無花果と11日の呪いⅠ

GC0_MOBのRPをまとめたものです。 オープニング~1日目まで。 グランクレスト大戦本編の番外編のようなもの。 本編カッツェのオプション、副官君と彼が拾った泥棒犬フィグの物語。
0

開始前のあれこれ

ノア@パ君SGO@返信遅くなります @okurikedama

MOBキャライラスト。 こんな感じの犬で行こうかと。 元ネタはブレカナのPC。 pic.twitter.com/5DZkHMsKmV

2015-10-29 17:01:59
拡大
ノア@パ君SGO@返信遅くなります @okurikedama

今調べたら大戦最後の11日間、つまりMOBで言う今日ってオプションズが温泉掘り当てた日じゃん…… あの日かよ……

2015-11-01 20:22:08
ノア@パ君SGO@返信遅くなります @okurikedama

ああ、違うわ。温泉掘り当てた翌日だ。

2015-11-01 20:23:35

あの日の出来事

※大戦本編のキャラクター・邪紋虎のカッツェは、野性的で快活なライカンスロープの傭兵。
しかし、ある日立ち寄った療養施設で副官が取った、「もう助からない、死にゆく兵士たちを助けようと涙を流す」という戦場に生きる者として甘い姿勢と、その未熟な態度に心が揺らぐ。

カッツェの邪紋は、かつて混沌災害で滅びた村で彼女を拾い、彼女を戦場に生きる男の手1つで育て上げた「ライオンのライカンスロープ」から受け継いだものだった。彼は大戦で命を落とした際に、身に宿る混沌核をカッツェに託したのである。

彼女はその日から、「死んだ者を惜しんだり悲しみを引きずるのは戦いに支障をきたして命を落とす原因となる。常に死の危険と隣り合わせの傭兵は、死を重く考えるべきではない」と自らに言い聞かせ、愛する獅子が死んだ悲しみを心の底に押し込めて生きてきた。
副官の行動により、その心と信念が揺らいでしまったのだ。

カッツェは心が揺らぎ、動揺した状態のまま戦場に出陣し、ドラゴンの攻撃によって大怪我を負う。

宿で目を覚ますカッツェと、それを見守っていた副官。療養施設での自らの行動を見てからカッツェの様子がおかしいことを感じ取っていた副官は責任を感じて泣きながら謝り、カッツェはそんな副官に自らの過去を語ろうと決心する。

しかし、そのシリアスな空気をぶち壊すように、残りのオプションである邪紋使いと女騎士が温泉を掘り当てたのである。

シリアスな空気を破壊しながら部屋になだれ込み、喜ぶ彼らにカッツェは苦笑。過去を語るのは先延ばしとなったのだが……。

ノア@パ君SGO@返信遅くなります @okurikedama

MOB開始日、遡ったら物凄いギャグ回だった。 なんだこれ。 twitter.com/okurisuzume/st…

2015-11-01 20:39:37
猫憑ノコ @okurisuzume

【後/休息/戦功0】カッツェ@条約は気前のいい大商人にもてなされる。HP+9。彼は《名馬》を求めているらしく、1つ渡すなら(失われる)お礼に《ポーション》を得る(得られるのは1つまで)。 appli-maker.jp/analytic_apps/… #グランクレスト大戦 馬なんていません。

2015-03-28 21:34:10
猫憑ノコ @okurisuzume

「……何やってんだお前ら」 「いや、虎がドラゴンに引っかかれて重傷、しかし療養施設はいっぱいで薬もない。だったら何ができるかと考えた」 「その結果、親切なゴリラ、辻ヒーラー、温泉の3つの選択肢があったから一番手軽な温泉を掘ったんだ」 「ちょっと待て」 #グランクレスト大戦

2015-03-28 21:48:20
猫憑ノコ @okurisuzume

「もっとまともな選択肢はなかったのか?そもそも温泉が手軽っておかしいだろ、どうなってるんだよこの土地」 「さあな。しかし掘ったら温泉が湧いたんだから良いじゃないか」 「……」 「まさに奇跡の湯だな。重症の虎が一気に回復だ。これで戦場に復帰できる」 #グランクレスト大戦

2015-03-28 21:50:50
猫憑ノコ @okurisuzume

その時、一行の部屋に男が駆け込んできた。見たところ商人だ。 「奇跡の湯を掘り当てたのは君たちかね!!」 「……あ?」 「素晴らしい、是非とも私に譲ってくれないか!!奇跡の温泉宿を建てるんだ!」 「……はあ」 「あと馬が欲しい!」 「何言ってんだこのオッサン」 #グランクレスト大戦

2015-03-28 21:57:16
猫憑ノコ @okurisuzume

「あー、馬はないが温泉なら譲るぞ?勝手に掘り当てたものだからな。権利は私たちよりも土地の所有者に言ってくれ」 「お前ら人の土地掘ったのか……」 女騎士の冷静な答えにもう突っ込みしきれないカッツェ。 大商人は頭を下げ、礼に薬を置いて帰っていった……。 #グランクレスト大戦

2015-03-28 22:01:23
ノア@パ君SGO@返信遅くなります @okurikedama

というわけでMOBはオプションズが空気を読まずに温泉掘り当てやがったあの日の翌日から物語がスタートいたします。 マジかよ。

2015-11-01 20:34:26

ことのはじまり

ノア@パ君SGO@返信遅くなります @okurikedama

――とある日の昼、条約酒場。 「気をつけろよ、最近厄介な犬が出るらしいぜ」 1人の邪紋使いが、仲間の女騎士にそんなことを言った。 「厄介な犬だと?戦場にか?」 「いや、酒場にだ。よそ見した隙に人の料理を掻っ攫っていくって話だぜ」 「何だ、ただの泥棒犬か」 #無花果と11日の呪い

2015-11-01 21:05:23
ノア@パ君SGO@返信遅くなります @okurikedama

「そんなところだ。ま、こんな世の中だし、犬も飢えてんだろ。皆、肉の1枚くらい大目に見てやってるらしいがな」 「犬のライカンスロープならともかく、ただの犬ならそんなものだろうな。肉の1枚で済むなら可愛いものじゃないか」 #無花果と11日の呪い

2015-11-01 21:06:14
ノア@パ君SGO@返信遅くなります @okurikedama

「ああ、そうだ。そう言えば最近、この酒場でライカンスロープを食べる魔法師が出たらしいぜ」 「……相変わらすの酒場だなあ。その犬が食われなければいいが」 「だな。療養施設とドラゴンの件からカッツェもなんか元気ねえし、食われないように見張ってねぇと」 #無花果と11日の呪い

2015-11-01 21:07:14
ノア@パ君SGO@返信遅くなります @okurikedama

「全くだ。せっかく私たちが温泉を掘り当てたというのに、少しは元気を出せばいいものを」 「まあ、カッツェは水苦手らしいしなあ……ああ、そう言えば副官はどうした?」 「ん?副官ならさっき外に行ったぞ。カッツェを追いかけて」 #無花果と11日の呪い

2015-11-01 21:08:11
ノア@パ君SGO@返信遅くなります @okurikedama

――同時刻、酒場付近の路地。 ……最近、カッツェさん……虎さんの様子がおかしい。 やっぱり、ボクが悪いこと言ったんだ。虎さんは違うって言ったけど、やっぱり何か、言っちゃいけないことを言っちゃったんだ。 #無花果と11日の呪い

2015-11-01 21:10:00
ノア@パ君SGO@返信遅くなります @okurikedama

女騎士さんと邪紋使いさんが温泉を掘り当てたけど、虎さんは入りもしないで、条約酒場で食事を済ませるとすぐ戦場に行ってしまった。 温泉が湧いた時には呆れながら笑ってたけど、やっぱり無理して笑ってる気がするんだ。 #無花果と11日の呪い

2015-11-01 21:11:47
ノア@パ君SGO@返信遅くなります @okurikedama

ちゃんと虎さんに謝ろう。 謝って、元気になってもらいたい。 虎さんが戦場に行っちゃう前に、追いつかなきゃ……。 自然と速足になり、小走りになって、走り出す。 ここの角を曲がれば……。 #無花果と11日の呪い

2015-11-01 21:14:11
ノア@パ君SGO@返信遅くなります @okurikedama

「ぎゃん!」 「わ、わああっ!?」 曲がり角を曲がった時、何かにぶつかった。足元、ブーツ越しの柔らかい感触。 踏みとどまろうとしたけど、駄目だった。そのまま足元の何かと一緒に倒れてしまう。 #無花果と11日の呪い

2015-11-01 21:15:21
ノア@パ君SGO@返信遅くなります @okurikedama

「な、何……」 慌てて身体を起こし、自らの下敷きになったものを見た。 ……それは、クリーム色の毛に青い目をした犬だった。 薄汚れたその犬は、暫くきょとんとした顔をした後に、顔を上げてボクを見る。 #無花果と11日の呪い

2015-11-01 21:16:42
ノア@パ君SGO@返信遅くなります @okurikedama

足の先と、耳の毛が黒っぽい。髪のようにも見える頭の長い毛は誰が編んだのか、三つ編みになっていた。思わず虎さんを連想する。 「……虎さん?」 思わず尋ねた。そんなはずないけど。 思った通り、相手はボクに通じない言葉で文句を言ってきただけだった。 #無花果と11日の呪い

2015-11-01 21:17:42
ノア@パ君SGO@返信遅くなります @okurikedama

「きゃんきゃん!!うぐるるる!!」 「わわ、ごめん。わざとじゃなくて……」 「わん!わんわん!!」 ……その時、路地の奥から甲高い声が聞こえた。 「こら、待て泥棒犬めぇっ!儂の食糧を返せ!」 その時になって気づいた。足元の犬は、小さめの布袋を咥えていた。 #無花果と11日の呪い

2015-11-01 21:19:39
ノア@パ君SGO@返信遅くなります @okurikedama

犬はその声を聞くと慌てて立ち上がり、走りだそうとする。しかし、その先にはボクがいる。必然的に、ボクが犬の退路を断つ形になってしまった。 #無花果と11日の呪い

2015-11-01 21:22:52
1 ・・ 4 次へ