ジョン・ロック『市民政府論』読書メモ集
- arishima_takeo
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ロック『市民政府論』を読み始めたが、これって経済成長時代の社会契約論なんじゃないか?(同時代状況はよく知らないが)。自然物は労働を介して所有物になるけど、人間に比べて共有地は有り余ってるよ、とか言われても、コモンズの悲劇とかエネルギー問題とか知ってる人間からすると、お気楽感。
2015-08-31 18:09:46「全然、自然のままに放棄されていて、牧畜、耕作、栽培のための改良を加えられない土地は、実際そうなのであるが、荒れ地(waste)と呼ばれている。そうしてその利益は、無に近いものであることがわかるであろう」。ロックのいう利益=価値って労働媒介的な訳だけど、これ凄い限定されてるでしょ
2015-08-31 18:14:26労働によって破壊される価値があるかもしれないとかロックは考えないんだな。農業にしろ牧畜にしろ、すごい自然破壊なわけで、共有地そのものにダメージを与えかねないのに、ロック社会契約論にとっては所与の前提となっている。あと人口爆発でパイの奪い合いが生じるみたいな心配もない。
2015-08-31 18:18:44「世界には昔から豊富な天然資源があり、これを消費する人は少なく、そうして一人の人の努力ではこの資源のどんなに僅かの部分だけしか手に入れることができないことか」(ロック『市民政府論』)。いやー、資源って枯渇するものなんですよねー。教えてあげたいッ!
2015-08-31 18:21:43当然のことながら、前社会的な状態は社会化された主体の遡行からしか生じない。ここに自然状態論一般の大きな逆説が宿るのではないか。メモ。
2015-09-01 03:23:30「この世界の事物は、絶えず流れているので、同じ状態に止っているものは全くない」(ロック『市民政府論』)。お前はヘラクレイトスかッ!
2015-09-01 19:21:30ロック『市民政府論』読了。「所有権」概念の推しが激しい。どんだけ所有とか相続とか好きなんだよ(もしかしたら生命の安全とか以上に重視してないか?)。ホッブズやルソーに比べると面白味に欠ける気がするが、別につまらなくもない。所で訳者の鵜飼信成って鵜飼哲と何か関係あんのか?
2015-09-01 19:29:40「法は絶えず執行せられ、かつその効力は常に継続すべきものであるが、短期間に作ることができるからして、立法府は常に仕事があるわけではなく、常設の必要はないのである」(ロック『市民政府論』)。ベンヤミンでいうところの法維持的暴力と法措定的暴力みたいな話?
2015-09-01 19:34:48@arishima_takeo あれ、神的暴力/神話的暴力って法措定/法維持的暴力の言い換え表現ってことでいいんだっけ? 忘れた。
2015-09-01 19:36:04