黄昏町(柊)四日目
- hiiragi_r_t_d
- 446
- 0
- 0
- 0
私は眩しい夕陽に照らされて目を覚ました。 ……………こう言うとまるで昼夜逆転しているかのようだ。 とにかく私は目を覚ました。夕焼け空とじりじりと暮れゆく太陽が、私に「急げ、急げ」と急かすようだ。 しかし慌ててはいけない。まずは状況確認だ。 01 #hollytk
2015-07-25 09:54:32ここは廃屋。誰とも知れぬ怪物の墓(私の手作り)に座って寝ていたらしい。 罰当たりなことこの上ない所業だが、昨日彼を埋葬したのも私なのだからこれでチャラだろう。 さて、今日は何をしようか。 02 #hollytk
2015-07-25 09:55:36とりあえずここを移動しよう。あちこち歩き回れば何か見つかるだろう。 そうと決まれば善は急げだ。 私は服についた土を払ってゆっくりと歩きだした。 さしあたってはこの裏路地から出よう。 03 #hollytk
2015-07-25 09:56:51歩く。歩く。歩く。歩く。 右に曲がる。左に曲がる。右に曲がる。左に曲がる。 歩く。歩く。歩く。歩く。 眩しい夕陽を避けて日影を渡るように。 右、左、右、左。 いい人、いいモノ、いい出会いを求めて。 04 #hollytk
2015-07-25 09:58:11しばらく歩き続けるとブロック塀と生垣ばかりだった景色がフェンスや低い塀に変わってきた。 車が一台も止まっていないガランとした駐車場を横切り、空の用水路に渡された橋を渡った先に、ガラクタの山があった。 05 #hollytk
2015-07-25 09:59:54元々はゴミ捨て場だったのだろう。錆びたテレビや埃をかぶったラジオ、鍵の壊れた金庫などが乱雑に積み上がっている。 この山を漁れば自転車や、他にも役に立つ物が出てくるかもしれない。 私はワクワクしながらガラクタをどけていった。 06 #hollytk
2015-07-25 10:01:07ここは古い物を捨てる場所だったのだろうか? ダイヤル選局のブラウン管テレビや角張ったフォルムの扇風機など、昭和を感じさせる家電ばかりが出てくる。 「何年前のガラクタですかね、コレ…」 蓄音機が出てきたところで私は休憩を取ることにした。 07 #hollytk
2015-07-25 10:02:43汗を拭いながらふと足元を見ると小さな木片のような物が転がっていた。 「これは………笛?」 木をくり抜いて作った簡単な笛のようだ。革紐で首にかけられるようになっている。 表面には不思議な焼印が押されている。 この印は…………狼?犬? 08 #hollytk
2015-07-25 10:03:42この日は日が暮れるまでガラクタを掘り続けたが、結局自転車は見つからなかった。 だが傘やトタン板を見つけたので簡単な屋根を作ることができた。やはり屋根があると安心だ。 しばらくはここを中心に動くのも悪くないかもしれない。 10 #hollytk
2015-07-25 10:06:33──────── 【四日目】 【生存】 【犬笛を入手】 【魂8/力3/探索3】 【異形】複口(力+2、探索+1)、長指(力+1、探索+2) 【持ち物】犬笛(一度だけ町にいるプレイヤーの助けを呼べ、応じてもらえれば結果を無視できる/死亡で消失) 11 #hollytk
2015-07-25 10:07:34[町]ゴミ置き場にはガラクタが散乱している。使えるものはあるだろうか。《探索1以上で【アイテム:犬笛(一度だけ町にいるプレイヤーの助けを呼べ、応じてもらえれば結果を無視できる/死亡で消失)】を入手》 #黄昏町の怪物 shindanmaker.com/541547 #hollytk
2015-07-25 10:10:03