何かが絶望的に低そうなフィンランドの場合、弾薬流用のメリットはとても大きいんじゃないかしら(偏見)

2014-01-22 01:07:17

47mm/50mm無反動砲

えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

フィンランドの無反動砲開発のお話がなかなか興味深い

2014-02-08 16:59:43
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

フィンランド軍で無反動砲の開発が始まったのは1944年頃。軽量な歩兵支援火器としての可能性が注目されてのこと(以前にも触れたけども、フィンランドは機械化が進んでいなくて重い火砲を扱えない。たぶん「軽さ」への要求が厳しいお国柄があると思う)

2014-02-08 17:04:16
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

フィンランドでの無反動砲開発にあたって参考にされたのは既にドイツから供与されていたパンツァーファウスト、そして冬戦争時にソ連から2門を鹵獲していた76mm DRP無反動砲

2014-02-08 17:08:51
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

76mm DRPについて触れておくと https://t.co/MTcetunAbc これは30年代初頭にソ連で歩兵支援を目的として開発された無反動砲。重量180kgで、弾量4~4.7kgの各種弾を280~470m/sで撃ち出す能力を持つ。貫通力は距離400mにて20mm

2014-02-08 17:14:31
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

フィンランドに話を戻す。最初の試作無反動砲は47mm口径でドイツ製の46mm擲弾を発射するもので、単に小銃擲弾よりも長射程を得ることを意図していた。しかし試験において、この種の砲では砲口直径よりも太い外装弾頭も発射できることがわかる。ここから威力の向上が検討され始める

2014-02-08 17:19:46
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

しかし、無反動砲と大直径の外装弾頭という方向性が示されたものの、すぐに新しい成形炸薬弾頭を一から設計することはフィンランドには難しい。そこで注目されたのは……なんと独軍製3kg吸着爆雷 http://t.co/09BBgkLmSQ こいつを弾頭として流用してしまえ、というわけ

2014-02-08 17:25:06
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

3kg吸着爆雷を無反動砲から発射するにあたって、新しい尾(と呼ぶべきか、柄というか、スピゴットというか……)が装着され、元の時限信管は着発信管に置き換えられた。吸着磁石は残されていたのかどうかは判らない。ともあれ、こんな改造でも試作試験は意外にうまく行ってしまった

2014-02-08 17:29:59
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

後には口径を47mmから50mmへと変えて試作が続けられる。試作型はいくつかあり、重量14.5kgのもの、50mm軽迫撃砲砲身を流用するなど既存装備の部品極力使うようにした重量11kgのもの、高腔圧での試験に用いるために特別に強化した重量30kgのものなどがあった

2014-02-08 17:34:42
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

11~14.5kgという重量を見るにフィンランドの50mm試作無反動砲は、ソ連の76mm DRPのように三脚や装輪砲架から撃つものでなく、大型化したパンツァーファウストめいたものだったように思える。写真は残っていないようで、実際どうだったのかはよくわからないけども

2014-02-08 17:38:00
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

砲の試作はうまく行っていたようだけども、肝心の弾頭をどうすべきかはイマイチ定まらなかった。新しい弾頭を専用に開発する事はやはり考えられなかったらしく、既存の各種弾薬の流用という方針のままだった様子

2014-02-08 17:40:37
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

検討されたのは 50mm迫撃砲弾と同照明弾(どちらも無改造) ドイツ製46mm小銃擲弾(構造を強化、延長尾部と直径を合せるための弾帯を追加) 3kg吸着爆雷(木製フレームを追加) パンツァーファウスト30クライン弾頭(木製尾部を追加、構造を強化) (つづく)

2014-02-08 17:45:23
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

(つづき) 発煙手榴弾(尾部を追加、引き紐におもりを装着) M/44発煙瓶(対戦車めくらまし用の発煙火炎瓶。木製フレームを追加) こんなわけで、全部が全部既存弾薬の流用だった

2014-02-08 17:50:22
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

これら弾頭を用いてのテストは44年7月から8月にかけて行われた。7月の試験では発射それ自体の可能性について、8月には武器としての有効性が検討された様子。前者は割と良い感触の結果を残しているけども、後者の評価はわりと酷かった。つまり「飛ぶことは飛ぶけど使い物にならない」

2014-02-08 17:53:49
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

具体的にに何がまずかったのか? まず50mm迫撃砲弾については、発射は完璧であったものの、従来の50mm迫撃砲と比べての利点も無かった。同照明弾についてはやはり問題なく発射できたものの、着弾までのうちに燃え尽きてしまい「有効性はゼロに近い」と評価

2014-02-08 17:56:47
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

各種の対戦車弾薬については射程の短さや精度の÷だが問題になった。特に3kg対戦車爆雷は、形状からして長射程を得るには全く不適だった。“30クライン”より大きいパンツァーファウスト30弾頭もまた試験されたものの、クラインと同様に射程が不足していた

2014-02-08 17:59:53
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

何より問題だったのは、これらの改造弾薬は少々厄介で、一般の兵士に取扱いを習得させるのが難しいという事だった。専用の弾薬を製造すれば歩兵支援に適した武器になるという意見はあったものの、結局この無反動砲の開発は中止された

2014-02-08 18:07:53
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

結局、フィンランドの50mm無反動砲計画の失敗は、フィンランド軍が無反動砲の主な用途を早期に定めなかったことと(だから弾薬の種類が定まっていない)、弾薬の開発ではなく砲本体の開発に重点を置いてしまったことにある……という意見もあるそうで

2014-02-08 18:14:37

105mm無反動砲

えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

先の50mm無反動砲は立場的にはやはりパンツァーフアストに近いものがあったようで、これに対するパンツァーシュレックとでも言うような、もうちょっとちゃんとした設計の105mm無反動砲も試作されていた様子

2014-02-08 18:22:50