プロの小説家、暗器使い氏の講演内容を堂々と引用して小説を出版しようとする。【1月5日追記】

実績のあるプロ小説家が、いじめ等のついて講演活動をしている暗器使い氏(@Ankitsukai)が今までに語った講演内容を堂々とパクり、まるで自分で考えたかのように小説を出版しようとするという、とんでもない事件が起こりました。 それも、引用は講演内容の一部に留まらず、“細かい部分までほぼそのまま”小説に使われていたというのが驚きです。 ※別の方が既に同様のまとめを作成していらっしゃいましたが、途中までしかまとめられていなかったので、改めて作成させていただきました。 続きを読む
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暗器使い @Ankitsukai

担当編集者さんが前にお会いした際に、「物書きはみんな何かを参考に話を作っています。自分の経験、他人の話、本、ワイドショー、色々な事を参考にして話を作っている。完全なゼロから話を作る事はないです」と言っていたのですが、他人の実話を勝手に小説にするのはやはり駄目ではないでしょうか。

2015-11-19 23:08:41
暗器使い @Ankitsukai

また、編集者さんは、例え話として「小説の中で実在の歴史上の人物を登場させる事もあります。その度に関係者に謝礼を払ったり、許可を取っていたら、物書きは何も書けなくなる」とも言っていましたが、歴史上の人物を扱うのと、私みたいな一般人の話を扱うのでは、全然意味が違う気がするのですけど。

2015-11-19 23:20:23
暗器使い @Ankitsukai

因みに法テラスでこの件を弁護士さんに相談をしてみました。勿論まだ正式に雇った訳ではないので、一般論的な意見しか頂けませんでしたが、民事訴訟を起こした場合の事など幾つかアドバイスは頂きました。また、いざ訴訟となると大変なので、出版を取り止めてもらえるならそれが一番と仰っていました。

2015-11-19 23:25:30
暗器使い @Ankitsukai

こちらが「出版は認めません」と毅然と断ってさえいれば、出版を諦めるのではないかとは思っています。相手はプロの小説家ですし、出版社もきちんとした所ですから、出版の差し止めや訴訟を起こされるのを覚悟で出版するメリットはないのではないかと。最後は相手側の良心を信じるしかないのですが…。

2015-11-19 23:33:31

一時は裁判沙汰になることも懸念されたが、12月にようやく出版停止が決定した。

暗器使い @Ankitsukai

朗報です。担当編集者から「あれから、社内と先生とで協議を重ね、暗器使いさまと特定され得る人物の登場する作品につきましては刊行しない、と決定いたしましたので、お知らせ申し上げます」とメールが届きました。大分時間は掛かりましたが、出版社側から出版中止の連絡を頂けて、まずは一安心です。

2015-12-03 21:34:38
暗器使い @Ankitsukai

一安心と言いつつ気になるのは、『小説家さん本人からは何も連絡が無い』という点です。「刊行しない、と決定いたしました」と言ったのはあくまでも編集者で、小説家さんは何も言っていないので、例えば今後出版社を変えて出そうとするのではないか?…とか、よからぬ考えなのではとの不安は残ります。

2015-12-03 21:44:44
暗器使い @Ankitsukai

小説家さんと出版社の名を公表するのは、出版を止められない場合の最終手段として考えていました。ただ、晒せば相手に社会的なダメージを与えるし、特に小説家さんはプロとして大きく信用を失わせる可能性もあるので、晒すのは避けたいと考えていました。晒す前に無難に事態が収拾できて良かったです。

2015-12-03 22:07:28

この事件に対する言及はしばらく続いた。それほど重大なことだということが伺える。

暗器使い @Ankitsukai

いじめや性犯罪被害に苦しんでいる人間の体験談や人生を、他人が、勝手に小説にして出版するのって、被害者に対するれっきとした二次被害だと思うのですが、小説家さんも編集者さんも自分が加害者になっている自覚は全く無いと思います。分かりやすく被害者を非難する事だけが二次被害ではないですよ。

2015-12-03 22:12:19
暗器使い @Ankitsukai

今回の件は私だけの問題ではないと感じます。決して大袈裟な話ではなく、仮にもしこの小説の出版を許していたら、今後も私と同じような被害者が出る危険性があったという事で、それはつまり、いじめや性犯罪被害、その他生き辛さを抱えているサバイバー達が余計声を上げ難くなってしまうという事です。

2015-12-03 22:22:16
暗器使い @Ankitsukai

ツイッターで頂いた指摘の中で、「暗器使いさんが嫌なのは、今迄の自分を形成する経験や要素が最終的に人殺しになる様な人間だと勝手に結論づけられてしまった事かな」というのがありましたが、その通りです。中盤まで私の話を使われ、その後殺人を犯し、救いの無い結末を辿る。そりゃ気分悪いですよ。

2015-12-03 22:43:47
暗器使い @Ankitsukai

分からないのは、この小説家さん、他人の実話を引用しまくった内容の小説を世に出す事に、罪悪感は無いのでしょうか。ましてや私みたいな、大勢の人から迫害され、自殺を考えざるを得ない心身ボロボロな状態の奴の苦しみや人生を、自分が考えた物語として出す事に、後ろめたさは無かったのか疑問です

2015-12-03 23:08:48
暗器使い @Ankitsukai

数年前に小説家さんとメールでやり取りした時、「小説家というのは、自分の知らない世界は覗いてみたいと常に思っていて、それを小説のネタにしてやろうと、いつでも企んでいる人種です」と仰っていましたが、限度があるのでは。他人の話をほぼそのまま引用したら、それは小説家ではなく盗作家です。

2015-12-03 23:22:26
暗器使い @Ankitsukai

『小説家は常に小説に使えるネタを探している』。その思考そのものは理解できますが、最低限の節度は守って欲しいです。人の苦しみや人生を自分で考えた物語として勝手に小説にして世に出したら、その人生を生きている本人はどうなりますか?…物を書く仕事をしているなら、もっと想像して欲しいです。

2015-12-03 23:43:09
暗器使い @Ankitsukai

この小説家さんとの出会いは、昔、某大学の一般向けゼミでいじめ体験談を語った時でしたが、小説家さんは私に色々質問をしてきたり、メモを取りながら話を聞いていて、その時は真剣に聞いてくれてる人だと素直に嬉しかったのです…が、実はただ小説のネタ探しとしての興味本意だとしたら…残念だなぁ。

2015-12-03 23:56:27
暗器使い @Ankitsukai

一つ気になるのは、私と同じように勝手に自分の話を小説にされて、人知れず苦しんでいる人間が実は居るのではないか?…という事です。小説家さんも担当編集者も、原稿の受け取りでお会いした時に、さも『この業界では引用するくらい普通の事』のように話していたので。そうではない事を切に願います。

2015-12-04 00:14:14

暗器使い氏は、Twitterでの反応についてこのように述べている。

暗器使い @Ankitsukai

出版中止にしてもらえたのは、ツイッターの影響が多かれ少なかれあったと感じます。理由は、8月、11月と、この件に関する一連のツイートをする毎に動きがあったからです。特に8月の時は、大量にRT拡散され、反響も大きかったので、向こうとしても強引に出版したら後々やばいと捉えたのかもです。

2015-12-03 21:49:48
暗器使い @Ankitsukai

今回の件では、ツイッター上で複数の方からアドバイスや御意見を頂き、皆さま本当にありがとうございました。出版中止という最善の形で、事態を収拾できて本当に良かったです。今回の件があってから、私もいじめ被害や性被害体験を語る活動を停止していましたが、これで心置きなく活動を再開できます。

2015-12-04 00:32:15

最後に、小説家と出版社の特徴について。

暗器使い @Ankitsukai

「出版社や小説家の名前を教えて」と、DM等で数人の方から質問を頂いたのですが、出版中止の結論を出して頂いたので晒しませんが、特定できない範囲で書きますと、版社は誰でも名前を知っている大手出版社、小説家さんはTVドラマの原作を書かれた事もあるそれなりの実績があるプロの小説家です。

2015-12-03 22:01:53

この事件に対する感想

自分はこの事件を(知識がないため口出しできず)静観していた身なので、何とか良い形で解決して良かったなと思います。
ただ、小説家さんは、何かを題材にしなければ話が書けないのは当然のことだとは思いますが、ここまでプライバシーを侵害して、その上我が物顔で書物を出版するのはいかがなものかなと思いました。
(“偶然、実際にあったお話と本の執筆内容が被ってしまった”というケースではないので、不快感があります。)
また、暗器使い氏と少し交流が有り、やり取りの中で「石に泳ぐ魚よりもパクリ具合が酷いかも…」と言っていたことから、本当にとんでもない事件だなと思いました。
「相手の立場に立って物事をを考える(相手の気持ちを考える)」という基本的なことを守っていこくことが大事だなと、この一件で改めて感じました。
何かを執筆する活動はしませんが、気をつけたいですね。

追記ツイート(1月5日分)

暗器使い @Ankitsukai

石に泳ぐ魚の事例を数人の方から教えて頂きましたが、正直そちらより酷いと思います。私の場合、いじめ被害体験の一部を引用されたとかではなく、小説家さんが知り得る限りの私の情報を取り入れられて、私の話をベースに、殺人事件を起こさせるなど色々オリジナルの部分を加えた、という話だからです。

2016-01-05 21:03:59