コーヒーの過抽出とはなんぞや?そして抽出論へ

茨城のヤンエグバリスタ、ホゼ氏がコーヒーの過抽出についてバッサリ斬る! 最初は「過抽出」についての定義を見出すホゼ氏の思考実験だったのが、コーヒー研究者のy_tambe氏や雨宮リーダー氏も参戦し、一気にコーヒー抽出論へと展開! コーヒー好きにはとても興味深い読み物となりましたヽ(^o^)丿
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ホゼ (Grand sponsor Tokyo day OH Christmas.) @espressoizer

入っているかわからないけど(コーヒー豆の表面近くに甘み成分、中心には酸味成分などとうまく分かれているのなら、この前提も「ほんの少しだけ」怪しくなるわけだが)、挽かれた粒のどの部分も成分はほぼ均等である。ならばお湯に接触して成分が抽出されるときに粒度は関係ない。

2010-11-24 11:21:19
ホゼ (Grand sponsor Tokyo day OH Christmas.) @espressoizer

「粒が大きければ表面しか抽出されない」「粒が小さければ中心まで抽出される」これは正解。しかし、粒の表面も中心も成分が同じであれば、仮にコーヒー豆を4分割したものの表面積と、微粉の「表面積」をきちんと同じに合わせれば、短時間の抽出に差が出ることは無い。

2010-11-24 11:23:50
ホゼ (Grand sponsor Tokyo day OH Christmas.) @espressoizer

なぜなら、粒度に関わらず、お湯に接している面の成分が同じだからである。粒度が粗いか細かいかというのは、持っている成分の量には関係があるが、成分を抽出されるスピードには関係が無いのである。

2010-11-24 11:26:21
ホゼ (Grand sponsor Tokyo day OH Christmas.) @espressoizer

油脂分が、というのはちょっとあり得なさそうなので、残る二つの過抽出の定義について、基本的な考え方を整理すると、これである。「お湯に接している時間が長いと過抽出」「お湯の温度が高いと過抽出」のふたつ。果たして、科学的にあり得る話なの?

2010-11-24 11:28:49
ホゼ (Grand sponsor Tokyo day OH Christmas.) @espressoizer

あり得るという仮定で考えると、(抽出時間が長くなれば過抽出になる=抽出時に好ましい成分は先に出て、好ましくない成分が後から出る)ということになる。これはあり得そうな話である。たまたまそうなのだろう。もちろん、きちんと分かれているわけではなく、後から出てくる好ましい成分もあるだろう

2010-11-24 11:31:55
ホゼ (Grand sponsor Tokyo day OH Christmas.) @espressoizer

し、最初のうちに出てくる好ましくない成分もあるのだろう。クロマトグラフで考えると、水が移動相であり、コーヒー豆が担体であり、分離したいものは担体中に含まれている、という感じだ。成分の吸着度により、出てくる時間が違う、という感じ。

2010-11-24 11:35:48
ホゼ (Grand sponsor Tokyo day OH Christmas.) @espressoizer

自然のいたずらなのか、お湯に対する溶けやすさが、おおむね(好ましい成分>好ましくない成分)となっているわけだ。 ・・・これ、長時間の抽出では過抽出という前提が正しいという立場で考えると、ね。

2010-11-24 11:39:00
ホゼ (Grand sponsor Tokyo day OH Christmas.) @espressoizer

ではもう一つの、高温で過抽出、と言う説だ。通常、90度前後で抽出していると思うが、これが100度だと過抽出になる、という。 まあ、あり得ない話ではある。物質により、固体から液体になる温度というのは違うものだ(融点)。90度では固体だが100度では液体と相転移するものもあるだろう。

2010-11-24 11:46:23
Y Tambe @y_tambe

うむ。この辺りの議論をまともに出来る人を「ようやく」見つけた気がする。@espressoizer

2010-11-24 11:47:32
Y Tambe @y_tambe

10年くらい前に、喫茶メーリングリスト有志と「抽出理論」について話し合って以来、手元で練り続けてきたのだけど…どっかで発表してからの方がいいだろうと思ってはいるのだけど、いくつか小出しにしていく。

2010-11-24 11:49:05
ホゼ (Grand sponsor Tokyo day OH Christmas.) @espressoizer

これは極端な例だが、実際、温度を上げると反応しやすくなるのは、大抵の物質に対して有効な手段で、抽出も例外ではなく、高温のほうが抽出しやすくなる場合が多い。そのときに、これまた自然のいたずらで、90度前後に好ましい成分が最も多く、好ましくない成分が最も少ないという条件に

2010-11-24 11:49:54
Y Tambe @y_tambe

高温になると、成分の溶解度がそれぞれ個別に変化する。高分子の中には、低温の方が溶解度が高い成分もあるが、コーヒーの場合は概ね高温の方が溶解度が高いと見なしてよい。この度合いが「成分ごとにまちまち」なのがネック。@espressoizer

2010-11-24 11:51:03
Y Tambe @y_tambe

コーヒー抽出のモデルでは、「二段階のステップ」を組む方がおそらく実測値(例えば、今年出たHofmannらの論文)に近くなります。(1)粉表面から水の中に出て行くステップと、(2)粉内部での成分拡散のステップ。で、粒度が粗いほど後者の影響が大きくなる。@espressoizer

2010-11-24 11:54:16
Y Tambe @y_tambe

より正確に言うと、コーヒーの抽出は単純な「溶解」ではなく、液層(水)と固層(粉)での成分の「分配」として考える方がいい。なので「温度で溶解度が変わる」というのは、そのまま各成分の分配係数が変化する、ということでもある。 @espressoizer

2010-11-24 11:56:11
ホゼ (Grand sponsor Tokyo day OH Christmas.) @espressoizer

なっているのだろう。100度近くなると、好ましくない成分の抽出が「より容易になる」ということが考えられる。言い換えれば、高温になればなるほど好ましくない成分の抽出に適した条件になる、ってこと。 ・・・これも、高温の抽出は過抽出、という立場で考えるとということね。

2010-11-24 12:00:22
ホゼ (Grand sponsor Tokyo day OH Christmas.) @espressoizer

さて、結論である。長かった。これ読んでる人いるのかいな。

2010-11-24 12:01:53
ホゼ (Grand sponsor Tokyo day OH Christmas.) @espressoizer

ぐーぐる先生に聞いた話だと、みんな「過抽出で好ましくない風味を感じる」というところでは一致している。原因がどうあれ、過程がどうあれ、結果として好ましくない風味になるので、過抽出はダメなんですよ~ということだ。

2010-11-24 12:03:16
けーたろ(星より食≒機材) @ShonanAstroPhot

読んでるノRT @espressoizer: さて、結論である。長かった。これ読んでる人いるのかいな。

2010-11-24 12:03:34
Y Tambe @y_tambe

単純な浸漬抽出モデルの場合でも、成分の抽出速度は「粉層の成分濃度」と「その周辺の液中の成分濃度」の差に比例する。液中に抽出された成分は、その後水中に拡散して「溶液全体で均一な濃度」になるが、撹拌の強さがこの拡散速度に影響する。@espressoizer

2010-11-24 12:05:14
IchigoIchieCoffee @SpecialtyHunter

スペシャルティコーヒーかどうかで全く変わってきますねRT @espressoizer ぐーぐる先生に聞いた話だと、みんな「過抽出で好ましくない風味を感じる」というところでは一致している。原因がどうあれ、過程がどうあれ、結果として好ましくない風味になるので、過抽出はダメなんですよ~

2010-11-24 12:06:16
ホゼ (Grand sponsor Tokyo day OH Christmas.) @espressoizer

つまり、好ましくない成分が出る条件設定が過抽出である、というのが定義なようである。ということは抽出をどんだけ激しくやろうが好ましい成分だけ出てくるのであれば、過抽出にあらず、というわけだ。

2010-11-24 12:06:46
BLEU @BleudeVermeer

ほいノ そして「コーヒー学入門」ちら見中。 RT @shonanastrophot: 読んでるノRT @espressoizer: さて、結論である。長かった。これ読んでる人いるのかいな。

2010-11-24 12:07:26
Y Tambe @y_tambe

なので、@espressoizer さんが述べた過抽出の原因のうち、「高温」以外の要素はすべて「長時間抽出」に掛かる、といってよい。

2010-11-24 12:10:20
Yasunori HOTAN Wada @hotan666

@espressoizer よんでますよ!気になって仕事手につかなかったwww y_tambe さんからもご意見行ってるようですよ。

2010-11-24 12:11:05
ホゼ (Grand sponsor Tokyo day OH Christmas.) @espressoizer

大前提として、好ましくない成分を必ず保持している。小前提として、好ましい風味成分グループと、好ましくない成分グループは、ある程度それぞれのグループ内では足並みをそろえて動いてくれる。この前提であれば、条件をうまく設定してあげれば好ましい成分だけを抽出することができる、という(続く

2010-11-24 12:14:15
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