【失言】舌禍事件は解釈によって作り出すことが可能かも、というお話【暴言】

大抵の「舌禍事件」は、全文を読んでニュアンスを確認すると舌禍じゃなかったりするの、アレは何故なんだぜ的な話。
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加藤AZUKI @azukiglg

んでも、 1)取材対象者Aと記者Bの間に素養の格差があって、記者Bは取材対象者の趣旨を理解しきれない 2)記者Bと読者Cの間に素養の格差があって、記者Bの記事の趣旨を読者Cが理解しきれない 3)取材対象者Aと読者Cは同水準だが、記者Bが低水準で記者Bだけが誤解釈する (続く)

2018-05-10 04:03:56
加藤AZUKI @azukiglg

というようなことが起きてくる。 4)取材対象者Aだけが水準が低く、記者B、読者Cがいずれも主体対象者Aより高水準の素養 という事例は、まあ絶対にゼロとは言えない。例えば取材対象者Aが赤ん坊、記者B、読者Cが何れも育児経験者とかの場合。

2018-05-10 04:06:16
加藤AZUKI @azukiglg

結局記者B(報道)は、「取材対象者Aの趣旨を正確に代弁する解釈者」であることを読者Cに求められていて、読者Cからは「記者Bはそれができ、信頼できる」と思われているから、記者Bの解釈が採用されるんだけど、読者Cが記者Bの解釈を疑って、取材対象者Aを再検証するようになったのが昨今。

2018-05-10 04:07:52
加藤AZUKI @azukiglg

実際検証してみると「なんだこりゃ。話が全然違うじゃないかどうなってんだ記者B」っていう事例が次々に出て来るようになった。しかも「記者B」という能力の劣る個人が特定されるケースはまだマシで、それが特定できない(記名原稿でない)場合は、掲載誌の文責を問うしかなくなる。

2018-05-10 04:09:31
加藤AZUKI @azukiglg

その結果が、「トピックの目次としては見るが、記事は見ても仕方ないから見ない」になって、新聞の部数減の原因のひとつになっているのでは、という気はする。「ネットで無料で読める」「テレビで無料で見れる」も要素のひとつだろうけど、テレビのほうもさほど信頼はできないしねえ。

2018-05-10 04:10:48
加藤AZUKI @azukiglg

で、話を戻すと、「記者の能力(素養)の不足が明らかになった(低下したのではなく元々なかったことが周知された)」ことと、それによる「誤解誤読に基づく不正確な解釈とその再生産」が、舌禍事件を作った。 これは、「記者の能力の低さで起きた事故」のケース。

2018-05-10 04:13:50
加藤AZUKI @azukiglg

これと別に、「記者には十分な素養があり、取材対象者の意図を正確に理解しているが、別の理由によって取材対象者の意図・主旨を歪めて報じる必要があった」というケースも存在しうるかな、と。

2018-05-10 04:15:06
加藤AZUKI @azukiglg

前述までのケースは、「記者は正確な報道(ニュース)を心がけようとはしたが、記者の能力が不十分でそれが叶わない結果、舌禍事件を作り出すことが可能」という話で、ここからは「記者は正確な報道(ニュース)を最初から心がけておらず、意識して舌禍を作り出す」場合の話。

2018-05-10 04:17:18
加藤AZUKI @azukiglg

昨今、「ニュースに見せかけて実はオピニオン」っていうのが社説欄以外にも溢れているんだけど、これなんかは記者の素養の問題でなく、記者が意図的に「予め定めた方針、結論に一致するように、取材内容を編集する」っていうケースだと思う。

2018-05-10 04:18:32
加藤AZUKI @azukiglg

「麻生発言に舌禍が多い」というのはむしろこれで、 「麻生だから今までも舌禍を起こしてきた。故に、今回も舌禍に【できる】だろう。読者も麻生の発言は舌禍を疑い、舌禍を期待している。読者の期待に応えるよう、【舌禍にしてしまおう】」 って感じで、需要に沿うように舌禍に作り直している。

2018-05-10 04:20:00
加藤AZUKI @azukiglg

ここらへん、記者の中に「政治的な意図」があってそうしている(誌面を記者個人の政治活動の場に当てている)場合もあるだろうけど、それ以外だと「そういう記事にしたほうが、読者の歓心を買う」から、収益のことを考えてそのように演出しているのでは、という。

2018-05-10 04:21:46
加藤AZUKI @azukiglg

「麻生大臣の言うことをそのまま解釈解説して載せるのは、政府の手先になってしまうから、麻生大臣の落ち度を作り出して批判し、国民(購読者)の溜飲を下げて喝采を浴び、記事を賞讃する読者を擽って持ち上げれば、掲載誌が売れるぞ」 みたいな。ここらへんは私企業の事業継続の問題だと思う。

2018-05-10 04:23:26
加藤AZUKI @azukiglg

新聞も雑誌もテレビも、これらは「公的事業」でも「公共事業」でも「国家事業」でもなくて、いずれも維持に公金(税金)は使われてない。つまり、会計的には独立した私企業であるわけで、事業継続のためには「企業努力」をそれぞれにしないとならない。

2018-05-10 04:24:53
加藤AZUKI @azukiglg

で。 読者の人気(支持、購買意欲)を刺激して自社収益を上げるために、読者に受けそうな解釈を作り出して売る、という手法が横行する下地ができてくる。

2018-05-10 04:28:22
加藤AZUKI @azukiglg

結果、「正しい(正確な)ものよりは、正しい(受けのいい)もの」のほうが正義になっていく。 その「ウケのいい正しさ」のために、「取材対象者の本来の意図・主旨を曲げて、読者に支持されやすい内容に解釈し直す」ということが横行していく。

2018-05-10 04:29:47
加藤AZUKI @azukiglg

では「読者が記者に期待する真実」とは何なのか、って話になる。 この場合の読者っていうのは「全ての読者」ではなく、「有料の情報源にお金を払う余裕のある、掲載誌の出資者」くらいの感じ。 タダで読み金を払わない読者でなく、金を払う読者のほうを囲い込まないと、私企業は事業継続が難しくなる。

2018-05-10 04:32:10
加藤AZUKI @azukiglg

そうすると、「金離れのいい購読者の期待することを拾って繋ぎ合わせた誌面作り」が、最も収益性が高いってことになる。この時点で、既に「正確な情報をいち早く」は事業継続の第一条件じゃなくなってて、「購読者の喜ぶ情報で支持を集める」がより重要になってくる。

2018-05-10 04:33:21
加藤AZUKI @azukiglg

そうなると、「政府の言い分を正確に説明」よりは、「けしからん政府を叱る」「政府の落ち度を叩く」のほうが、読者のルサンチマンと正義感を刺激し、記事に共感する読者を「復讐者」や「正義の味方」の立ち位置に押し上げるようになる。 新聞も売れて読者もいい気分になれる。

2018-05-10 04:35:11
加藤AZUKI @azukiglg

そういう流れで考えると、麻生大臣の場合は「舌禍事件」というのは楽に記事を作れるテンプレであり、読者のリアクションもある程度想像でき、またそれらを繰り返し援用する二次三次報道(テレビ)も、前例をなぞればよいので画面を作りやすい。

2018-05-10 04:36:33
加藤AZUKI @azukiglg

ぶっちゃけ、「麻生大臣の舌禍事件」は、報道が【楽ができる】から繰り返し起きる(というか、舌禍事件のように作り出される)のではないか」という結論になってくる。 楽ができるてのは、「前回の前例をなぞればいい」から、新たな労力を使わずにできる、その意味では効率がいい。

2018-05-10 04:37:46
加藤AZUKI @azukiglg

「記者の素養の不足による誤解釈が作る、事故としての舌禍事件」と、 「記者が楽をし、購読者に対する売り上げを伸ばすために、事業方針として作る舌禍事件」 いずれにしても、舌禍事件は【作れる】ということだとは思う。

2018-05-10 04:39:34
加藤AZUKI @azukiglg

というわけで、「マスコミの落ち度と無理解を指摘して、まったくマスコミはけしからん」と言ってみる実験は以上で終了です。

2018-05-10 04:40:37
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