- nanbashura
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まず確認です―― 「宗教紛争」と呼ばれるものは、大概かなり大規模な紛争です オウム事件も(その衝撃の大きさとは別に)規模だけで云えば、小さい方ですね だって、3カ月ぐらいで数千人が死んだりするわけですから、印度なんかだと
2010-12-07 03:22:13ここで考えるべきことがあります 現実に生じた「戦争」と呼ばれる大規模な武力衝突に、何か特定の接頭辞をつけることがあるでしょうか? 「民族戦争」とか「宗教戦争」とか…? なぜ、「宗教紛争」は「宗教」という接頭辞をつけて、それでよし としてしまうのでしょうか?
2010-12-07 03:24:11これとちょうどよく似ているのが、「民族紛争」です それが大規模で複雑な紛争であることは誰もが知っているわけで、だからこそ 「民族」という性格付けをすることで 何かわかったような気になって、安心するわけです 名づける者の安心のために、この接頭辞はあるのではないでしょうか
2010-12-07 03:25:40「民族紛争」における「民族」とは、したがって 当該紛争の基本的な特徴をあらわしてはいません! ましてや主要要因、さらにましてや原因をや!
2010-12-07 03:26:27ここから連想していただきたいのは、「宗教紛争」における「宗教」という接頭辞は 一体なにを表すのか、ということです 当該紛争は、「宗教」を基本的特徴としている、あるいは主要要因としている、さらには原因としている、と どれだけ多くの人が 素朴に確信していることでしょうか!
2010-12-07 03:27:57しかし、それは単なる間違いです 大規模な紛争(数潤年間以上継続し、数十万、数百万、数千万の人びとを巻き込むような紛争)においては、そもそも(!)特定のひとつのカテゴリが それを特徴づけることはありえませんよね?! そんなバカなことは ないじゃないですか(笑)
2010-12-07 03:29:22なのに、「宗教紛争」という名づけがなされた途端、そうした簡単な思考すら停止してしまっているのが現状です おそらく、「民族紛争」という概念と同じで、「宗教紛争」というものは自分たちの外側にある、自分たちの理解を超えたものが外にある、つまり内は安心安全でありうる、と考えたいのでしょう
2010-12-07 03:30:58さらに ごくフツーの仕方で思考をすすめてみれば、次のような仮説が容易に導けます すなわち… いわゆる「宗教紛争」においては、「宗教」は主要な特徴でも、主要な要因でも、ましてや主要な原因でもなんでもないんじゃないか、と
2010-12-07 03:34:09もちろん、いわゆる「宗教紛争」における「宗教」という接頭辞の付与には根拠がないわけではありません 第一に 紛争当事者がそれを「宗教」の問題として表象=理解している 第二に 観察者からしても、かなり宗教の色合いが強い これらの事実を、先の仮説に接合すると次のようなテーゼが出てきます
2010-12-07 03:37:05―― いわゆる「宗教紛争」とは 「宗教」に深くまつわる紛争であるが、その主要特徴・主要要因・宗教原因は「宗教」にはないんじゃないか… この中途半端な性格を どう理解=カテゴリ化するか―― 問題はこういう風に設定しなおすべきなんじゃないか、って思うわけです
2010-12-07 03:39:58この中途半端さがどこに起因するか、というのは 宗教学のプロならすぐ分かるわけです 宗教概念が構造的にかかえるヌエ的性格、がそれです 僕の言い方では、《西洋近代性》のゴミ箱(剰余概念)としての宗教概念という構造的な規定性なわけです
2010-12-07 03:44:56とくに現代日本の宗教概念の流通過程では、ほとんどまったく基本的な意味内容(同語の狭義=現代日本では、宗教法人法の規定、しかもそれは「神道」のおかげでとくに明瞭に脱中心化しているから尚更)が失われていますから、宗教概念のヌエ的=ゴミ箱的性質は極端化するわけです
2010-12-07 03:48:13「いわゆる「宗教紛争」における「宗教」とは何か―インドの事例から―」 1時間ちょっと… “どう” 話そうかなぁ… 今日も電車のなかでかなり悩んだが、解決策がまだみえない…
2010-12-07 12:33:29@frenchmarble 日本ではパキスタン料理っていっても……ですよねww まぁもともとは同じ国だったわけですし なお、精確に申し上げれば、ジンナーは「大統領」にはならなかったはずです イギリス女王を元首とするパキスタン「総督」、という立場のまま亡くなったと思います(不確か)
2010-12-08 15:59:55これはッ! RT @HoshinoS2: 奥山倫明「今宗教を考える枠組」@Researchmap http://bit.ly/hGRAhK
2010-12-08 18:44:39@frenchmarble はい、印パ両国ともそうでしたね(「ドミニオン」というやつ) それが数年して、両国とも完全独立していきました 現在でも「コモンウェルス」の一員となってますが、まぁこれは名目上のものです
2010-12-08 18:51:26反応いただき感謝です ただ、ご関心には応えられないかもです というのも、宗教紛争における宗教には《宗教の秘密》はない、というのが僕の結論だからです @kai730
2010-12-09 03:20:46「日本の宗教 現代宗教論入門」 仏僧の神秘体験と童話の衝撃… 二つのことを一つの枠組みにおいて十全に語るのは、現代宗教論の中心的課題です http://togetter.com/li/61328
2010-12-10 01:23:54なぜそのような課題が 現代宗教論に課せられたかというと、宗教=世俗の二分法が事実上失効したからですよね
2010-12-10 01:26:18【宗教紛争に関する完全なる誤解その2】 それは宗教の違いに起因する、もしくそれは主として宗教的である
2010-12-10 09:23:26