【横山光輝「三国志」講座151「山越え」】

横山光輝「三国志」を1話ずつ解説してみようというコーナー。第151話「山越え」の巻。 ※解説はbotさんの個人的見解です。 ※今回の話は、大判・横山光輝「三国志」第9巻に収録されています。
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横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座151「山越え」01】 第151話。赤壁大戦に敗れた曹操の苦難の撤退劇が続きます。 またもや道が二つに分かれています。いずれの道も南郡に通じていますが、道幅が広い大道は50里以上も遠道になります。この時代の1里は400mと推定されています。20km以上の遠回りということか。

2018-01-23 12:34:06
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【横山光輝「三国志」講座151「山越え」02】 狭い方は山路となりますが、距離は稼げそうです。曹操は、出来ることなら近い道の方がいいと、山路を探るように兵に命じます。物見の兵は、行く手の先に煙が立ち上っているのを確認します。それを曹操に報告。部下は、敵の待ち伏せに違いないと言います。

2018-01-23 12:35:59
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【横山光輝「三国志」講座151「山越え」03】 これに対し、曹操は自分はそうは思わないと言います。聞くところによれば、この華容道とは、近辺にかくれ場所のない難所だとのこと。つまり、曹操に華容道をとらせるために、わざと山路に伏兵がいるごとく見せるために煙をたいているのではないかと指摘。

2018-01-23 12:38:28
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【横山光輝「三国志」講座151「山越え」04】 孔明は常に人の裏をかくので、おそらく伏兵の本体はこの華容道にいるに違いないと曹操。兵書に、虚なる時は実とし、実なる時は虚とす、と言って孔明の手には乗らないと、あえて山路をとることを選択します。

2018-01-23 12:40:09
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【横山光輝「三国志」講座151「山越え」05】 ところが、疲れきった兵にはこの山越えはきついものがありました。山登りの装備など満足にない状態。徒歩で歩く兵は、槍を杖代わりにはあはあ、息も絶え絶え登ります。そんな中、馬に乗った許褚は雪が振り始めたので山越えを急がねば、と言います。

2018-01-23 12:41:52
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【横山光輝「三国志」講座151「山越え」06】 赤壁大戦は11月。冬になりつつある季節で、高い山では平地よりも早く冬が訪れます。山の寒気は厳しいからと、先を急がせるように曹操は言います。急げと許褚は命令しますが、兵士たちはうつむいていて疲れ切った表情です。そんな中、先には山崩れが。

2018-01-23 12:44:48
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【横山光輝「三国志」講座151「山越え」07】 おそらく昨夜の豪雨のためか、と許褚。もしかしたら、孔明が命じて道を塞がせていたのかもしれませんが、そこまでの描写はありません。いずれにせよ、やむを得ないと、曹操は回り道を命じます。ところが今度は道の先が水がたまって沼のようになっています。

2018-01-23 12:48:11
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【横山光輝「三国志」講座151「山越え」08】 許褚は渡れるかどうか調べると言って、馬で水の中に入りますが、下が泥沼のようになって馬も進めない状態です。ここで曹操は非情な命令を下します。泥の上に木や竹を敷いて道を作れと。

2018-01-23 12:49:39
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【横山光輝「三国志」講座151「山越え」09】 山に会うては道を開き、水に遭うては橋を架す。これも戦のひとつだろう、と元気な者は道づくりに参加せよと言います。もし命に背く者あらば、斬り捨てよとまでいいます。雪の勢いはどんどんましていく中、兵士たちは木を斬り、沼地まで運びます。

2018-01-23 12:51:40
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【横山光輝「三国志」講座151「山越え」10】 水の中に入り、震えながら作業しますが、寒くて手が動きません。曹操は必死に督戦します。仕事のはかどらぬ奴も斬れ、と言い、下級将校は刀を抜きます。水の中にいて、寒くて震えている兵。目が霞んで動けないという兵を斬ってしまいます。

2018-01-23 12:54:13
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【横山光輝「三国志」講座151「山越え」11】 目を見張るその他の兵。一瞬にして目が覚め、悲鳴を上げながら作業をします。しかし、この非道な仕打ちに抗議する兵も。弓矢に当たって死ぬなら死にがいもあるが、こんなところで死ぬなんて…、と。

2018-01-23 12:55:43
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【横山光輝「三国志」講座151「山越え」12】 死ぬも生くるも運命だ、今さら泣き言をいうやつは許さん、と曹操。橋が完成しなければ自分も死ぬと、曹操とて必死です。疲労困憊の中、橋づくりをする兵士達。ついには倒れてしまう者が続出。この工事で、飢えと寒さのために残兵の3分の1が倒れます。

2018-01-23 12:58:30
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【横山光輝「三国志」講座151「山越え」13】 多大なる犠牲をはらいながらも、なんとか橋が完成。よくやったと曹操。馬で橋を渡ります。左右には犠牲となった兵士たちが浮かんでいます。さらに峠を越していきますが、ここでも3分の1の兵が倒れます。

2018-01-23 13:00:20
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座151「山越え」14】 平らな道に出た時は、曹操の周りには300余騎がついてるだけでありました。こうなると、道が広い方を通ったほうが楽だったかもしれませんが、伏兵が置かれている可能性は否定できないわけで、いずれにせよ、曹操は絶体絶命のピンチだったわけです。

2018-01-23 13:03:39
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座151「山越え」15】 孔明の読み通りの動きをした曹操。その先に待っているのは、あの武将です。はたして曹操は危機を乗り切ることができるでしょうか。この続きはまた次回です。 今回はここまで。

2018-01-23 13:05:50