『戦略読書日記』の素

一橋大MBA楠木建教授ご推薦の書物たち。
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楠木建 @kenkusunoki

【本】斎藤明美『高峰秀子の捨てられない荷物』。感動の傑作。古典的名著『わたしの渡世日記』にないエピソードとそれ以降の時期をふんだんに収めている。想像を絶する不幸な境遇を逆手にとって大女優に上り詰めた高峰秀子。人間の天才にして生活の達人ぶりを縦横に記述。必読の書。

2019-06-08 12:31:15
楠木建 @kenkusunoki

【本】みうらじゅん『マイ仏教』。さすが。実践知性の巨人。形から入り、徐々に内省となり、確固たる価値観に至る。自分探しよりも自分なくし。僕滅運動と比較三原則。いちいち腑に落ちる。純仏教はキツいが軽仏教はイイ。マイ念仏「そういうことか...」を唱えつつマイ仏教を生活基盤としたい。

2019-06-05 18:05:40
楠木建 @kenkusunoki

【本】斎藤明美『女優にあるまじき高峰秀子』。素晴らしい。究極のプロ。日常の女王。完成された原理原則がスーパークール。これほどカッッコイイ人はちょっといない。最高のトータルメディア。とにかく上質。人間の理想。高峰先生を心の底から尊敬している。タイトルも秀逸。

2019-06-05 08:46:37
楠木建 @kenkusunoki

【本】物江潤『ネトウヨとパヨク』。すなわち対話不能な人々。放置しておくに限る。ネットで可視性が高まっているだけで、いつの時代もこういう人は一定数いる。

2019-06-03 09:23:19
楠木建 @kenkusunoki

【本】高峰秀子『高峰秀子と十二人の男たち』。ざっくばらんな対談。セルフメイドの教養人。経験から練り上げられた価値観。最高の生活知性。

2019-06-02 17:29:57
楠木建 @kenkusunoki

【本】細川昌彦『暴走トランプと独裁の習近平に、どう立ち向かう?』。ポイントがよく分かる。通商問題はまずは相手の立場に立たないと核心を見誤る。米中はしばらくドンパチやるしかないので、日本としては小日本主義に撤して小刻みに国益を確保するのが得策とみた。

2019-06-02 11:07:30
楠木建 @kenkusunoki

【本】山内昌之・佐藤優『悪の指導者論』。軽めの対談。中東の現在の政治状況についての知識がないのでエルトアンやハメネイの話は新鮮だった。トランプと金正恩についてはやや過大評価のように思う。いずれにせよプーチンは知性と能力において傑出している。世界に対抗できる政治家はいない。

2019-06-02 10:58:09
楠木建 @kenkusunoki

【本】高峰秀子『私のインタビュー』。世の中を知りたい。特異な動機に基づいた昭和32年の日本の市井の女性へのインタビュー。ニコヨンの女性の話が面白い。人口増が諸悪の根源だった日本。時代を感じる。

2019-05-30 17:12:30
楠木建 @kenkusunoki

【本】山口周『仕事選びのアートとサイエンス』。電通時代の話が面白い。

2019-05-27 21:39:22
楠木建 @kenkusunoki

【本】井川意高『溶ける』。言語明瞭にして意味不明。メッセージなし。ギャンブルが異様にスキということはよくわかった。あまり懲りてなさそうなのがスゴいといえばスゴい。私的な関係においては好い人なのだろうと推測するが根本的なところで壊れている。

2019-05-27 21:33:58
楠木建 @kenkusunoki

【本】青木由美子『みんなの死にかた』。S23につられて再読。高峰秀子先生の完成された生活。日常の求道者。動じない。求めない。期待しない。振り返らない。迷わない。甘えない。そして何より変わらない。

2019-05-27 09:28:46
楠木建 @kenkusunoki

【本】三島由紀夫『戦後日記』。大半が『小説家の休暇』『裸体と衣裳』なのだが新編集文庫で再読。隅々まで自意識が行き届いている。ところどころノートを取る。贅沢な新婚旅行。このとき夫人は確かに幸福だったと思う。

2019-05-26 21:18:11
楠木建 @kenkusunoki

【本】福永武彦『福永武彦戦後日記』。命が軽かった時代、人生は重かった。敗戦直後の混乱と不便の中での困窮と病気療養の生活。それにしても福永は真剣深刻な人。見るところ夫人は普通の生活者。文学を志す夫との生活に無理がある。まことに気の毒。

2019-05-20 16:27:13
楠木建 @kenkusunoki

【本】山内昌之・佐藤優『大日本史』。近現代の「歴史総合」のひとつの手本。日本を中心に外国との歴史的相互作用を理解する。極めて重要。佐藤優のあとがきもイイ。南北戦争で負けた南軍の失業軍人が大勢日本に来てお雇い指揮官をやっていたという話は知らなかった。

2019-05-14 21:59:26
楠木建 @kenkusunoki

【本】須田桃子『捏造の科学者』。事件のポイントと展開がよく分かるが絶対安全圏から社会正義を声高に振り回しその実特ダネを抜くことに汲々とし自分たちでさんざん追い込んでいたくせに自殺者が出ると「悔しいね。本当に悔しい」と呟いたりする新聞記者のイヤらしさ全開が実にエグくて味わい深い。

2019-05-11 22:38:16
楠木建 @kenkusunoki

【本】小保方晴子『小保方晴子日記』。稀有な経験をした人の日記として面白い。とんでもない精神力。強靭な人。

2019-05-09 23:30:26
楠木建 @kenkusunoki

【本】小保方晴子『あの日』。松本清張マナーのドロドロ劇。これほど多くの利害関係者がいる以上100%小保方氏が悪いはずない。調子に乗った理研の大人衆やメディアもエグい。若山先生も多少は保身の立ち回りをしただろう。ただしひたすら憐憫と同情を求める小保方氏がいちばんエゲツナイ。自業自得。

2019-05-09 21:56:22
楠木建 @kenkusunoki

【続き】神奈川県民として崎陽軒のシウマイおよびシウマイ弁当は大好物。そもそも駅売り弁当屋だった崎陽軒は横浜名物を創ろうとしてシウマイを始めたことを知った。ローカルブランドを目指し、ナショナルブランドにはならないという戦略が素晴らしい。ますます崎陽軒のシウマイがスキになった。

2019-05-08 19:14:12
楠木建 @kenkusunoki

【本】野並茂吉『シウマイ人生』。崎陽軒を興したシウマイ王の回想録。大変に面白い。明治中期生まれの裸一貫からの成功譚の典型。決して挫けない。燃える野心。自然な流れの中から成功を手繰り寄せる。崎陽軒以前の下積みと放浪の話がほとんど。崎陽軒経営の話はごくあっさり。それもまたイイ。

2019-05-08 19:05:16
楠木建 @kenkusunoki

【本】ローレンス・ライト『倒壊する巨塔(下)』。911同時多発テロに至る政治社会文化経済的な要因の絡み合いを描く。労作にして傑作。悪循環のメカニズム。その基底にあるのは、つまるところアラブイスラム社会の、サイイド・クトゥプに象徴されるアメリカへの筋金入りの憎悪。

2019-05-06 16:45:01
楠木建 @kenkusunoki

【本】保阪正康『続 昭和の怪物 七つの謎』。もちろん面白い。いざというときに自分に都合よく考える。これが近衛文麿の致命的欠陥。伊藤昌哉。若い頃繰り返し読んだ名著『自民党戦国史』を再読したくなった。後藤田正晴は偉い人らしいが、現役時代を見ていて今一つ実感がない。

2019-05-01 17:42:01
楠木建 @kenkusunoki

【本】ローレンス・ライト『倒壊する巨塔(上)』。連休読書の目玉。期待通りの名著。911同時多発テロに至る過程を詳細に辿る調査報道の大傑作。対ソ連アフガンジハードがなぜ、どのように国際テロに転換していったのかがよくよく分かる。何事もそれに至る歴史的理由を理解することが不可欠だと再確認。

2019-04-30 09:34:53
楠木建 @kenkusunoki

【本】大竹文雄『競争社会の歩き方』。経済学の考え方を平易に伝える。どのトピックもメッセージがよく考えられている。ただ、その性質上仕方がないことなのだが、経済学が想定するのは(行動経済学にしても)平均的でつるんとした凡庸な人間像。ここがスキになれない。

2019-04-28 16:33:50
楠木建 @kenkusunoki

【本】雨宮紫苑『日本人とドイツ人』。いくらなんでも稚拙に過ぎる。

2019-04-28 15:53:44
楠木建 @kenkusunoki

【本】ヤマザキマリ『パスタぎらい』。日本人の食文化適応力の高さについての指摘が面白い。自分が食に保守的だけによく分かる。

2019-04-28 14:46:33
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