技術流出の経験/技術導入の経験

Shotaro Tsuda氏によるプリーストーリー『イングランド紀行』およびPartner"Assembled in Japan"からの引用箇所の記述が印象深かったので、備忘にまとめました。
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Shotaro TSUDA @brighthelmer

先日、プリーストリーの『イングランド紀行』(岩波文庫)を読み終えたのだが、日本に関する記述があった。不況と大量失業に苦しむ1930年代半ばのイギリス人による、「技術を奪う」存在としての日本への警戒感が現われているのではないかと思う。以下、引用(p.105)。

2017-03-21 12:58:42
リンク Wikipedia J・B・プリーストリー J・B・プリーストリー(ジョン・ボイントン・プリーストリーOM、John Boynton Priestley, OM, 1894年9月13日 - 1984年8月14日)は、イングランドの著作家、劇作家、司会者。プリーストリーは、本人曰く、ブラッドフォードの「極端に立派な」郊外で生まれた。父親は教師で、母親は若くして亡くなった。グラマースクール卒業後、生まれ故郷でウール取引に従事したが、作家になりたい野心があった。ブランドンの思い出は、南に移り住んだ後に書かれた作品の多くに現れる。最初に勤めたスワン・アーケ
Shotaro TSUDA @brighthelmer

「公費で経営されているブラックバーン工科大学のような場所に、物静かだが勤勉な、微笑みを湛えた青年たちが東洋から現われる。彼らはキャラコの製造過程についてランカシャーからあらゆる知識を学び取ろうと必死だ。」

2017-03-21 12:59:22
Shotaro TSUDA @brighthelmer

「彼らは授業をしっかり受け、何事も逃さず、教師に別れの笑みを投げかけた後に、どこともなく姿を消す。少し時間が経って、この結果が現われる。ランカシャーの東洋貿易が激減する。これらの青年の多くは日本から来ている。」

2017-03-21 13:00:19
Shotaro TSUDA @brighthelmer

「前世紀の中頃に西洋の代表が軍艦で現われて日本に開国を迫った。一度開国すると彼らは文明化を続けた。その無数の結果の一つとして、今日、ランカシャーの富豪は煙草の吸いさしを拾い、織工たちはここ数年間、織機も見ず、賃金ももらえない事態が生じた。」

2017-03-21 13:00:58
Shotaro TSUDA @brighthelmer

そういえば、昨年読んだS. Partner (1999) Assembled in Japan, University of California Press.という本には、戦後の日本の技術者がいかに米国の製造業の技術を懸命に取り入れたのかというエピソードがたくさん出てくる。

2017-03-21 13:05:06
リンク University of California Press Assembled in Japan Assembled in Japan investigates one of the great success stories of the twentieth century: the rise of the Japanese electronics industry. Contrary to mainstream interpretation, Simon Partner discovers that behind the meteoric rise of Sony, Matsushita, Tos
Shotaro TSUDA @brighthelmer

たとえば、写真撮影の許されない米国の工場を見学した日本人技術者が、工場の様子を必死で覚えて、トイレのなかでメモを取った話とか。技術を摂取された側はいつまでも覚えているが、摂取した側は忘れるか、美談として昇華するかということなのかもしれない。

2017-03-21 13:08:33

【参考】以前、Shotaro Tsuda氏が"Assembled in Japan"に関連して書き込まれた別の記事は、以下にまとめたことがあります。

まとめ アメリカの歴史学者がみた日本の家電産業・市場のあゆみ 津田正太郎氏が紹介されているSimon Partner氏の本の内容が興味深かったので、備忘としてまとめました。 2233 pv 6

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