30秒動画でジャズピアノと理論(@jazz_30_sec)の講座まとめ 第21~30回
(1) まず、この曲が Cm だと思うことをやめます(いきなり) (2) メロディの動きとは別に「ベースをこう動かしたいな」という方向、カーブをイメージします。 Softlyの例では、メロディが基本上から降りてくるので、ベースは 反行して上げていく「イメージ」が欲しかった
2016-05-31 00:34:37次に、メロディはまあそれでいいんですが、ベースは上がり続けるわけにもいかないし、よし、今度は折り返して下がっていってやろう、一周したらまた上がる形がいいだろう、とそんなふうに「ベースのなんとなくの輪郭」をイメージします。この段階ではただの曲線ですね。
2016-05-31 00:35:19さて、次にコードを設定するんですが、 Cmから harmonic departure でおもいっきり遊ぶ方法もありますが、今回は もう Cmを忘れる といいましたのでそこをスタートにします。 まず最初のメロディのC音。こいつに「おっ」と思わせるコードを付けたい。
2016-05-31 00:36:31おっと思わせるならこのメロディとコードの位置関係を面白くするのが良い。 今回は #11th としてメロディを扱うことにしました。ゆえに最初のコードは(たぶん) GbM7(#11) となります(これただの例で人によって違いますからね!)
2016-05-31 00:37:26次に来るのが G音です。ベースは「あがっていくカンジ」だったので、 Gbから上がって… G いやいやこれはナイでしょ。当たり前すぎて。その次がAb。 Abから見ればメロディはM7。 その上は Aなら Gはb7th。 Bbなら6th... でも一気に上がりすぎるのもな、とAbを選択
2016-05-31 00:38:44せっかくオッと思わせたところで トライトーンなんかを含むと特定のキーに傾斜しそうな気もしたので、ここは "M7もしくは m7だけで押し切る"ことにします。調性っぽいものを排除してみようと。 (これもただの思いつきですが「よくあるパターン」でもあります) よって AbM7です。
2016-05-31 00:39:40次が Fと、その刺繍音的に入っている G音。もうG音は刺繍音ってことにしちゃってFだけ考えます。 上がるってことだから・・・と紆余曲折あって BM7(#11) を選択。メジャー三連発で調性感はどこへやら。狙いどおりです。
2016-05-31 00:40:46(ちなみにG音含みで B Lydian Augmentedってのもあるからサウンド的には結構ある話で なんて話はおいときます) その次は G->F というメロディ。これは先取音とか係留って感じでもない(音価も)ので、どっちも大切にするとして DbM7(#11) を選択。
2016-05-31 00:41:48さて、そのあとは 【降りる】ベースラインを意識して 同様に M7とm7だけでつけていくと、私の今日、今の気分ではさきほどのようなコードがつくと。 ただ、こういうのは「適当」ではなくて一応アプローチがあるんです、という説明にはなったでしょうか。 みなさんもリハモ楽しみましょう。
2016-05-31 00:42:30ちなみにこれも「お気に入りパターン」なんてものは出てくるもので、私の場合はこういう曲では オレパターンと称して F-Ab-Db-Bbm という循環を Cmキーの曲によくあてはめます。結構これがバンバンハマるので使いまくってます。
2016-05-31 00:43:29(某ついったー東方部ナントカさんの「無何有の郷」のコード進行がまさにこれですね!) とさりげなく東方話をしたところで本日は終了です。ちょっと理論メインの話でしたがお楽しみいただけたでしょうか。 なにかあればぜひreplyなどくださいねー。 ではでは!
2016-05-31 00:44:09第28回 コードのサイドスリップ(ずらし)
ご無沙汰しております。最近忙しくて更新が滞っておりますが、生きておりますよ。申し訳ないです! 今日は小ネタだけど使える・重要なものを紹介したいと思います。
2016-06-19 21:28:52フォローいただいた方には基本フォロー返しをしているのですが、その結果タイムラインにはガルパンがあふれています。素晴らしいことですね。ガルパンはジャズなのです。逸見エリカはボイシングに最もこだわりのある娘なのです。
2016-06-19 21:30:02【中級ぐらい?】 本日は、「ヒッカケる」とか「半音上ひっかけ」とか「サイドスリップ」とかいろいろ言われている 伴奏やソロ上使える手法を紹介します。 まずは動画を見ていただいて、あとは説明をば。 pic.twitter.com/bxwK0mDVag
2016-06-19 21:31:52動画のStella By Starlight のCメロ(サビ?)のうち、Cm7 と Ab7 のところを半音上の同一コードをひっかけて先行音もしくは刺繍音的に用いる技法です。これはコードそのものに機能和声を適用しようとしても意味はなくて、あくまで「ひっかけている」感じであります。
2016-06-19 21:34:02【中級?】さて、この「半音ひっかけ」もしくは「サイドスリップ」、ですが、並行和音以外に、「半音上のドミナント7th」という選択肢があります。 サウンド的にはこのような違いがあります。 pic.twitter.com/ktaXajuzuT
2016-06-19 21:39:06このうち、「ひっかけ先(元のコード)」にかかわらず 半音上のドミナント7th を使う理由は、単純に たとえばこの例のように Gm7 であれば D7 の裏コード(trichord substitution) が、 Ab7 であるからです。つまりこれは機能和声で説明がつきます。
2016-06-19 21:41:44ただ、どちらも「ひっかけている」とはいえ、サウンドは異なります。ぜひあなたが好みだと思う方法を使いましょうね。ギタリストは構造上、並行和音を好む方が多いような気がします。
2016-06-19 21:43:42というわけでなんとも短いのですが今日はこういうネタでした! 本当にありとあらゆるときに使えるといっても過言ではない(逆に、「ここで使うのはビミョー」というのもある) ので皆さんの耳と感性にしたがって有効に使ってくださいねー では、また!
2016-06-19 21:44:42第29回 サブドミナントマイナー終止とそのリハモ
【基礎&応用】本日は「サブドミナントマイナー終止」というもののお話。普通、ドミナントモーション・ケーデンスなどといって V7-I という進行ですが、たとえば IVm6-I というような進行のこと。 pic.twitter.com/jsYQMnT4cq
2016-07-02 20:20:55key:Cを例にとって、サブドミナントマイナーというコードは たとえば、 Fm6やFmM7、 その代理としての B♭7 などが頻繁に用いられます。また、 D♭M7 や A♭M7 などもそのように扱われることがあります。 ポイントは、キーの6度(=IVの3度)が半音下がること。
2016-07-02 20:22:44初心者のときに、 たとえば Bb7-C というような進行を見ると「!?」となるかもしれませんが、これは偽終止なのではなく、サブドミナントマイナー終止というパターンなのです。 F-C があるように、 Fm-C もあり、同様に Bb7-C もあるんですね。
2016-07-02 20:23:48