松本侑子訳『赤毛のアン』にいちゃもんをつける

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It happens sometimes @ElementaryGard

>for in Prince Edward island you are supposed to nod to all and sundry you meet on the road whether you know them or not.

2014-11-25 00:19:44
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松本訳 >道でご婦人に出くわす度に会釈しなければならないことを別にすると、マシューは、ひとまず、この遠出を愉しんでいた。プリンスエドワード島では、出会った人には誰彼となく挨拶する習わしだったのだ。

2014-11-25 00:21:40
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うーんここは >マシュウはマシュウなりに遠出を楽しんでいた。もっともご婦人がたとすれ違う度に頭を下げねばならないのは苦痛ではあったのだが。 のほうがいいです。

2014-11-25 00:25:41
It happens sometimes @ElementaryGard

>ここプリンスエドワード島では見知らぬ相手であっても頭をさげて挨拶するのが習わしであった。 松本は「誰彼となく」としてます。これだとチャップリンの映画みたいにせわしない絵が浮かんでしまう。

2014-11-25 00:28:20
It happens sometimes @ElementaryGard

ひとの翻訳を眺めるたびに感じるのは、皆さん度胸がないんだなあってこと。

2014-11-25 00:51:46
It happens sometimes @ElementaryGard

国会図書館のデータベースで検索すると『赤毛のアン』は258点。ちなみに著者の項目にはモンゴメリと入力しています。

2014-11-25 15:33:59
It happens sometimes @ElementaryGard

続編とか翻案もの(アニメ絵本とか)も含めてだから、実際にはもっと少ない。

2014-11-25 15:35:43
It happens sometimes @ElementaryGard

男性による邦訳版は確認できるのはわずか一点。

2014-11-25 15:37:24
It happens sometimes @ElementaryGard

これまでの邦訳がどれもよろしくないことはこれまでしつこく論じたとおりです。ここを見れば翻訳者の腕前がどの程度かわかる箇所がいくつかあります。冒頭にある小川がどうこうもそのひとつ。

2014-11-25 15:39:18
It happens sometimes @ElementaryGard

マシュウが駅に男の子を迎えにいったが女の子しかいないので駅舎に向かって…という箇所も訳者の腕がわかる。

2014-11-25 15:40:51
It happens sometimes @ElementaryGard

Turing testならぬAnne testを提唱します。原文のここやそこやあそこがどう和訳されているか照合すれば、その翻訳者の腕がすぐわかる。そういう判別法。

2014-11-25 15:41:43
It happens sometimes @ElementaryGard

>Matthew, barely noting that it WAS a girl, sidled past her as quickly as possible without looking at her.

2014-11-25 15:44:35
It happens sometimes @ElementaryGard

松本訳ではどうか。 >マシューは、女の子がいるということは、かろうじて分かったが、その子の方を見ないようにして、そそくさと横を向いて通り過ぎた。

2014-11-25 15:47:17
It happens sometimes @ElementaryGard

これ×です。原文は >it WAS a girl とBe動詞が大文字になっている理由を読み取れていない。これ、ギャグ表現です。

2014-11-25 15:48:34
It happens sometimes @ElementaryGard

ここは >マシュウはその子が男ではなく女だと気がつくや、目線を逸らしてそそくさとそばを通り過ぎた。

2014-11-25 15:51:48
It happens sometimes @ElementaryGard

高校英語で習いませんでしたか。 >She had barely got home when the phone rang. 「家に着いたちょうどそのとき、電話が鳴った」 これと同じ文です。

2014-11-25 15:56:34
It happens sometimes @ElementaryGard

松本訳 >マシューは、女の子がいるということは、かろうじて分かったが、その子の方を見ないようにして、そそくさと横を向いて通り過ぎた。 直訳してます。「かろうじて」ではなく「気が付くや否や」と取らないといけない。マシュウは女性恐怖症なのだから。

2014-11-25 15:58:03
It happens sometimes @ElementaryGard

Anne testを松本はまた一つ落としているわけです。

2014-11-25 15:58:53
It happens sometimes @ElementaryGard

訳者あとがきから >これらは訳者をからかうように、文体の向こうから、ちらと尻尾をひらつかせるだけで、容易に正体を現さない。本家取りを見抜いて、知的な微笑を浮かべるには、元歌を知り尽くした教養が要求されるのだ。

2014-11-25 16:04:51
It happens sometimes @ElementaryGard

よくわかんないですけど光栄です。客席をどかんと沸かせるとき大文字にするのは『アン』の基本技。若い頃のたけしのビート感にどこか似てるんですよ。コマネチ!@sugisan2006

2014-11-25 16:06:47
It happens sometimes @ElementaryGard

こんな感じで自分の原典調査自慢とフェミニズム信仰告白をしつこくしつこく繰り返す。原文が読めていないのにこんな上から目線、百年早いわっ!

2014-11-25 16:10:28
It happens sometimes @ElementaryGard

要するにこのひとはフェミニズムの正当化の文脈のなかに『アン』と作者モンゴメリを押しこみたいのですよ。

2014-11-25 16:11:44
It happens sometimes @ElementaryGard

夏目漱石はイギリス留学の後、ラフカディオ・ハーンの後釜として東京帝大の講師に迎えられた。文法を駆使した金之助先生の厳格な読解法に生徒が反発し、ハーン先生留任運動まで起きた。

2014-11-25 16:16:04