私家版ハイデガースタディー 欄外 隠者氏の無限後退するボンセンス

ハイデガーは、空間を時間に止揚する弁証法を退けるが、日本では戦前の西田からニューアカに到るまで、弁証法を擁護するためにハイデガーに対する偏向を語る。そういう話をしてたら、ニューアカすら読んでいない隠者君が、実証こそ釈迦の言う明証だといわんばかりだ。それは権威が教養を解体し、解説書しかないからだ、という。確かにデカルトは普遍論争を無限遡行として切り捨てているが、隠者氏は、ラビ的な一般論で無限遡行しているように、私には見える。彼のボンセンスとは弁証法が成立しない、そういう話題になったので、切り抜いておく。 http://t.co/pF5ze9zQAI の話題をしたら、ハイデガーの明証性も陰謀論のようで、実証的でない、という形而上学を隠者さんが語り始めたので、前後の文脈丸ごとの切り抜き。 とはいえ、単なる対話は体系的ではない。http://togetter.com/li/878618 からの欄外注的な会話であるに過ぎない。
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大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

空間論的だが、空間を時間論に止揚して、ニュートンと同じ眼前の質点として時間(今という虚点の眼前性)を捉えるヘーゲルでは、存在証明を断念するとしたデカルトの規約である時間の規約性の問題に到達できない、というカント書の問題を汲み取れない。 pic.twitter.com/xo4npw3hnJ

2015-09-30 18:45:55
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大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ちなみに、起き抜けに勝手にしゃべってしまい、忘れてたが、これ twitter.com/sunamajiri/sta… は、このまとめの説明文の一部なので、その説明文も併せてご参照の程を。(^-^)/ togetter.com/li/878618 @doctor0621

2015-09-30 19:02:21
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

カントが時間を潜勢した霊魂の不滅として語るために、ヘーゲルは眼前時間と神をマルクスは時間の永遠と人間の無力を語る。それを非本来的なお喋りとするハイデガーは存在の不証明を要請したデカルトに応えて、時間を有限と規定し直し人間の有力を語る。 pic.twitter.com/DO6T8vEvHa

2015-09-26 02:28:04
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ツイートまとめ(^-^)/ 反知性主義という境地を語る者たち m.facebook.com/story.php?stor…

2015-09-30 19:06:56
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ところで、実存論が実存主義になると単なる境地(無限後退)であることになってしまうように、反知性主義という批判主義も単なる境地(無限後退)であるのだろう。批判は主義のような境地ではなく、無限後退しないことだ、という規定がここには存在していない。

2015-09-30 19:10:01
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

柄谷行人のトランスクリティーク(トラクリ)は、超越論的批判というが、しかしそれは批判主義という境地、無限後退しないための規定を持たない批判、つまり無限後退そのもの、あるいは無限後退の形式化のようなものなのだろう。

2015-09-30 19:14:26
怪老医@doctor0621 @doctor0621

@sunamajiri 個人にとっての死という限界に於ける時間の終了はややニュートン力学的見地の死という感じもしますが。また他人には故人に対する思い出という時間の継承も生じるように愚考致します。あくまで哲学に素人のたわごとです。お手柔らかに。

2015-09-30 21:14:25
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

うーむ。個人も他人も神も存在証明で語るなかれという話なわけで、人が死ぬ生命であるのはニュートン力学と矛盾しない、というような話でないことだけは確かですしね。@doctor0621 個人にとっての死という限界に於ける時間の終了はややニュートン力学的見地の死という感じ

2015-10-01 05:08:25
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

日本人は素朴に個人とか他人とかいうが、人と人の契約まで神が介在する彼らにとって、それを払拭するのは、日本人が素朴に捉える無神論では、まったく刃が立たない、ということに尽きますね。ハイデガーの時間は~、@doctor0621 また他人には故人に対する思い出という時間の継承も

2015-10-01 05:08:43
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ハイデガーの有限時間は、当人の死後に遺族が継承するような、いわば永続的な時間を否定する積極性で読むべきではない。むしろ神を想定しない素朴な日本人から見ると、それを肯定する積極性にみえるほどです。@doctor0621 他人には故人に対する思い出という時間の継承も

2015-10-01 05:09:23
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

日本人は、カントが霊魂の不滅を生涯に渡りまさに明証しようとした、とは読まないのと同じように(ふつうそれはカントの晩年の痴呆症のように読まれる)、ハイデガーがそれを打ち消そうとした、と読まないことに、その混乱の原因がるとみないとならない。@doctor0621

2015-10-01 05:09:39
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

しかし、ハイデガーではこの混乱がない。時間規定の有限化という根拠律(根源論)に収斂できている。霊魂の不滅では時間は潜勢的永遠時間です、これではニュートン力学の死力の問題が、その後の物理学のように解消しない。質点といった虚点が仮象として想定されている。@doctor0621

2015-10-01 05:10:00
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ハイデガーが『存在と時間』で批判するヘーゲルでは、この今という虚構の点を想定した時間を、止揚というのです。空間を時間に止揚しているにすぎない。これは時間の根源規定ではなく、ハイデガーから見れば仮象の今です。眼前時間であるに過ぎない。@doctor0621

2015-10-01 05:10:24
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

なぜ眼前時間(空間を時間に止揚する虚点の今)という仮象が生じるかというと、それはハイデガーによれば、カントが時間を一性と解釈し、限界のない時間、つまり他者が無際限に継承していくような、永続する時間として規定してしまったからです。@doctor0621

2015-10-01 05:10:43
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

翻って現代思想は、根拠律の根源論からの脱却を思弁しますが、しかしライプニッツの矛盾律では、死力と虚点という永続時間という規定の矛盾は解消できない。そのため根拠律である時間の規定を厳密化することで、カントにおける時間の一性を解決したという流れなのでしょう。@doctor0621

2015-10-01 05:11:02
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

冒頭の、死によって終わる時間は生物学的で、遺された他人とともに思いが永続する時間が語れない、ということはないのです。ハイデガーではそれはおそらく時間ではなく歴史として真正に語られるというだけなのでしょう。@doctor0621 twitter.com/doctor0621/sta…

2015-10-01 05:11:53
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

いってよければ、これは「存在論的転回」なのです。うまくいえないが、被造物のように捉えているからこそ、そこからの脱却が存在論されているのです。生命や宇宙というだけでは、単に被造物にすぎず、人間であることができないという彼らの議論は、だから傾聴に値するのです。@doctor0621

2015-10-01 05:17:30
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

日本では彼らの現代思想を転倒して、人間中心主義からの脱却と読み替えてしまう。しかしそれでは彼らから見ると、被造物であること、つまり神だけが自由意志であることへの逆行になってしまう。ハイデガーが存在論的に転回するのは、正にその点です。@doctor0621

2015-10-01 05:18:36
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

非常に平たく言うと、人間をやめます、動物や生命や宇宙です、というだけでは、彼らから見ると神の自由意志、つまり我々は被造物になってしまう。それではデカルトが規約として要請した、存在証明の問題、つまり神学の問題に逆行し、存在論が消滅してしまうのです。@doctor0621

2015-10-01 05:22:20
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

あくまでも、被造物の分際で創造のことである存在証明を遂行しない、というデカルトが設けた規約の要請に応じる、という話なわけで、それを遂行すると、カントの言う時間の一性が、より厳密に根拠率の問題として純粋化されなければならなかった、というだけのことなのでしょう。@doctor0621

2015-10-01 05:25:45
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

おもしろいのは、カントではそれでも霊魂の不滅なのです。それが永続的時間という根拠律の矛盾の問題です。霊魂というのはアリストテレスの根源規定ですが、カントが潜勢(身体に宿るもの)とした霊魂を、ハイデガーが現勢=有限時間と規定しなおした点です。@doctor0621

2015-10-01 05:28:26
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

このことで、カントでは時間が一性=永続する無限の時間だったのが、時間が霊魂の現勢的な有限と規定され直したことで、一性が時間ではなく、何か別の純粋な一性に昇格した、という一点にあるのだと思います。もちろんハイデガーはそれを神と名指してはいないのでしょうが。@doctor0621

2015-10-01 05:30:23
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

被造物の分際は神の存在証明をしない、というのがデカルトが要請した規約であるとすれば、その規約を純粋に遂行すると、カントの言う一的時間(純粋感性)ではなく、ハイデガーの言う有限時間による純粋一性のほうが、すこしは正しいように思えてくるものなのです。@doctor0621

2015-10-01 05:32:28
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

このように、彼らの言う存在論というのは転回させると、我々のいう素朴実在論とさほど変わらない感慨のことなのだが、しかしそれによってしか厳密に他人との関係一つ、あるいは契約の自由原則一つ記述する根拠がないということになりかねず、大問題であるのは事実なのでしょう。@doctor0621

2015-10-01 05:38:19
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ツイートまとめ(^-^)/ 人間中心主義やめます、宇宙ですというと被造物に戻ってしまう。そこで存在論的転回という彼らの話題があるのです。m.facebook.com/story.php?stor… @doctor0621

2015-10-01 05:54:16
怪老医@doctor0621 @doctor0621

@sunamajiri ウヘ~こりゃまたすごいことになってますね(笑い)私は教養としての哲学程度のごく浅い知識しか持ち合わせていませんのでとても貴女と議論はできません。ですから私の感想程度に補足してください。

2015-10-01 05:56:28
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