環境省の再エネ委託報告書に書いてあること

環境省の再エネ委託報告書に書いてあることから、いくつか抜粋して紹介します。関心のある方は、是非、全文をご覧ください。https://www.env.go.jp/earth/report/h27-01/index.html
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倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

環境省委託報告「平成26年度2050年再生可能エネルギー等分散型エネルギー普及可能性検証検討委託業務報告書」の内容を紹介します。私が座長を務めました。全文公開されていますので興味がある方は是非お読みください。env.go.jp/earth/report/h… #環境省再エネ

2015-04-07 20:26:32
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

再生可能エネルギー導入拡大の意義:1)温室効果ガス削減、2)エネルギー自給率向上3)化石燃料調達に伴う資金流出抑制、4)産業の国際競争力強化、5)雇用創出、6)地域活性化、7)非常時のエネルギー確保。再エネは次世代に真に引き継ぐべき良質な社会資本。(p.2)#環境省再エネ

2015-04-07 20:26:45
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

国内での再生可能エネルギー導入により化石燃料の輸入金額を削減できる。2014 年6 月からは原油価格が急落したが、IEAや世界銀行によれば今後価格は上昇へ向かう予測。将来再生可能エネルギーによるエネルギー供給がより一層の経済合理性を有することが期待される。(p.5)#環境省再エネ

2015-04-07 20:26:57
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

再生可能エネルギーの中でも、陸上風力発電、バイオマス発電、地熱発電等の一部の技術においては、現状でも化石燃料を下回るコストでのエネルギー供給が可能。再生可能エネルギーは技術改善余地が大きく残されており、発電コストはさらに低減される見通し。(p.5) #環境省再エネ

2015-04-07 20:27:07
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

再エネ分野への投資額は、2012年時点で我が国は第4位、2013年にドイツを抜いて第3位。我が国は2011年から2012年にかけ投資額が73%増加。世界1位の中国と比較すると、我が国の投資額は半分程度にとどまっており、さらなる投資の拡大が課題。(p.11) #環境省再エネ

2015-04-07 20:28:00
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

再生可能エネルギーの導入により、設備設置、メンテナンス及び資源収集(バイオマス)などの雇用が発生する。発電量あたりの雇用は、化石燃料発電と比較すると同程度~10倍程度であり、再生可能エネルギーは分散型電源であることから特に地域に多くの雇用が創出。(p.13) #環境省再エネ

2015-04-07 20:28:18
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

世界全体、OECD及び我が国で一次エネルギー供給全体に対する再エネ割合は、2012年時点で13.2%、8.6%、4.1%(p.27)。世界全体、OECD及び我が国で総発電量に占める再エネ割合は、2012年に21.2%、約21%、10%程度(pp.32~35)。#環境省再エネ

2015-04-07 20:29:45
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

ドイツで総発電量に占める再エネ割合は2013年に25%超。ドイツは2020年に消費電力に占める再エネ割合を38.6%とする目標。ドイツ環境省は、総発電量に占める再エネ電気の割合を2030年に50%、2040年に65%、2050年に80%とする見通し(p.38)。#環境省再エネ

2015-04-07 20:30:59
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

英国は2013年の再エネ発電量割合は約15%。National Renewable Energy Action Plan(NREAP)において、2020年の再生可能エネルギーによる発電量の割合を31%とする目標を掲げている(p.40)。#環境省再エネ

2015-04-07 20:31:24
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

スペインは、総発電量に占める再エネ割合は、2012年に約30%。スペインはNational Renewable Energy Action Plan(NREAP)において、2020年の消費電力に占める再エネ割合を40%とする目標を掲げている(p.41)。#環境省再エネ

2015-04-07 20:31:55
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

イタリアでは、総発電量に占める再エネ割合は2012 年には約30%。イタリアはNational Renewable Energy Action Plan(NREAP)において、2020 年の消費電力に占める再エネ割合を26.39%とする目標(p.42)。#環境省再エネ

2015-04-07 20:32:43
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

デンマークでは、総発電量に占める再エネ割合は2012 年に約50%。デンマークはNational Renewable Energy Action Plan(NREAP)において、2020年の消費電力に占める再エネの割合を51.9%とする目標(p.43)。#環境省再エネ

2015-04-07 20:33:47
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

日本・英国・ドイツの一般消費者(各1000人)を対象にアンケート。2014年度の月額賦課金は、日本225円、英国612円、ドイツ2621円。各国の賦課金(2014 年度)程度以上の金額でも許容できるとの回答は、日本38%、英国36%、ドイツ6%(p.126)。#環境省再エネ

2015-04-07 20:34:34
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

再エネのメリットとして、各国の消費者は地球温暖化対策に貢献するものと評価。我が国は「非常用エネルギー源」、英国では「国富の流出抑制」、ドイツでは「原発依存度の低減」との回答の比率が他国より高い。「わからない」との回答は、我が国が最も多かった(p.129)。#環境省再エネ

2015-04-07 20:35:07
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

再エネのデメリットとして「設置費用などが高い」が共通で挙げられた。我が国は「不安定であり系統整備などが必要」、ドイツは「景観を損なう」ことを懸念している比率が他国より高い。「再生可能エネルギーにデメリットはない」との回答はドイツで他国より高かった(p.129)。#環境省再エネ

2015-04-07 20:35:35
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

カリフォルニア州では、特に風力発電と太陽光発電が急増しており、2013年における再生可能電源のシェアは発電電力量比で約19%に達した。なお、日本の2013年時点の発電量に占める、水力を除く再生可能電源のシェアは2.2%である(p.133)。#環境省再エネ

2015-04-07 20:36:09
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

英国、ドイツ、フランスは再生可能エネルギー熱に特化した法律や制度によって、再生可能エネルギー熱の導入を支援している。再生可能エネルギー熱に対する継続的な支援制度のない我が国とは大きな違いである(p.159)。#環境省再エネ

2015-04-07 20:36:21
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

ドイツでは建物に対する再生可能エネルギー熱等の導入義務付け、英国では電気の固定価格買取制度に似た再生可能エネルギー熱利用に応じたランニングコストの支援、フランスでは税還付や補助金によるイニシャルコストの支援を実施している(p.159)。#環境省再エネ

2015-04-07 20:36:33
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

バイオマスは、発電利用に比較すれば、コジェネレーションを行うことにより総合効率を高めることが可能。熱利用できればより多くのCO2 削減ができる。低炭素化の観点からは、バイオマスが熱利用可能である場合には、熱利用することのほうが望ましい(p.169)。#環境省再エネ

2015-04-07 20:37:06
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

海外では再エネデータベースが整備され、容易にアクセスできる。我が国では公的な再生可能エネルギーのデータベース整備は発展段階。①再生可能エネルギーの導入進捗管理、②導入余地の把握、③導入適地の把握、④発電電力量の予測のためにデータベースが必要。(p.191) #環境省再エネ

2015-04-07 20:37:29
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

導入見込み量のケース設定。高位ケース=初期投資が大きくとも最大限の対策を見込む。中位ケース=合理的な誘導策や義務づけ等を行うことにより重要な低炭素技術・製品等の導入を促進する。低位ケース=現行で既に取り組まれ、想定されている対策・施策を継続する(p.195)。#環境省再エネ

2015-04-07 20:37:43
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

直近年と比較して再エネ導入見込量は2020年には約1.6~1.9倍、2030年は約2.0~2.9倍、2050年は約3.6~6.5倍と推計。直近年の再エネ導入量は一次エネルギー国内供給に対して6%程度であるが、2050年には30~61%と推計(p.200)。#環境省再エネ

2015-04-07 20:38:29
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

直近年と比較して、2020年の再エネ電気の設備容量は約2.3~2.5倍、2030年は約2.8~4.2倍、2050年は約6.6~9.4 倍と推計。一次エネルギー供給量に比較して倍率が高いのは、稼働率の小さい太陽光発電の導入による影響。(p.201)。#環境省再エネ

2015-04-07 20:38:58
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

再エネ電気の発電電力量は2020年1,966~2,252億kWh、2030年2,414~3,566億kWh、2050年4,564~7,339億kWh。直近年に比較し2020年1.7~1.9倍、2030年2.1~3.1倍、2050年3.9~6.3倍。(p.203)#環境省再エネ

2015-04-07 20:39:56
倉阪秀史 Hide Kurasaka @sustainablezone

2012年度の発電電力量に対する再エネ比率は、2020年20.9~28.2%、2030年32.1~47.4%、2050年48.5~78.0%。(倉阪補足)#環境省再エネ

2015-04-07 20:41:05