科学、大学の仕組みをどうすればよいのか、考えてみた

日本の科学や大学が、危機的状況にあると言われています。できるだけゼロベースで、科学とは何か、どうすればよいのか、つぶやきながら考えてみました。そのツイートの自己まとめです。
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Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

@Hasesaki 自分がもしそういう分野の研究者であれば、その他の科学とは独立の異なった研究システムを考えて提案いたします。

2019-01-02 15:55:29
Hasesaki @Hasesaki

@tsuyomiyakawa おっしゃることは分かりますが、それでは自分の知っている縄張りだけを「世界」と名付けるようなものです。逆にお伺いしますが、なぜ狭い理解での「科学」という言葉の使用にこだわるのですか?おっしゃる手法はたしかに科学のひとつの方法論ですが、それだけではないとは思います。あえて言えば。

2019-01-02 20:44:50
Hasesaki @Hasesaki

@tsuyomiyakawa 私が考えて提案するというよりは歴史的に存在するのです。人文科学と呼ぼうが人文学と呼ぼうがそれは学問あるいは科学のシステム中に存在しているのです。ただ、人文科学と呼ぶことと人文学と呼ぶことには違いがあります。それはそれを名づける方の解釈の枠組で、そこが気になったのです。

2019-01-02 20:48:33
🐣 @toru_oga

まとめには入ってないがこれは重要なやりとり。人社系のなかにはともすると研究評価の話を「自然科学による植民地主義」のように受け取る向きがあるのだが、仮に自然科学と社会科学・人文(科)学は異なるというのであれば、異なった研究システム、評価システムを提起すべき。 twitter.com/tsuyomiyakawa/…

2019-01-05 20:34:46
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

@toru_oga まとめに足しました。実は、自分が博士課程の院生の時に、所属の東大の院の名称が、「人文科学研究科」から「人文社会系研究科」に変更されました。この名称変更に際にかなり議論があって、自分の指導教官(心理学)がこれに強烈に反対したそうですが、結局変更されました。 @Hasesaki

2019-01-06 07:44:10
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

@toru_oga @Hasesaki 指導教官は「科学を捨てるのか」と言って憤ってられました。この名称変更の背景には、おそらく文学部には「科学」の範疇に入らない学問が入っているから、という理由があるのでは、と推察します(実際のところは存じていないですが)。

2019-01-06 07:49:06
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

@toru_oga @Hasesaki 自分は明確な人文科学の出身なので、この範疇に入らない人文学の仕組みをよく存じてません。先日、同じ人文社会系研究科の英文科出身の方(ブログが話題になった若手の方)の博士論文を拝見したのですが、これは自分の科学の定義には当てはめることはできないだろうと感じました。

2019-01-06 07:53:38
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

@toru_oga @Hasesaki ファクト(事実やデータに相当するもの)と仮説や感想が分けて書かれていないように思えましたので。東大の学位論文ですから「学問」ではあるのかと思いますが、「科学」ではないのだと思います。

2019-01-06 07:56:23
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

@toru_oga @Hasesaki しかし、学問であるからにはご自分たちで第三者にも理解できる明確な研究・評価システムを構築し公表していただきたいとは思っています。なお、(文学の素人の自分ですが)いわゆる狭い意味での文学も科学にできる部分はかなりあると考えています。

2019-01-06 07:58:39
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

@toru_oga @Hasesaki 文学作品を研究する上では作家と内容の個別性・独自性・唯一性のようなものが肝の部分ではあります。その唯一性についての確実なファクト群(生い立ちや作品の歴史的背景などの個別事実)をきちんと発掘し整理し公表することは、まさに「データ取得」です。

2019-01-06 08:02:05
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

@toru_oga @Hasesaki そしてその作品についての何らかの仮説を立てる、ということも行うのだと思います。で、その仮説については、その作家の別の作品、同時代の別の作家の作品などについてのデータから、実証的に検証することも可能でしょう。

2019-01-06 08:04:08
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

@toru_oga @Hasesaki そして、個別のファクトと仮説は、別の文学的研究に普遍性をもって活用される可能性があり、そういうものの価値は高くなるでしょう。また、ユニークな個別性のデータの蓄積やそこから導かれる仮説群は、研究の世界にとどまらず一般市民にも有用な知識の体系になるかと思います。

2019-01-06 08:07:26
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

@toru_oga @Hasesaki そういう人文科学の範疇の文学であれば、それは普通にオープンデータ、オープンアクセス、オープンサイエンスの流れに乗っけていただきたいところです。著書でなく、無料でアクセス可能なデータと論文を出していただきたいところ。で、確実性、普遍性、応用性などで評価されることになるかと。

2019-01-06 08:10:26
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

「再現性を全検証するためには予算と人員が倍必要(再現実験も簡単ではない)。現状のリソースでやると科学の進歩速度が1/2になる。新たな評価システムどうこうも予算が無限にある想定での妄想に過ぎない。」というご意見について。 b.hatena.ne.jp/entry/46627294…

2019-01-06 08:30:33
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

再現性を全検証する必要は全くないと考えます。再現性を検証する価値のあるデータや仮説だと第三者が考えた時に、それを検証する必要があるということだと思います。で、現在、それを検証しただけの研究は論文になりにくく評価されにくいことを問題として指摘しました(特にネガティブデータの場合)。

2019-01-06 08:33:26
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

これ、技術のことにほとんど言及してませんでしたが、技術は 「科学によって得られる知識の体系を応用して、人間が生きる上で役に立つ方法や道具やわざ」 くらいのことかと思います。 togetter.com/li/1305616

2019-01-06 08:41:44
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

「科学によって得られた知識の体系を活用して産み出される、人間が生きる上で役に立つ方法や道具やわざ」 ちょっと文がおかしかったので、改訂しました。 検索ででてくる以下の情報なども参考にしました。 fromportal.com/kakei/money/li… mext.go.jp/b_menu/shingi/…

2019-01-06 16:33:55
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

で、近年の日本の科学技術政策と大学関連の政策の問題として 「経済効果の高い実用的な科学技術が不適切な形で望まれている」 というのがあるかと思います。

2019-01-06 08:42:59
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

「不適切な形で」という意味は大きく2つあるかと。 1. 特定のイノベーションを、少数の「優秀」な人にたくさんのお金と労働を投入すれば短期間で生産することができる、と考えているようだ、という点。 2. 製品化(かそれに近い)段階の、企業が行うのが適切な研究をやらせようとしている、という点。

2019-01-06 08:51:07
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

1については、イノベーションの多くはおそらく、ジョブズが言うように、前もって思いつきもしなかったような点と点が突然むすびついて、できるものだと思われます。工場での商品生産のように予め計画して、計画通りに達成するものではないでしょう。

2019-01-06 08:55:35
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

確実なデータ・仮説として、あちこちに散在する知識が、突然、なんらかの拍子に思いつかれること、発見されることが大切かと。そのためには、長い時間と余裕が大切。長い時間と余裕のもとでじっくりやっている誰かが達成するものだと思われます。そのほうがたぶん早く達成できる。

2019-01-06 09:00:14
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

お金を投入するのは良いのですが、それとともに雑用のない時間と、安定したポジションがなければ意味がないということです。

2019-01-06 09:01:12
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

2については、自分も関係する創薬分野を例にとります。創薬ターゲットを決めたあとのスクリーニングとか、候補薬物の治験とかは、基本、企業が行うべきことでしょう。アカデミアが行うべきことは、製薬企業の方々がよく使う言葉で言えば、ずばり「プレ・コンペティティブ」なステージの研究です。

2019-01-06 09:04:16
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

そもそも病気の物質的実体(病態)やその原因(病因)がわかっていなければ化合物のスクリーニングとかやりようがないわけです。また、病気の優れたモデル動物がなければ、候補物質の薬効の評価もできないんです。

2019-01-06 09:07:45
Tsuyoshi Miyakawa @tsuyomiyakawa

で、病態・病因の追求、モデル動物の探索・評価・確立が創薬には必須。しかし、そういう部分は製薬企業は手をだしにくい。その研究成果は、役にたたない結果がでてくることが多く気の長い話であるだけでなく、他の企業の役にもたってしまうわけなので。

2019-01-06 09:11:48
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