要するに、成人のアタッチメントには発達心理学系の流れと社会心理学系の流れがあって、後者は前者の亜流としか見られてなかった時代もあったんだけど、どちらにもそれなりの良さはあるんだから、これからは別物として考えましょう、という議論が進められたんですね。
2015-09-03 22:10:59その後、スーパーマリオたちがどうしたかって?うん。その話をしておこうか。質問紙と実験の知見でもってクールなモデルを打ち立てるという革命が華々しく成功した後、彼らはセキュアベーススキーマやらなんやらと、研究を続けた。臨床方面でも、治療効果の予測因として良いぞ!なんて話もあった。
2015-09-03 22:19:04それだけだった。いつしか革命の熱狂は失われ、JPSP等のトップジャーナルに掲載されるアタッチメント論文の数は目に見えて減少していった。脳みそがどうした、サイコセラピーがどうした、そんな声もあがり続けてはいる。しかし、もはやアタッチメントは時代の中心から外れていったのだ。
2015-09-03 22:22:19質問紙のアタッチメント研究は、俺らなりのアタッチメント研究という夢を追いかけた。それがモデルという形で成就したとき、「次、なにやればいいんだっけ?」という戸惑いに変わったのだと思う。モデルを適用すべき現実を持たなかったのか。乳幼児を観察せず、臨床にも直面してこなかったツケなのか。
2015-09-03 22:32:29スーパーマリオの旅は終わったのか。彼は今どこに居て、これからどこへ向かうのか。 ICP2016、横浜。 Mario Miklincer、待望の来日。 icp2016.jp/sp/program02.h…
2015-09-03 22:35:13愛着というと愛着行動とか内的作業モデルとかが取り上げられやすいけど、愛着システムなんだよな。行動は具体的で良いし、乳幼児なら良いけど、児童期に入ると多岐にわたりすぎて行動指標では捉えきれないし、作業モデルだと表象として静的に描かれやすくて実態に即しにくい。
2015-09-04 12:05:59もともと作業モデルって動的なシミュレーションモデルだけど、動的に思い描いて使っている人ってどれくらいいるのかな。心の中に出来上がったモデルくらいで使ってないかなと思うし、そうすると自己観、他者観みたいな出来上がったものを連想させてしまうのだよな。
2015-09-04 12:07:52愛着システムと言った時の、生体システムが活性化されて、身体から言語、情動、思考まで一斉にワッと立ち上がるその感覚が他の用語にはないので自分は最近は愛着システムで語るのだけど、逆にそんな風に愛着システムを使う人たちも少ないのかな。愛着の核は愛着システムなのですよ。
2015-09-04 12:11:08デコスタさんの連ツイ、ものすごくおもしろい。全部リツイートするのはたいへんなので、誰かまとめて!やっぱりどんな学問領域にも歴史的な観点と描写と構築が必要だということがよく分かる。 twitter.com/decostatw/stat…
2015-09-05 07:47:2690年代から00年代に代わる頃、成人のアタッチメントというのが熱いらしいという噂を聞きつけて、それらしき論文を読んだ俺は、AAIという面接法で個人差を測るのがクールなのだと知った。しかしAAIの手続きは、一部の質問項目と評価法以外、当時まだほとんど開示されていなかった。
2015-09-03 21:17:43**白象さんの場合
@elephantcalli @decostatw @SaitoSeiji ツイートを使わせていただきました。問題ありましたら対応しますのでご連絡ください。 togetter.com/li/870647
2015-09-07 10:21:15@psypub @decostatw @saitoseiji どうぞお使いください。あの頃のMikulincerは確かに熱かったですよね。JPSP長くて読むのが苦痛だったけど。
2015-09-07 12:07:05@psypub @decostatw @saitoseiji いやあ、デコスタさんとほぼ同じ体験をしてきたな、と思いながらまとめを読みましたよ。90年後半から00年前半は日本における愛着研究の創世記でしたよね。ちょうどその時期に立ち会えて幸運だったなと思います。
2015-09-07 12:50:1690年後半から00年代にかけての愛着研究のこととかを振り返っていたのだけど、思い出されるのは国内の状況ばかりで、それはなかなか生々しいと思うのですよね。英語と日本語に壁があるのはその点で楽だなと思うのだけど、海外のことをワーワー書いてもちょっと対岸なんですよね。
2015-09-07 15:13:52自分が愛着研究に関わるようになったのはどちらかというと流れで、パーソナリティ類型の変数が欲しいなと思って探していてたどり着いたのが、当時の宅間・戸田の内的作業モデル尺度で、そこが愛着理論への接点でしたね。当時愛着関連の日本語文献ってボウルビーの訳本くらいしかなかったのですよ。
2015-09-07 15:15:14発達心理学研究の方ではもちろん愛着概念の活用は行われていたけど、それも愛着研究としてまとめられるほどのものではなくて、3部作を読んで、たまたま隣の研究科に大御所の先生がいて、一緒に読書会をするようになって、そんな中で愛着研究を始めたというのがことの始まりですね。
2015-09-07 15:16:26