東方科学考察クラスタDieさんによるたれ語り―幻想郷における香料についての一考察―

お空の原子炉工学本で知られるDieさんが、人類と香料との歴史をひもときつつ幻想郷における香料の利用について考察してみたまとめ
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Die @die3035

@haruna_nowaki 何と言うか、おおらかですねぇ、日本人。いい意味かどうかは解りませんが

2011-04-14 21:12:00
Die @die3035

このようにして香料は、ある時は文化の一端として、ある時は化学における研究の一分野として、ある時は工業製品として現在に至るのである

2011-04-14 21:12:50
Die @die3035

…なんか長くね。しかもまだ続くんよ

2011-04-14 21:13:19
野分 はるな @haruna_nowaki

@die3035 匂いと言うのは未だに解明が遅れている分野で、実は人体がどういう仕組みで匂いを感じているのかわからないんですよね。味覚も同じ。より複雑な視覚はレセプターの構造から原理までわかっているのに。

2011-04-14 21:13:57
Die @die3035

では少し、日本の香りの文化について触れておこう。日本での香り文化の始まりは実は良くわかっていない。日本に群生している植物から、はたまたシルクロードから中国を通して伝えられた文化から、かなり古い段階で香りの文化はあったとされてはいるが、文献上に明確に登場するのは推古天皇の時代である

2011-04-14 21:14:42
有我悟(あるがさとる) @Arugha_Satoru

@die3035 それもあるけど清潔にするってのが基督教の精神に反するみたいな解釈が中世でされてたみたいっす。

2011-04-14 21:16:35
Die @die3035

@haruna_nowaki だからこそ、一研究分野として香りや味というものは面白いのですよねぇ。残念ながらあんまり分野的には近くありませんが

2011-04-14 21:17:12
Die @die3035

@Arugha_Satoru 宗教的な影響は特に強かったでしょうねぇ。だからこそ、それに合致させるような形で先のような考えが生まれた、のでしょうか

2011-04-14 21:19:09
Die @die3035

後の世に纏められた「聖徳太子伝暦」や「水鏡」によると、推古天皇三年春、淡路島に「沈水香」と呼ばれる香木が漂着したのが、日本における香料の元祖とされている

2011-04-14 21:20:00
野分 はるな @haruna_nowaki

@die3035 犬などより遥かに嗅覚に劣る(実際には訓練すれば遜色ないことが人間にもできる)とイメージされがちな人間ですら最新の分析機器(ガスクロマト)より感度よく匂い物質を感知できると言う恐ろしさ。香水の開発・研究現場は職人芸の独壇場ですしね。

2011-04-14 21:20:04
有我悟(あるがさとる) @Arugha_Satoru

@die3035 中世じゃ特殊な職業の人以外は一生風呂に入らない人も一杯居たらしいですからね。ペストが流行るわけだ。

2011-04-14 21:23:02
Die @die3035

@haruna_nowaki 人間の機能という奴は本当に凄いものですなぁ。だからこそ、人間そのものが重要な研究対象である、という事でもありますか

2011-04-14 21:23:09
Die @die3035

@Arugha_Satoru 公衆衛生という概念は比較的最近の話ですからねぇ。今では考えられませんが

2011-04-14 21:24:38
Die @die3035

読んで字のごとく水に沈むとされている沈水香がなぜ漂着したのかは良くわからないが、なんにせよこの香木は「帝が仏教を栄えさせた徳によって、帝釈天や梵天が漂着させたのだ」とされ、観音像に加工されたらしい

2011-04-14 21:26:23
Die @die3035

このように、日本における香料文化は仏教と非常に密接に繋がっており、飛鳥~平安の世までは僧侶や貴族などによって愛用され、また仏教を布教する際にも非常に活躍したとされており、正倉院には多種多様な香木がおさめられ、当時の香料文化を知る貴重な資料となっている

2011-04-14 21:28:21
野分 はるな @haruna_nowaki

@die3035 香水は各匂い成分の分子量をコントロールすることで揮発性の差から香りの発現時間を意図的にずらすことができる。これがトップ・ノート(使用して直ぐの香り)、ミドル・ノート(数十分後の香り)、ラスト・ノート(数時間後の香り)という形で香水の個性付けに利用されます。

2011-04-14 21:28:23
Die @die3035

鎌倉時代には武士の時代が始まり、それに合わせて香料文化も武士の世界に広まり、香りの表現や鑑賞の方法など香りに関する文化は「香道」と呼ばれる、現在まで伝わる芸道に進化したのである

2011-04-14 21:30:46
Die @die3035

@haruna_nowaki まさに化学の世界ですねぇ

2011-04-14 21:31:22
Die @die3035

その後戦乱の世となり、心の安らぎを求める場として香道はますます栄えて行った。なお、香道を口実にして好色に励む輩も結構多かったらしい。これが香道が栄えた一つの原因である、と見る人間もいるとかなんとか

2011-04-14 21:32:50
Die @die3035

江戸期には、この香道は町人文化として庶民の生活を彩る要素の一つとなった。またこの二百年間の間に、ポルトガルやオランダ経由で薬草(博物学)の本や蒸留の手法、西洋の香料文化などが色々と入ってきたりもした

2011-04-14 21:34:33
野分 はるな @haruna_nowaki

@die3035 趣味で茶の試飲会に行ったりするんですが、一口に緑茶と言っても飲み比べると、口をつけた時、舌で味わった時、飲み下した時という数秒のスパンでも香りが変化していくですよ。しかもそれが銘柄ごとに異なる。こういうのを理解して葉をブレンドするのがプロの技なのだなぁ、と。

2011-04-14 21:34:40
Die @die3035

@haruna_nowaki 職人の技術というものは、それを解析すればするほど、感嘆と驚愕が襲ってきますからねぇ。調香師もそうですが、経験の膨大な積み重ねによる技術はある種の芸術ですね

2011-04-14 21:38:56
Die @die3035

特に十七世紀ごろに入ってきた蒸留の手法は、日本における植物精油の革命的な発展となり様々な香料用植物の蒸留が行われ、その後、明治時代に入り日本の欧米化が進み、この蒸留技術による薄荷や樟脳の生産は、世界でも一・二を争う重要な香料産業となるのである

2011-04-14 21:40:49
Die @die3035

はてさて、なんか非常に長くなった気がしないでもないが、いい加減考察に移ろう。テーマは幻想郷の香りの文化についてである

2011-04-14 21:42:05
Die @die3035

幻想郷は日本であるので、ベースは江戸期の町人文化ともなった香道を・・・と言いたい所だが、これは結構微妙な話である。というのは、ド田舎である事は想像に難くない幻想郷において、果たして町人文化がしっかりと伝わっていたのかという疑問である

2011-04-14 21:43:23
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