増補改訂版☆「漆は英語でjapan」は本当か

まとめ作成後のツイートを追加しました。時間順なので会話が読みにくいのはご容赦を。 元のまとめはこちら→ 「漆は英語でjapan」は本当か https://togetter.com/li/1235493
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宮本晶朗 @miyamonomiyamo

漆って思い入れが異常に強い素材で、他の塗料や樹脂とはまったく異なる存在という、信仰にも似た感覚を持っている人がけっこーいる。漆は英語ではJapanといって、みたいな微妙な事実誤認もあったりで、国粋的な要素とも親和性のある素材と思う。

2018-06-08 20:54:54
Shirosan @Shirosan001

@miyamonomiyamo 伝統技法全般に言えますね。(゚з゚) 変なナショナリズムに振れる要素。

2018-06-08 21:05:05
ゆんくん @archaeo77873183

@miyamonomiyamo 漆の特別感ってありますよね。 うちの漆塗土器も、やはり特別視されていますから^_^ あの深みのある赤に、吸い込まれる感じがします。 去年は大子町で、漆掻きをしてきました。

2018-06-08 21:09:01
宮本晶朗 @miyamonomiyamo

@Shirosan001 まぁ伝統なんで全般的にそうですよね。ただ、漆の場合は技法だけでなくて素材自体へのナショナリズムが超強いように思います。あと、素材にまつわるよくわからない非科学的な話(お酒を飲めなかった人が漆を飲んだら飲めるようになったとか)も多いような。

2018-06-08 21:33:15
maru @maru33maru

@miyamonomiyamo >漆は英語ではJapanといって、みたいな微妙な事実誤認もあったりで、 昔、保存科学の講義で「海外では漆のことは「Japan 」で通じます」と習ったのですが、実際はそうではないことも多々あるのでしょうか。

2018-06-08 21:36:51
宮本晶朗 @miyamonomiyamo

@maru33maru よくそういう話がされるのですが、実際のところそうではないという話を聞きました。一般には、urushi lacquerとかJapanese lacquerではないでしょうか。たとえば、V&Aのページ→ vam.ac.uk/content/articl…

2018-06-08 21:46:50
宮本晶朗 @miyamonomiyamo

@archaeo77873183 実際のところ樹液の採取から各工程で手間も掛かっているので特別感はありますし高級だったりはしますよね。私も大好きですし。大子町は最近そのあたり盛んになってますね。楮とかも。私も一度行きたいと思いながらまだ行ってないんですよ。漆掻き自体は山形で体験したことがあります。

2018-06-08 21:54:01
maru @maru33maru

@miyamonomiyamo そうなのですね! 大変参考になりました。 ありがとうございます!

2018-06-08 22:00:32
passerby @tokyopasserby

@miyamonomiyamo @maru33maru japanは漆ではなく、西洋で用いられた漆風塗料のことですね。日本語ですぐに読める論文 → ir.library.osaka-u.ac.jp/repo/ouka/all/… 松田権六も漆はジャパンだと言っているので、日本での一般での誤解はなかなか解けないようです。

2018-06-08 23:12:32
宮本晶朗 @miyamonomiyamo

@tokyopasserby @maru33maru 論文にもありますが、ジャパニングですね。japanが漆ではないということはジャパニグ研究者が以前から言っておられますね。実は私もジャパニング研究の発表等でそのことを知りました。

2018-06-08 23:28:08
passerby @tokyopasserby

@miyamonomiyamo 私は鈴木良隆「「ジャパン」(japan)史考」『研究年報「経済学」』1997で知りました。どうも日本の英和辞典に問題がありそうだという話です。

2018-06-08 23:43:25
passerby @tokyopasserby

V&Aに行ったとき、おおこれが噂に聞いた「ジャパン」かー、と感動したのでありました。 pic.twitter.com/ybO39Q1e63

2018-06-08 23:46:33
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maru @maru33maru

@tokyopasserby @miyamonomiyamo 有用性ある情報をありがとうございます! 恥ずかしながら勤務先でも私を含め、 「漆=Japan 」で認識している職員が多いようなので、御提示いただいた情報を皆で共有していこいと思います。

2018-06-09 00:58:05
passerby @tokyopasserby

@maru33maru @miyamonomiyamo 少し古い本では china = 陶磁器、japan = 漆 と書かれている事がほとんどですものね(前者は正しい)。 わりと気にして見ているのですが、漆、漆器関係の展覧会図録の英文テキストでは lacqure、lacquer ware と訳されているようです。

2018-06-09 04:42:59
Shirosan @Shirosan001

@tokyopasserby @miyamonomiyamo @maru33maru 歴民博の『URUSHI』図録の巻頭解説も概ねpasserby さんと同じ用語解説してましたね。(゚з゚) 「定義と用語は混乱している」と注記付きですが。

2018-06-09 18:10:50
雪りん @ykkykym

TLの「漆を英語で何というか」「Japanは誤用?」の話が面白かった。確かにJapanと表記した実例は見たことない。 pic.twitter.com/28prqjB2G5

2018-06-09 19:11:36
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雪りん @ykkykym

フランス語だとlaque。 pic.twitter.com/Bn6x8fww3Z

2018-06-09 19:14:23
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雪りん @ykkykym

19世紀だとJapan=漆(漆器、漆芸)の文例があるのかも。版画で和紙を使用している場合とか、Japon nacré などと記載しているのはよく見かける(19世紀後半から20世紀?)。挿画本の奥付とか。

2018-06-09 19:21:33
雪りん @ykkykym

新潮世界美術辞典はそもそもバイリンガルになってなかったw 巻末の逆引きにもlaquerすらなかった。新版いつ出るの〜。

2018-06-09 19:22:57
宮本晶朗 @miyamonomiyamo

@ykkykym lacquerだけだと、漆以外の塗料(わゆるラッカーなども含め)も含んだ包括的な意味合いがあるような印象があるかと思いますがどんなんでそょうかね。文化財分野の素材的に厳密な文脈では、urushi lacquerを使っているように思います。

2018-06-09 19:23:10
宮本晶朗 @miyamonomiyamo

いま出張中でなんの資料も持ってないから、昨日から記憶だけで漆の話をしているから適当でスマソ。

2018-06-09 19:25:28
雪りん @ykkykym

@miyamonomiyamo 文脈で「日本の漆芸」であることが明らかな場合、地のテクストや展覧会カタログのキャプションではurushiを省いてしまうのかもしれません。多ジャンルの作品・資料を所蔵している館では厳密に分ける必要性が生じるので、そうなるのかなと思いました。

2018-06-09 19:27:47
宮本晶朗 @miyamonomiyamo

@ykkykym なるほど。文脈的に自明なときにはわざわざurushiを付けないということですね。

2018-06-09 19:30:10
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