３月１３日　狭間とブライアン

狭間 駿 @c_yu_n

@asasmamama1 狭間】「……。…おまえは、何する気でいんの？」 少し顎を引いて、ぎょろ、と目を上げるようにして相手の視線を受ける。他はともかく、まずはそれを問いかける。

ブライアン @asasmamama1

@c_yu_n ライアン】「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、」 う、とまた目線を逸らし、戻す。変に迷惑だけをかけるのは嫌だが誤魔化すのも嫌だ。 「一緒にイケンに探しに、行く」

狭間 駿 @c_yu_n

@asasmamama1 狭間】「………………、……………、……………。おい待て、」 想定してたものよりずっととんでもない言葉が飛び出してきて、思わず杖を握ったまま片手をあげて、俯いて眉間を押さえる。

狭間 駿 @c_yu_n

@asasmamama1 狭間】「おい待てちょっと待て、」 意味もないままふたこと目を呻いて、

狭間 駿 @c_yu_n

@asasmamama1 狭間】「…………、…………、…………、」 深く意識的に呼吸を整えながら、しばし沈黙して思考を整える。眉間のシワを曲げた人差し指でごりごりほぐしてから、 「………、………。……どうやって？」 思いきり肩の落ちるような心地で、ようやく顔をあげて訊ねる。

狭間 駿 @c_yu_n

狭間】なんでだ、とか、どっちをだ、とか、どうしてだ、とか…問いたいことははっきり形をなさないままゴンゴン積み上がるが、とりあえずまずはこれだ。…どうやって？

ブライアン @asasmamama1

@c_yu_n ライアン】「いやその反応最も………だと思います……」 あさっての方向を見ながら己の腹の前で手を弄る。自分でもとんでもないこと言ったなと自覚している。 「イケンに連れて行ってくれる人をキイリちゃんが知ってるから、その人に…」 相手が顔を上げれば自分も視線をまた戻す

狭間 駿 @c_yu_n

@asasmamama1 狭間】「……………。」 黙る。ぱく、と口を開けて、閉じる。要らねえとこで敬語上手に使い分けるなコイツ…と思いながら、 「……異研に連れてってくれるって…何として？」 どうやって、とかはもうもどかしくてすっ飛ばす。客として迎えてくれるとでも言うのだろうか。

狭間 駿 @c_yu_n

@asasmamama1 狭間】『何』として、と、はっきりそこにイントネーションを置く。

ブライアン @asasmamama1

@c_yu_n ライアン】口を半開きにして押し黙る。そういえばどう説明して、自分を連れて行ってくれるのだろうかとまで考え 「……！…！」 一瞬恐ろしいものを見たように八ッとする。いやいやでも、と首を振り 「……友達、とか……」

ブライアン @asasmamama1

ライアン】まるで漫画のように反応してしまったなと思う。冷や汗が背中から滲むのが分かる。 （う、・・・・うん、うん？）

狭間 駿 @c_yu_n

@asasmamama1 狭間】「………………、」 完全に沈黙し、おそろしく呆れ返った目で相手を見る。 カア、とどこかでカラスが鳴く。

狭間 駿 @c_yu_n

@asasmamama1 狭間】「………、…おまえのことイケンに連れてってくれるっていう、相手の名前とか、カケラでもいいから、分かる？」 とりあえずそれを聞いてみる。

ブライアン @asasmamama1

@c_yu_n ライアン】相手の視線から逃れるように腕を顔の前に持ってきて、自分の馬鹿加減にうっ、と呻き 「さくにい、って、言ってた…」 腕をゆるゆるとおろす。

狭間 駿 @c_yu_n

@asasmamama1 狭間】「………、」 三國佐久間のことだろう。京屋やほかの誰かではないなら、まだ比較的安心だ…比較的。こいつ大丈夫かな、と、目の前のひとつ下の少年のゆくすえを、わりと真剣に案じながら、 「…その相手となら、十日後にハナシアイするんだ、」 まずはそう告げて、

ブライアン @asasmamama1

@c_yu_n ライアン】「！？えっ、知ってたの」 そこには素直に驚く。まさか、さくにい、だけで分かるとは。しかし話し合いとは何の話し合いなんだろうか。そこは聞いたら野暮かなと思う。

狭間 駿 @c_yu_n

@asasmamama1 狭間】「それまでに何かされそうになったら…さくにいってのはたぶん、深緑の、こっちが長くてこっちが短いアシンメトリーの髪型の」 指で自分の頭を示しながら説明する。 「…の、深い青紫の目ェした１８０のでかいオトコだ。その『さくにい』に何かされそうになったら」

狭間 駿 @c_yu_n

@asasmamama1 狭間】知ってた、と、説明しながら頷く。朝登キイリが名前を出す『さくにい』なら、おそらく彼だろう。難しい顔は崩さない。 「…何かされそうになったら、…ハイジの名前出せ」 そう伝える。 「ハイジの名前出して、俺がおまえの事情を知ってる、て伝えろ。…正直、」→

狭間 駿 @c_yu_n

@asasmamama1 狭間】「それで何とかなるかは分かんねえけど…」 顔を顰めたまま続ける。 「何もないよりもマシだ、と思う…それと、その『さくにい』以外の相手が出てきたら、そんときは一切ハイジの名前は出すな。俺の名前だけで通せ、」 そこは強い口調で伝えて、

狭間 駿 @c_yu_n

@asasmamama1 狭間】「…十日後のハナシアイの結果によっちゃ、その『さくにい』はこっちの味方になるかもしんない。おまえが何か動きたいなら、それからのほうがいい」 ものすごく難しい顔をしたまま、考え考えそう伝える。

ブライアン @asasmamama1

@c_yu_n ライアン】「ハイジ？」 神妙な態度で聞く。如月ハイジとも知り合いなのだろうか。味方ということは今のままでは敵で、危害を加えようとする人物ということだろうか。 「23日以降に動いてそれでも、さくにいに何かされそうになったらハイジとシュンの名前を出せばいいってこと？」

ブライアン @asasmamama1

ライアン】というよりもそんな相手にもシュンの名前は効くのかと、少々面食らうような気持ち。 （シュンの名前出してどう変わるんだろ……、）

狭間 駿 @c_yu_n

@asasmamama1 狭間】「んーん、２３日以前に何かされそうになったら」 首を横に振って訂正する。 「ハナシアイして、味方になったら『さくにい』におまえのこと伝える。どうせ朝登ササをどうしたのかも訊かなきゃいけなかったんだ、」 後半は、半分ひとりごとのようにぼそりと呟き、→

狭間 駿 @c_yu_n

@asasmamama1 狭間】「２３日よりあとに何か…おまえの意思を無視して何かされるんだったら、そりゃこっちの交渉が決裂して、『さくにい』が敵にまわったときだ。そんときは俺らの名前出してもたぶんどうしようもない。全力で逃げろ…あと、さくにい以外が出てきても、なんとか逃げろ」

狭間 駿 @c_yu_n

狭間】穏便に行くわけがない、と肩を竦める。 なにせ相手は人攫いだ。わざわざ手をかけて、見も知らぬ相手を安全に異研に送り込んでくれるわけがない。そもそも異研は、そういう場所ではない。