- ElementaryGard
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制作費がろくにもらえないとよく耳にしまう。それなら量産しなけりゃいいじゃん、と思いますよね。ところが実際には年に100を超える番組が作られています。なぜこんな矛盾したことが回り続けるのか。
2014-09-25 21:33:47専門学校(でなくてもいいけど)を出た新人が入ってきます。社員として雇うのではなく、一枚いくらの歩合制。スタジオに通わせても「うちは机貸してるだけだから」と言い張ることで労働基準法をすり抜ける。公正取引委員会?何それってなもんで。
2014-09-25 21:36:27絵を描かせます。今は動画のほとんどをアジアの他の国々に出してしまうそうですが、それでもラフ原画(説明は省略)とかは国内でやる。それをやらせる。そして「下手だねえ」と繰り返し文句をつける。実際下手なんでしょうけど。
2014-09-25 21:38:43「下手だけどしょうがないから使ってあげてるんだ」「今は修行なんだから文句いっちゃだめ」「相撲でいえば序の口」とか何とか、反駁しにくい説教をするわけ。親心の顔付きで。
2014-09-25 21:40:10最初の一か月は2万円も稼げない。こんなんでどうやって暮らしていけるの?親からの仕送りですよ。それがないのなら学生時代にアルバイトして貯めた貯金を崩していく。
2014-09-25 21:41:38カンの良い方ならもうトリックが読めたはずです。足りない制作費をですね、こうやって新人のほとんど無報酬による労働力でもって埋めるのです。新人たちの貯金や、親御さんの仕送りを搾取してるのです。
2014-09-25 21:43:37一年後には9割が去っていくそうです。辞めるのではなく去る。「辞める」とは雇用関係を打ち切ることですよね。アニメ界では雇用という考え方が原則ない。だから「去る」。
2014-09-25 21:45:44骨までしゃぶってポイ。そして「才能がない」「根性がない」で終わり。怖ろしいのはポイされた当人たちが「自分には才能がなかった」「根性がなかった」と納得して去っていくこと。
2014-09-25 21:46:58なかには「これって『表が出たら俺の勝ち、裏が出たらお前の負け』ゲームじゃんか」と見抜く者もいますが、そういう賢いひとは一年どころか一か月でさっさと去っていくので、マスとしての声にならない。
2014-09-25 21:48:26こうやってですね、後で文句を言い出しような者はさっさと排除する(それも当人の自主判断で去らせる)メカニズムになっているわけです。
2014-09-25 21:49:33日本の商業アニメ界でデモもストライキも組合結成運動も起きない理由がこれ。そういう発想をしそうな者は端(はな)から生き残れないようにできている。排除されるんですよ新人のうちに。
2014-09-25 21:51:05今年6月にジャニカ(というアニメーターと演出家の互助組織があるのです)総会があって、理事が数名入れ替わりました。今年は二人、お辞めになりました。立候補しなかったのです。そのひとりがBCCメールでこう別れの挨拶をされたのが印象的でした。
2014-09-25 21:54:04「自分はジャニカは労働組合化するしかないと考えるに至ったが、それでは設立の主旨に反することをかんがみ、本年限りで理事を辞め、次期には立候補しないことにした」と。
2014-09-25 21:55:15労働運動を生理的に嫌うような者しか入れない業界において、労働組合化を訴えても相手にされるわけがない。日本の風土で麦を育てようとアジるのと同じ。アジアモンスーンの気候で、ヨーロッパの種を大量に育てるなんてナンセンス。
2014-09-25 21:59:29「そんなの業界の人間なら知ってる話じゃん」 ちっちっ、業界の「外部」に向かって語る努力をしていない。なぜなら恥の暴露と同じだから。新人には学校の講師や職場の先輩から「この業界ってさあ」と裏話的に実情が漏らされても、その子たちの親には語られない。
2014-09-25 22:04:41そんなブラック業界とわかっていてわが子を専門学校に行かせて(つまり学費を出してやって)「がんばれ」と背を押す親なんていません。それで曖昧にされるのですここまでの話は。
2014-09-25 22:05:56繰り返します。業界ぐるみで新人の親のすねをかじってポイする。これが日本の商業アニメ界の実態。
2014-09-25 22:06:48日本はずーっとこういう仕組みでまわっています。そういう業界が他にもいっぱいあるのでしょう。
2014-09-25 22:07:35「今こそアニメ学を!」とアジるのはきまって体制側の人間。学問は、ときには寝た子を起こすこともあって、それもまた存在理由のはずです。ところがアニメ学とは、これまで述べたことをいかに隠ぺいし、現在のメカニズムを歴史の必然とかなんとか正当化するためにこそ必要とされているのです。
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