独在性の問題 (再び「今」について)2016/06/15

「今」が成立するためには「現実」が必要である。
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ワタシ・チャン @chan_watashi

「今」や「私」が語としてなりたつためには、つまり、言語が言語として成立するためには、言語に収まらない現実性が必ず必要である。

2016-06-15 06:54:02
ワタシ・チャン @chan_watashi

「今」について考えてみると分かりやすいだろう。「今」とはいつのことか。「今」とは発話時である。これは正しい。正しいのではあるが、これだけでは、全ての「今」が発話時を指すのであるから、「今」の意味は全ての可能な発話時、すなわち全時点に拡散するはめになってしまう。

2016-06-15 06:57:51
ワタシ・チャン @chan_watashi

「今」が語として成立するためには、「今」は単なる可能な発話時ではなく、「現実の」発話時でなければならない。しかし、「現実の」発話時であることもまた、全ての「今」にあてはまるのでなければ、「今」はまた語としての用をなさない。

2016-06-15 06:59:51
ワタシ・チャン @chan_watashi

ここで、「現実」の複層可が要請される。全ての「今」が「現実の」発話時であるならば、「現実の」発話時であることもまた、それだけでは「今」を特定の発話時と結びつける力を持たないことになる。

2016-06-15 07:03:17
ワタシ・チャン @chan_watashi

しかし、ともあれ、私(たち)の言語では「今」という語が機能している。そうであるからには、「現実の」などと概念化する以前の(概念化とは無縁の)「端的な」発話時が要請されるはずではあるが、これはもはや、言語では言えない(しかし言語の意味には含まれている)世界の秘密である。

2016-06-15 07:07:23