- Ten_ya_Wan_yada
- 29432
- 259
- 22
- 383
@rokurohei_XI 桜井さん、吉田さんらによる、幕府の対鎌倉府軍事政策の研究はそれなりに東国史にも影響を与えているのでは? 杉山一弥さんの研究なんかはその流れと無縁ではないと思うけど。
2017-12-24 11:04:27@rokurohei_XI まあ東国史の場合、80年代後半からの自治体史編纂ラッシュと、ゼロ年代後半からの南北朝遺文関東編の編纂が大きな画期になっているのは疑いないですね。
2017-12-24 12:16:48その一方で、東専房さんの指摘とも重なる部分があると思うけど、地域権力研究などのように、公武関係史とかとは全く別に、どちらかというと戦国期研究から遡るかたちで(もしくは戦国期研究を強く意識しながら)進展している感を受ける分野もある。この場合、室町・戦国の区分があまり意識されない→
2017-12-24 13:02:30ケースも多いのかもしれない。しかし、現在の室町期研究で最も層の厚みを増しつつあるのはこの辺と思われ、個人的にはむしろ中央に関する研究とこういう地域勢力の研究が、ずれと連関・相互作用を含みながらともに進展しているところに、昨今の「(学界内の)室町ブーム」のポイントがあるように感じる
2017-12-24 13:02:47『室町人の精神』がバイブルであるのは私も同じで、学生にもよく薦めている。自分の研究に関していえば、今岡典和・川岡勉・矢田俊文「戦国期研究の展望と課題」(『日本史研究』278、1985年)の影響は大きかった。この論文を読んで室町期と戦国期を連続して捉える視点を学んだ→
2017-12-24 18:19:01従来いい加減な印象が強かった室町幕府に対して、あれはあれで「体制」として確立してるんだという認識が浸透したのは、室町幕府―守護体制論と室町期荘園制論の影響だと思う。実のところ、各論者の今までの研究の延長上の議論で、中味はさほど斬新ではなかったが、ネーミングのインパクトが大きかった
2017-12-24 14:12:57研究の転換当初はそうならざるをえないよ😅。織田信長の気持ちが分かる。鍵RT:「実のところ、各論者の今までの研究の延長上の議論で、中味はさほど斬新ではなかったが、ネーミングのインパクトが大きかった」
2017-12-24 14:53:21「新しい概念を無闇に作るな」というのは正しい主張だが、一方で「名付け」によって研究が進展することも多々あるのもまた事実なんだよなあ。
2017-12-24 17:34:38定着したフィールド-室町期研究
今後の展望と、必読推奨・「バイブル」的な一冊
あと、これは全然研究の本流ではないけれど、室町期研究の隆盛に陰ながら影響したのが、今谷さんの監修した1994年大河の「花の乱」だと思う。ちょうど1970年前後生まれの研究者が研究を始めた頃に当たっていて、けっこう話題になっていた。「業界」視聴率はけっこう高かったんじゃないかな。
2017-12-24 00:18:43ちなみに、どうせもいい報告ついでに。『花の乱』は、リアルタイムでは第1回で挫折しました(笑)。後に再放送で見たけど。
2017-12-24 16:10:14学界室町ブームの一般社会への紹介役となった清水克行さんが博論を刊行したのが2004年、『喧嘩両成敗の誕生』が2006年。清水さん、吉田さん、大田壮一郎さん、早島大祐さん、細川武稔さんあたりが室町ブーム第一世代。少し遅れて石原比伊呂さん。
2017-12-23 12:36:58今室町期(寺社、荘園、東国史除く)で論文を出しつつ博論執筆中(相当)の若手世代は、堀川康史、山本康司、田中誠、松井直人、谷口雄太、川口成人、水野嶺の諸氏あたりだろうか。いま思い出せないだけでもっといる?層が厚い…!
2017-12-23 17:38:19