「編集の赤字」と「校正・校閲の赤字」は違う
- mille_lapis
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編集者が「これが校正だ!」とかって赤字を入れてみせるのやめてほしい。それ「編集者の赤字」だから。「校正の赤字」じゃないから。両者は歴然と違うものだけど傍目には違いがわかりにくくて往々にして誤解しか生まないから。はっきりいって営業妨害だから。頼むよ。
2018-05-12 22:29:561977年、東京都生まれ。校正者。エッセイ集『文にあたる』(亜紀書房)。アイコンの花入は竹工芸家・初田徹作。 ※勝手ながら校正の新規ご依頼は辞退申し上げております instagram.com/satokomogura
その「編集者の赤字」を入れる仕事をなんて呼べばいいのか、しっくりくる呼び方がいまだに見つかりません。 twitter.com/s_mogura/statu…
2018-05-12 23:10:57@suzukisgr 私も先のTweet中に「なんと呼べばいいのだろう」となやみました。「赤入れ」といったりするのでしょうか。そもそも著者も編集者も校正も「赤字」を入れるのに、その権限や範疇が三者まったく異なるというのが、未経験の人にはわかりにくく混乱のもとなのかも、とも思います。
2018-05-13 00:17:10ええと補足です。編集者が赤字を入れるなというわけではまったくなくて、編集者には編集者の赤字を入れるという仕事がありそれは本づくりに欠かせないものだと思います。ただ、編集者=校正ではない。両者はまったく別の職業、別の技能だと思います。重なる部分はあってもイコールではない。
2018-05-13 00:18:51編集者をへてきわめてすぐれた校正となったかたの例を私は何人も知っていますが、編集者が即校正の仕事をできる、誰でもできるとはかぎらないはず。編集者が校正を兼務することが多いとしても、すぐれた編集者がすぐれた校正とはかならずしも限¥かぎらないはず。
2018-05-13 00:20:46@s_mogura 編集は中身を吟味して充実したものにする纏める、校正は文章を磨き上げて本を完全なものにする、そんなイメージなんですが。
2018-05-13 00:35:25@favorite_27 その説明を文章ですると一冊の本が書き上がるはずなんですが、日々ゲラに追われてぜんぜんはかどらないのです。ううー、なんて言えばいいのでしょうか。アスリートでいえば編集は「コーチ」で校正は「応援団」な感じです。コーチ顔負けの的確なアドバイスをする応援もいるけど、権限はない、的な。
2018-05-13 00:38:39@s_mogura 確か鹿子さんが「へろへろ」のあとがきで牟田さんにすごく感謝の言葉が綴られていたんで校正すごいみたいに思ってました。作者と編集と校正がばっちりならいい本が作れる気がしていますが.…
2018-05-13 00:45:54@favorite_27 あれは鹿子さんがとってもいいひとだからです!笑 作者と編集、作者と校正には相性もすごーくあると思います。編集がうまくマッチングしてくれるとお互いいい仕事ができるのでそこにも編集のすごさがあります。つまり『へろへろ』は鹿子さんもすごいけど川口さんがさらにすごい、ということなのです。
2018-05-13 00:48:33校正が力を発揮できるかどうかは著者との相性と編集者の指示しだいで1にも100にもなってしまうので、そこでうまくマッチングできるかどうかというのも編集者(あるいは窓口になる校正者)の腕のみせどころだと思う。
2018-05-13 00:51:53商業なら伝わらなきゃ売り物にならないから校正頼むんだけど、赤に対して編集と作家が話し合う場合はその赤と原文それぞれがどういう意図なのかどういう理由でその文字を使ってるのかをお互いに説明してどちらがより作品を表現してるかで決めるしかないので結構明快ではあると思う
2018-05-14 02:08:04編集の立場も著者の立場も経験していますが、やはり編集者としての校正は神経使いますね……。著者さんに上から物を言うみたいなことは避けたいし、でも誤字や誤用はやっぱりなくしたいし、赤が少ないと何か見逃しているんじゃないかと不安になることも……orz。
2018-05-14 02:37:22妄想の白昼夢に潜むうさぎ。竹の子書房BL課所属。 ■代表作「永遠に咲く花のように」「アドレナリンの夜 霊界ノ呪」(共著)「蝶々をとじこめて」「煙管の作法とパイプのメソッド」「千年の密約・永遠の蜜月」など。■書写はiPad使用。■編み物大好き。■blender練習中。■アイコンはとんさんに描いていただきました。
私は編集者として校正するとき尊敬するものすごく目上の作家さんのことを思い浮かべ、「あの作家さんの原稿チェックをしていたとしても、この赤入れる?」と自分に問いかけるようにしている。それでも言わなきゃいけないことはあるはず、とも思う。
2018-05-14 02:40:38@anjusuto そのへん、専門の校正さんにぶん投げられれば一番いいんでしょうけどねえ…どこも先立つものが_(:3 」∠)_
2018-05-14 02:40:13@nns_blackhand 予算があればねえ…………(T^T)。 でも、校正を専門の方にお願いしたとしても、編集者としてチェックをしないわけにはいかないし、校正さんの結果を伝えるのも編集者だし……(汗。
2018-05-14 02:41:43個人的には、以下のような理解です。 「こうやった方がおもしろくなるんじゃね?」 「これだと読者ついてこれないんじゃね?」みたいなのが、編集。 「ここは、正しくはこうですね」 「ここは、表記の統一とれてないですね」が、校正。 twitter.com/bot_sha/status…
2018-05-12 22:22:54校正者が赤字を入れて訂正できる範囲は、とても限られている。 ・原稿や原典などのオリジナル通りになっていないとき ・表記統一や組版ルールのように、あらかじめ決まっているルールがあるとき ・だれがどう見てもケアレスミスやバグで、編集者や著者に確認するのがかえって合理的でないとき
2018-05-12 21:47:07@mamantick いえ、そうではないのです。 校正者も、著者や読者の立場に立って、「もっとこうした方が」「これは逆効果では?」とさまざまに提案します。 正しい/正しくない、そろっている/そろっていないを、根拠にしているわけではないんです。 「その作品にとってどうか」だけが大事なんです。
2018-05-12 22:32:55@bot_sha ありがとうございます。 ううむ……。 校正とは何か、さっぱりわからなくなりました……。 何ができて何ができないのか、 編集者との違いが不明といいますか……。 「その作品にとってどうか」だけが大事なのであれば、色々と提案できるでしょうから、校正に許される限界線が見えないといいますか……
2018-05-12 23:07:23@mamantick 校正者からの提案、もちろんOKですし、現場で普通におこなわれています。 ですが、校正者が著者に向かって直接、そんなふうにリクエストすることはありません。 ゲラへの書き込みまたは口頭で、編集者に、「ここはもっと細かく描写があった方がいいんじゃないでしょうか?」と伝えるだけです。(続く)
2018-05-12 23:21:38@mamantick 著者も校正をしますし、編集者ももちろん校正します。そこでも誤字脱字を直しますし、表記の統一もします。 でも、校正者と編集者のいちばんの違いは、生身の著者や読者と付き合うかどうかにあります。 端的に、校正者はまだ書かれていない原稿について企画を立て、著者に書かせることはできません。
2018-05-12 23:35:44@mamantick 著者・編集者・校正者、三者の校正の違いについては、拙著『校正のこころ』第5章や『校正のレッスン』(3版でなく)第2版108〜116にまとめました。もしよろしければ、ご参照いただけましたら、うれしいです〜
2018-05-12 23:37:47