#熱中教室 2015夏 8月23日:佐藤賢一『和算と測量術 〜正多角形の誘惑〜』

佐藤賢一 (さとう けんいち) 電気通信大学情報理工学研究科 准教授 『和算と測量術 〜正多角形の誘惑〜』 江戸時代の数学(和算)の歴史を研究している佐藤です。 今回のこの講義では、和算家として最も著名な関孝和(?〜1708)が構築した理論「角術」を中心にして、関連する測量術の話題を、当時のヨーロッパのそれらと比較しながら紹介もします。テーマとする「角術」は簡単に言うと、正多角形(正3角形〜正20角形)の内接円・外接円の半径を求める問題です。問題そのものは非常に簡単なのですが、解法は今見てもかなり複雑です。関孝和はどのようにしてこの解法を導いたのか、そして意外な観点から測量術との比較もできそうだということで、日本だけにはとどまらないヨーロッパの技術も交えた講義内容にしたいと考えています。
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よお @yookud

和算の角術、正多角形の内接円外接円の計算が、水車の設計に使われていた例 #熱中教室

2015-08-23 17:59:04
さい @s_a_i_x

天元術、いまの数学で後追いは出来るけど、なんでそんなのを思いついたのかは不明。 そもそも、当時そんな式を使う場面はあったのか? 筏井満好の水車の設計図があるけど、永久機関w(思考実験らしい #熱中教室

2015-08-23 17:59:07
ニシオカキョウヘイ コミティアP45b @kyohei240k

角術⇒たとえば水車の設計なんかに使える。 でもさらに「帯不尽」という不可思議なパターンの問題も。正多角形ではなく一辺だけ長さが違う。なぜわざわざ!#熱中教室

2015-08-23 18:00:47
さい @s_a_i_x

ともかく、角術はオイラー関数とかの域まで達してたらしい #熱中教室

2015-08-23 18:02:28
homkithi @homkithi

富山の和算家・筏井満好の『自然登水車』。水車は正多角形だからね。でも自然に登る水車とは…実はこれ永久機関の思考実験図、非実在水車。実際につくられた水車は、たとえば鹿児島・知覧のからくり人形とか。角術界では正多角形だけでなく帯不尽、一辺だけ長さが異なる多角形問題が。 #熱中教室 .

2015-08-23 18:02:54
ZORAC@混沌の侵略に敗走中 @zorach2002

確実の実用的な用法の一つに水車の設計がある。でも、なぜそこから永久機関に行く? #熱中教室

2015-08-23 18:03:13
ニシオカキョウヘイ コミティアP45b @kyohei240k

測量=「測天量地」。 測天は天を測る。暦の計算に。量地はまさに土地の測量。#熱中教室

2015-08-23 18:03:46
さい @s_a_i_x

測量=測天量地 測天は暦を作ること。 量地は今の測量。当時は町見とも。 和算と測量は密接に関係していた。 #熱中教室

2015-08-23 18:06:49
homkithi @homkithi

帯不尽問題が出てきたのは測量が絡んでくる。測天量地あるいは町見と呼ばれる測量技術。今で言う平板測量、トラバース測量を主体とした阿蘭陀流町見術。幕府が命令で国絵図を大名ごとに提出(17世紀中で4回)。縮尺バラバラ、全国での測量家、和算家の需要が高まる。おぉ和紙公図。 #熱中教室 .

2015-08-23 18:07:23
よお @yookud

17世紀の蘭学についてオランダ商人の資料がある #熱中教室

2015-08-23 18:11:04
homkithi @homkithi

分度の矩[ぶんどのかね]という道具。蘭学といえば杉田玄白(『解体新書』1774)、そのはるか以前から幕府上層部は蘭学を導入している。この記録は出島のオランダ商館長(カピタン。はたらけカピタン)の日誌(1667、68)から。ヤン・ファン・バイレンと井上筑後守の関係。 #熱中教室 .

2015-08-23 18:13:18
さい @s_a_i_x

オランダ商館長の日誌から色々わかる。スタッフが呼ばれて教授しに行ったけど無益だったとか…幕府関連の記録には載ってない。 #熱中教室

2015-08-23 18:13:31
さい @s_a_i_x

つくばの国土地理院の施設で見たようなのが… #熱中教室

2015-08-23 18:16:42
homkithi @homkithi

阿蘭陀流町見術の痕跡、主に5つあると。1.平板測量。2.規矩元器(グラフォメートル。木製で残存せず)。和洋共に城壁測量の図が。3.クロス・スタッフ(ガラートボーコ)。4.角写之矩[かくしゃのかね]、角度測定器、竹製。5.トラバース法。筆と筆界点。 #熱中教室 .

2015-08-23 18:22:43
さい @s_a_i_x

分度の矩は日本オリジナルの製図(?)道具らしい。他の測量道具はオランダにもあるものが多数。 #熱中教室

2015-08-23 18:26:01
homkithi @homkithi

トラバース法で活用するために日本で発明されたと思われる「分度の矩」、分度器とコンパスと定規を兼ねる金属製の道具。元禄期の薩摩国絵図。きれいな薩摩半島、桜島はもちろんまだ島だ。池田湖のアップ、イッシーはまだいない。元禄日本総図、四国が90度ずれて豊後水道ひらきすぎ。 #熱中教室 .

2015-08-23 18:27:24
ねるね @3tweetora

国絵図、大変大きいですが、これは…とんだけ書き直ししたのだろうかとか。書き損じ時のリカバリ手段ないよね。。 #熱中教室

2015-08-23 18:27:39
よお @yookud

これひとつあればトラバース法で地図をつくれる器具、分度の矩。定規+コンパス+分度器。鳶口みたいなかたち #熱中教室

2015-08-23 18:29:17
さい @s_a_i_x

オランダの書籍はすでに活版印刷かな?日本のはへろへろ筆文字w #熱中教室

2015-08-23 18:30:45
homkithi @homkithi

教科書・秘伝書に見られる各種図形。オランダと日本。「算数ノホコリヲアツメテ計ルナリ」とは、小数点以下の計算法。分度之矩を用いた正多角形の作図方法。分度之矩を用いるとnによって多角形に余りが出る、これによって帯不尽の問題が出てきたのではないかという仮説。 #熱中教室 .

2015-08-23 18:34:16
homkithi @homkithi

というところで佐藤賢一さんの講義『和算と測量術 -正多角形の誘惑-』、さらに3331熱中教室2015夏、終了! 最後に主催・副委員長の八谷和彦さんの挨拶で〆。次回はどなたが講義なさるだろう、楽しみ。目付字の種明かしも。 #熱中教室 . pic.twitter.com/Nhrmb0GhIv

2015-08-23 18:46:20
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AKa @A_Ka81

佐藤賢一 .@ke_1sato 先生が twitter.com/nanJ_historyJ/… でネタにされてる元禄の国絵図に関する論文を準備中とのこと。楽しみ。 #熱中教室

2015-08-23 18:56:23
なんJ日本史部 @nanJ_historyJ

江戸初期の日本地図wwwwwwwwwwwwww やっぱり伊能忠敬って神だわ pic.twitter.com/OR5qXRtVwt

2015-08-21 10:46:36
佐藤賢一の中の人 @ke_1sato

今日の講義、終わりました。補講希望の方は受け付けますw ご質問があればどうぞ。 #熱中教室

2015-08-23 18:58:46
佐藤賢一の中の人 @ke_1sato

今日、お越しいただいた皆さま、どうもありがとうございました。質問時間が取れずに申し訳ありませんでした。また今後ともよろしくお願いいたします。 #熱中教室

2015-08-23 19:27:13
ueha @ueha

@ke_1sato 本日はありがとうございました。質問です。残存する和算書の地域や職業による偏りはあるものですか? 初期のソロバン本は商人に人気だったら面白いなと思いまして。#熱中教室

2015-08-23 19:42:04