科学的方法のプロセス:検証、実験について

ごくかんたんに。 現代文たんがつぶやいた「科学的方法のプロセス」をもとに、基礎心理学くんと話してみました。
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現代文たん @gendaibuntan

科学的方法のプロセスは以下のようになるわ。 「観察/分析によるデータの蓄積」  ↓ 「仮説/モデル」  ↓ 「検証/実験」  ↓ 「法則化/理論化」 この流れは学問を志す人間なら文系理系に関係なく知っておくべきね。

2014-08-11 16:45:24
行政法たん @admi_tan

.@kisopsy_kun 心理学だとほぼそのまま妥当しそうだね。行政法学などの法学だと「検証/実験」が難しいんだ…。 実定法についていえば、実用に耐え現実に妥当する「仮説/モデル」かを検証しようとすると直接ビジネス、行政、裁判などの現場で使ってみるって方法になるだろうから。

2014-08-11 17:50:00
きそしんくん@おかげさまで9年目 @kisopsy_kun

.@admi_tan なるほど。心理学はまさに実験法によって確立された学問といえるから,その点の違いは大きいのかも。

2014-08-11 17:55:18
きそしんくん@おかげさまで9年目 @kisopsy_kun

学問間での方法論を比べてみると,いろんな共通点・相違点が見えてきて面白いね。

2014-08-11 17:56:20
行政法たん @admi_tan

.@kisopsy_kun 法学でも過去の事例などを参照して「この仮説/モデルなら実用に耐え現実に妥当しそうだ」って、つきつめて検証していくことはできるけど…実験するならいきなり実用するってことになりそう。 もっとも、法教育学などの基礎法学には実用前に実験できそうな分野もあるね。

2014-08-11 18:10:42
きそしんくん@おかげさまで9年目 @kisopsy_kun

.@admi_tan ふむふむ。確かに,実用してみないと分からないことが多そうな分野だよね。コンピュータシミュレーション等が可能な分野であれば幅広く検証/実験はできそうかな。政治と直接的に結びついているがゆえの困難さというものもありそう。

2014-08-11 18:17:17
行政法たん @admi_tan

.@kisopsy_kun そうそう。実用に耐えるか、現実に妥当するかを本気で検証しようとすると実験=実用になってしまうから軽々しくはできないって以外にも、そもそも実験=実用してみることが困難だって場合もあるね。

2014-08-11 18:25:54
行政法たん @admi_tan

.@kisopsy_kun たとえば「行政組織の編成をすべて命令以下の規範(政省令、訓令など)で行うことができる」って仮説を実行しようとすると国家行政組織法を廃止するなどの法改正が必要になるし、法律の規定を政令の規定に下ろすってすごい改正だから議論も紛糾して、実施は困難だろうね。

2014-08-11 18:32:09
行政法たん @admi_tan

(念のため言っておくと、わたしは「行政組織の編成をすべて命令以下の規範で行うことができるようにすべきだ」とは思ってないよ。わかりやすいように極端な例を出しただけで。)

2014-08-11 18:34:18
きそしんくん@おかげさまで9年目 @kisopsy_kun

@admi_tan そういうときって,やっぱり思弁に頼らざるを得ないのかな?

2014-08-11 19:22:04
行政法たん @admi_tan

@kisopsy_kun 思弁に頼ることになるね。過去の事例、外国の事例を引っ張ってきたり、それら引っ張ってきた事例を基にして仮説を現実に当てはめたらどうなるか思考実験をしたり。 実験=実用してみる以外の方法だと、人の頭の中で考えたことに基づいて検証するって方法が主になると思う。

2014-08-11 22:12:04

+α(「実験可能性」について)

行政法たん @admi_tan

基礎心理学くんと話していた、実験についての話 togetter.com/li/705262 に関連することを法学たんがつぶやいていたからRTしてみたよ。

2014-08-12 22:17:17
このツイートは権利者によって削除されています。
きそしんくん@おかげさまで9年目 @kisopsy_kun

法学たんの言う「実験可能性」についてだけど,実験が不可能な場合には,(1) 方法論として実験法が確立していない場合と (2) 原理的には実験が可能であるが,現実上の制約(倫理的な問題等)により事実上不可能である場合の二通りが考えられるね。@Juris_tan

2014-08-12 22:22:40
きそしんくん@おかげさまで9年目 @kisopsy_kun

心理学が成立する以前は,「心」について実験的に研究することは不可能だと考えられていた。だから,心についての研究は(1)より「実験が不可能」な分野と考えられていたけれど,例えばフェヒナーが精神物理学的測定法を提唱したことにより,実験可能な分野と化した。@Juris_tan

2014-08-12 22:27:39
きそしんくん@おかげさまで9年目 @kisopsy_kun

もちろんエビングハウスやヴントを挙げてもいいんだけどね。ヴントの方法論は,一応「実験法」であったとはいえ,かなり客観性の乏しいものだったけれど。これに対し,法学の場合には,法学たんが述べたように,(2)により現実的に実験が不可能なケースが多いと思われる。 @Juris_tan

2014-08-12 22:29:30
きそしんくん@おかげさまで9年目 @kisopsy_kun

一方で,心理学でも(2)の理由により実験が行えないケースがある。例えばミルグラムが行った古典的な服従の実験があるんだけど,恐らく同じ実験をそのまま行うことは現代では不可能だ。これは,方法論上の問題じゃなくて,倫理的な問題のため。 @Juris_tan

2014-08-12 22:33:16
きそしんくん@おかげさまで9年目 @kisopsy_kun

当時は倫理規定が緩かったのだけど,実験参加者にかかる負担を考えると,ちょっと怪しい部分があるね。最近ではFacebookのニューズフィードを操作した実験が倫理的にまずいんじゃないかと物議をかもしたこともあったね。 @Juris_tan

2014-08-12 22:35:07
きそしんくん@おかげさまで9年目 @kisopsy_kun

生命科学の分野なんかでも倫理問題は顕著だよね。例えばES細胞は受精卵の胚から作るので,結果的に受精卵を殺さなければならない。当時のブッシュ大統領やローマ法王なんかはこれに反対の意を示していたし,ES細胞を使った研究に許可が下りないケースもあった。 @Juris_tan

2014-08-12 22:37:18
きそしんくん@おかげさまで9年目 @kisopsy_kun

iPS細胞は受精卵を殺すことなく作れるので,倫理的な問題をクリアすることができた。そういう意味でもiPS細胞には大きな意味があったんだね。現実上の制約で実験が不可能な場合というのは,割とどの分野でも起こりうることなんだよね。 @Juris_tan

2014-08-12 22:38:57
きそしんくん@おかげさまで9年目 @kisopsy_kun

実験が不可能な場合を(1)方法論が確立していない場合と(2)現実上の制約がある場合の二通りに分けたけど,どっちもいっぺんに解決する方法も無いこともない。例えば,コンピュータによるシミュレーションが可能であれば,(妥当性はともかく)たぶん実験は可能になる。 @Juris_tan

2014-08-12 22:45:17
きそしんくん@おかげさまで9年目 @kisopsy_kun

面白い例としては,Folditというゲームがある。これはゲームなんだけど,プレイヤーの出した結果を使ってタンパク質の折りたたみ構造を解析することが目論まれていて,実際に成果を上げているんだ。Wiki→ja.wikipedia.org/wiki/Foldit @Juris_tan

2014-08-12 22:49:01