ポスドクの就活術

km616さんによるポスドクの就職活動の心得.博士学生の就職活動でも重なるところは多い.全てが全員にあてはまるわけではないけれど,チェックリストとして.
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@km616

簡単に自己紹介すると、海外にいる大学院生、ポスドク、大学教員などの日本企業への就職支援をしていて、昨年から国内の方まで活動範囲を広げました。

2010-11-24 13:56:46
@km616

もともとはNIHの研究者でしたから、そして今も一応先端のサイエンスはフォローし続けているつもりなので、人材関連のお仕事をされている人の中でも研究者の気持ちがよく理解できる立場であると思っています。

2010-11-24 14:03:55
@km616

ポスドクから企業に研究職で就職したいと考える時、そう簡単でないのは皆さんすでにご存じですよね。何故簡単でないのか。理由は簡単で採用計画がないからです。

2010-11-24 14:08:16
@km616

ではどうしたらよいのか?各企業に採用計画を作っていただくことです。思いつくのは簡単なことなのですが、実際にお願いするのは簡単でありません。でも馬鹿になって私はお願いに一社ずつ行きました。

2010-11-24 14:10:25
@km616

そうして今では約20社が新卒枠を削ってもポスドクを採用しようかという考えを持つようになっていただけました。ここまでの道のりは長かったです。実に5年かかりました。

2010-11-24 14:12:19
@km616

今では私が開催するジョブフェアでは製薬企業が競って参加し、ポスドクの争奪戦を繰り広げます。多分多くの国内ポスドクには信じられない光景でしょう。

2010-11-24 14:14:22
@km616

海外のポスドクは優秀だからだと思いますか?私はあまりそうは感じていない。たしかに優秀ですが、多くの人は研究者としての確かな輪郭を備えていて、安心して採用できるからだと思います。

2010-11-24 14:17:41
@km616

研究者としての輪郭、ちょっと格好よく言い過ぎですが、こんな条件を兼ね備えれば採用されるのかなと、これまで約100人の採用された人たちのことを思い出して、語りましょう。前置きが長い?すみません。

2010-11-24 14:21:56
@km616

【ポスドク就職術1】これから話すことは、分子生物学会にあわせて開催する弊社のCPP神戸でお話しすることなので、本当に就職したいと考えている人は参加してみて下さい(別に宣伝する気はないのだけど、 全員の質問を答えるのがちょっと面倒なので、、)http://bit.ly/idDfYx

2010-11-24 14:28:12
@km616

【ポスドク就職術2】就職に必要なことは、(1)しっかり真剣に研究をする、(2)自己分析を十分に行う、(3)コミュニケーションスキルを身につける、の3つ。

2010-11-24 14:30:53
@km616

【ポスドク就職術3】就職活動をするとき、過去が問われるわけで、研究成果よりも実は研究に対する姿勢が問われることを気にして欲しいと思います。もちろん成果も大事なんですけど。

2010-11-24 14:33:47
@km616

【ポスドク就職術4】日頃悩むことなく、研究室のボスに言われていることを素直に実行している研究者は、なかなか簡単には就職できないでしょう。また研究のプロとして日々どう行動しているか、自分の生活態度を改めないと就職できそうにない人が多いので、該当者はまず心改めて下さい。

2010-11-24 14:37:09
@km616

【ポスドク就職術5】研究に対する姿勢とは何なのかと質問ですが、今は答えません。次の自己分析で少し語る機会があるかもしれません。

2010-11-24 14:42:31
@km616

【ポスドク就職術5】就職する時は、志望動機を固めなくてはなりません。なぜアカデミアでなくて、企業なのか?この説明なくして、希望はかないません。アカデミアに残れそうもないので、、なんて言って採用されることは絶対にないのですが、そう答える人が多いのです。

2010-11-24 14:45:27
@km616

【ポスドク就職術6】簡単に言えば自分の人生の目標、自分の夢の実現をするには、企業に就職することであるというあたり説得力ある説明ができないと、志望動機にならないのです。(書いていて、新卒の就活生が読んだら馬鹿にされそうな内容だな、、と気がついたけど、皆のためだ、書く)

2010-11-24 14:49:39
@km616

【ポスドク就職術7】何故研究者になったのか、そのあたり自分で説明ができますか?これまでの研究活動はそれと矛盾しませんか?研究活動の方向性と就職の希望の方向性との間に矛盾はありませんか?

2010-11-24 14:52:25
@km616

【ポスドク就職術8】志望動機が明確で、相手に興味もたれるような話が展開できなければ、書類審査であろうと、面接であろうと、最初の数分で結果は悪い方に転びます。この部分に全能力を注ぎ込むことが大切です。

2010-11-24 14:56:02
@km616

【ポスドク就職術9】その全能力を注ぎ込めるように準備するのが自己分析です。私は3つの観点から自己分析をするように勧めています。第一に人物評価。第二に、研究能力。そして最後に職務適応能力。

2010-11-24 14:59:27
@km616

【ポスドク就職術10】ポスドクが就職活動をして上手くいかない理由は、ほぼ準備不足と判断しています。これまで何のためにどう生きてきたのか説明もできず、相手に何も理解をしてもらえずに終わるのです。その事実に気がついていないことが問題だと言いたいのですね。

2010-11-24 15:14:47
@km616

【ポスドク就職術11】修士卒で就職した人間は会社で成長する。そういう人と比較してあなたを採用する特別な理由が見つけられなければ採用はされない。あなたの本当の強みは何ですか?考えて欲しい。

2010-11-24 16:19:21
@km616

【ポスドク就職術12】ポスドクまでした人を採用するかどうかは企業側からすれば、すぐにチームリーダーができる人材かどうかの視点で判断される。出世なんか興味なく、普通に研究できればいいという人には全く向いていないです。

2010-11-24 16:29:08
@km616

【ポスドク就職術13】大事なのはその人の理念、価値観。この部分は人が30も越すと変えることのできない部分。その人の理念、価値観が会社の人たちと共有できるかどうかが問われてしまう。会社の理念と一致する必要はないが。

2010-11-24 16:34:48
@km616

【ポスドク就職術14】次に大事なのはマネジメント能力。リーダーシップ、そしてコミュニケーション能力。要するに尊敬されて、その人のために仕事をしようと部下に思わせる能力が問われている。ここでポスドクの半分以上が脱落しそうで恐い。

2010-11-24 16:39:19
@km616

【ポスドク就職術15】研究者なのだから研究能力が問われる。また怒られてしまうかもしれないが、この部分を欠いているポスドクが多い。専門知識を持っていることが研究能力ではない。与えられた情報と条件で何ができるかを問われる。理解力と情報収集能力、そして問題発見能力、問題解決能力を問う

2010-11-24 16:45:16
@km616

【ポスドク就職術16】即戦力かどうかを問われるが、これは職務適応能力と置き換えられる。まず専門性、そして柔軟性。最近ではネットワーク力(人脈)、グローバル能力が問われ、最終的には意欲が求められる。

2010-11-24 16:50:46