@nyaro_ さんと@gasyuu01さん、社会階層と教育について語る。

@nyaro_ さんの社会階層と教育についてのつぶやき、そしてその中での@gasyuu01さんとのやり取りをまとめました。日本での教育や格差社会の問題に関心のある方にお勧めです。
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田井中 @nyaro_

社会学の階層研究をやってる学者さんたちは、公立小学校~中学校の児童生徒に対し「自らの家族が所属する階層、自らが所属したい階層はなにか」みたいなものの見方を与えてほしい。児童生徒の生活実感や価値観、世界観と社会科の教科書で勉強しなくちゃならない事とが、連結されると思う。

2011-01-04 15:44:48
田井中 @nyaro_

児童生徒の生活実感や価値観、世界観と学校のお勉強を連結させよう、という試みは教育学にもあるんだろうけど。かなり皮相なものに終わっている。当たり前だ、初等中等教育段階で発達段階としても幼い人間に対して、社会における自分の利害がわかるはずない。みんなホリエモンになれると思い込みかねん

2011-01-04 15:46:36
田井中 @nyaro_

社会における自分の利害 をわかるためには、とりあえず自分で稼いで生活してみればいいんだろうけど……あいにくと学校の現場の先生にはそーいう「社会における自分の利害」に対して疎い方もいらっしゃるし。ここは是非、児童生徒に社会階層についての知識と理解を教える社会学者さんに出張してほしい

2011-01-04 15:47:56
田井中 @nyaro_

要は「わたしはこの社会でどういう階層に位置付いているのか」を理解したとたん、小学生でも中学生でも目の色が変わるってこった。社会科で言うなら、ふつーに世界史をやると食いつかない底辺校の生徒が、イギリス産業革命における労働実態をやった日は異常に食いついたり(生徒の階級意識に訴えたのだ

2011-01-04 15:49:49
田井中 @nyaro_

逆に東大にほとんど入るよーな学校に居る生徒たちには、為政者側の話をぎっちりと提示してあげると目の色が変わる。労働・工業の話でいうなら、労働の話よりもいかにして効率を上げて生産したか、みたいな話をトヨティズム扱いながらしゃべるとか。

2011-01-04 15:51:30
田井中 @nyaro_

そうやって児童生徒に自分の所属階層を意識させたうえで、日本には他にどのような階層としてカテゴリー化しうる人たちの生活形態があるのか、ということまで目を開かせなくてはいけない。労働階級の子どもたちに奴隷根性を入れるのではなく、ホワイトカラーの子どもたちに主人意識を持たせないために。

2011-01-04 15:52:52
田井中 @nyaro_

そういう意味で、ぼくはエリート校の学生は適切な方向性(つまり彼らが意識せず持っている「主人である」というようなものの考え方のみを対象に)に向けておおいに弾圧すべきだと思っている。人格を否定するのではなくて、彼の持っている思い込みを、他の思い込みの情報によって吟味してもらうだけだ

2011-01-04 15:54:37
田井中 @nyaro_

…そういう風に生徒に一定以上の負荷をかけていかなければ、自由で民主的な社会に有用な「学び」は達成されないと思っている。生徒の内にあるものをすべて肯定して引き出す風の脱学校的な「学び」がもてはやされているけど、それは現代日本でやるには高レベルすぎる。まず階級意識からはじめよ、だ。

2011-01-04 15:56:21
田井中 @nyaro_

要は封建的な世界観・価値観に凝り固まっているファシリテーターや参加者がワークショップを行ったところで、自由で民主的な「ムード」はその場にただようかもしれないが、その教育的効果は期待できない、ということだ。勉強した人たち同士のワークショップの価値は、むしろ僕は肯定したい立場です。

2011-01-04 15:57:42
田井中 @nyaro_

ちなみに「封建的な世界観」はぼくのpostでは①そもそも階級意識がない ②自分の所属する階級がわかるため、自分の階級にのっとって行為する あたりまでを含めて述べています。ぼくがいかに素では糞リベラル野郎かわかる定義ですね……ネオリベなら②でも自由だというだろーし。あー既得権既得権

2011-01-04 16:01:32
田井中 @nyaro_

(承前)②を実例にして補足説明します。②階級として為政者・支配者側に位置付いた人らが、みずからの階級を自覚したうえで、それ以外の階級を善く搾取する! というのが僕にとっては「封建的」として忌避されますが、狭い意味での自由主義では「自由主義に則っている」と考えることもできます。

2011-01-04 16:03:47
田井中 @nyaro_

だから僕の素の糞リベラルな見解をオブラート包まずに言うなら、「上流階級は下流階級にやさしく!!!! それがエリートの義務!!!!」なんですよ。どうすかこの糞リベラルぐあい。でも、しかたない。ぼくはそういう立場性を背負ってしまったんです。そういう社会を望んでしまったんです。

2011-01-04 16:05:26
田井中 @nyaro_

つーわけでみずから社会に参加して実践的に考えつつ、授業を組んだり論を書いたりして自分の立場を世に問うことになっていくんだろうなぁ。うーん。マジ境界的な知識人だよね公立学校の教員って。

2011-01-04 16:06:34
田井中 @nyaro_

ていうか教育社会学は教科教育の内容に入り込んでいいだろ。(要点)

2011-01-04 16:10:21
田井中 @nyaro_

冷静になって見直したら階層と階級が混同されとったしにたい。

2011-01-04 16:10:52
田井中 @nyaro_

社会科教育がいう「多様な価値観の尊重」なんてあまりにこなれてない言葉すぎてマジキライ。「多様な階層の尊重」って言ったほうが明確じゃん。ま、一億層中流の幻想におぼれさせていたい保守党のプロパガンダが公教育に入り込むことはあるだろーから、文科省がそーゆー言葉遣いすることはないだろな。

2011-01-04 16:16:53
田井中 @nyaro_

「多様な価値観」っつったところで諸個人の個別差に「多様な価値観」とやらの内実を帰そうとするから結局授業としてアレになる。あるいは、「多様な価値観」の内実として宗教対立とかそういうものしか想定できず、生徒の生活の実感から遊離する。どれも社会科教育にありがちなことじゃん?

2011-01-04 16:18:21
巡礼者 @Hagiasophia765

@nyaro_ 「多様な価値観」定義が明示されていない以上、どういう意図があるのか知りません。ですが、自分の知らない価値観と行動基準を持つ相手が同じクラス内に居ても迫害排斥しない社会になるといいですね。これって、イジメ問題とかにも共通すると思うので、日常に即してると思いますよ?

2011-01-04 18:40:28
巡礼者 @Hagiasophia765

@nyaro_ 生産力に限りがあった旧世紀までなら階層社会も必須でしたでしょうが、そろそろ階層社会以外の次の社会構造も考えた方が良いと思いますよ。教育もそういう社会の変化まで考えてくれると嬉しいです。まあ、今の社会に適応した教育もない状況ですが……。

2011-01-04 18:42:44
巡礼者 @Hagiasophia765

@nyaro_ 突然の横ツイット失礼しました。興味深い内容だったので、ついついやってしまいました。では、さようなら。

2011-01-04 18:43:44
田井中 @nyaro_

@gasyuu01 反応ありがとうです! よ! 

2011-01-04 19:12:27
田井中 @nyaro_

@gasyuu01 補足させていただくと、僕はマルクス主義的な階層社会の理論を想定したというよりは、ホワイトカラー・自営・ブルーカラー等々の指標で表されるちょい古めの日本の社会学の階層社会を想定してました。たぶん白河さんが述べようとしてる「次の社会構造」を構想してる論なのです?

2011-01-04 19:14:37
田井中 @nyaro_

人間の価値観や行動基準っていうのはあらゆる条件から独立しているか? 違うと思う。所得、就労、生活スタイルなどによって、ある条件のもとでは蓋然性が高くある価値観・行動基準があらわれると考える。…だから「社会階層」「社会成層」の研究が意義を持つと思うんだよ。

2011-01-04 19:18:16
田井中 @nyaro_

絶対ではないけれどもある程度の蓋然性が高く、社会を考えるうえで有用な指標として「ホワイトカラー」「自営」「農業」「ブルーカラー」等々を想定するわけですよ。これを社会科教育の授業づくりの際に意識することには意義があると思うわけですよ。ぼくがゆーてるのはその程度。

2011-01-04 19:20:05
巡礼者 @Hagiasophia765

@nyaro_ ああ、マルクスとかかぁ。まあ、結局、その辺も白・青・経営者も根本は、生存権の確保と生産効率の向上の兼ね合いをどうするかって問題に行き着くと思うんだけどなぁ。オートメーション化による生産性が暴走した社会ってのを想像して、その先の社会構造を考えてみると面白いかも……。

2011-01-04 19:21:18