江口允崇氏とのMMTに関するダイアログ

一応軽くまとめておきます
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Masataka Eguchi @maseguchi

@motidukinoyoru ほぼBOEのレポートやTymoigneのブログと同様の内容に見受けられますが、前の節で準備金も預金も貸出の制約にはならないと言いつつ、後の節ではやはり銀行行動の制約にはなっていると述べていて、結局どっちなんだというモヤモヤ感がこの説明ではスッキリしないと思うのですよね。

2020-06-22 09:49:54
Masataka Eguchi @maseguchi

@motidukinoyoru それで、考えて思ったんですけど、サブプライムローンを思い返してもらえば良いのですが、銀行は先に貸出をして、貸出債権を証券化して事後的に投資家に販売していると捉えることができるわけですよね。なので、普通のファンドと投資家からお金を集めるタイミングが違うだけなんじゃないかなと。

2020-06-22 09:53:28
Masataka Eguchi @maseguchi

@motidukinoyoru そのため、事後的な預金(投資家の証券購入)こそが貸出の原資であって、預金を集めるのは結局貸出の原資を作るためなんじゃないかなと。

2020-06-22 09:55:16
Masataka Eguchi @maseguchi

@motidukinoyoru 事前の預金は貸出の原資ではないが、事後の預金が原資となるので、結局預金を集める必要がある、と考えれば完全にスッキリできるのではないでしょうか。

2020-06-22 10:00:33
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@maseguchi 素直に準備預金がどう需要されるかを逆算して考えればOKだと思うんですね。 準備預金が需要されるのは、銀行間決済のとき、現金引出のとき、対政府決済のとき(、法定準備制度がある国の場合は法定準備分も)であって、そうした需要に対して事後的に調達される。 twitter.com/maseguchi/stat…

2020-06-22 21:29:18
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@maseguchi 裏を返せば、銀行間決済においてネッティングや当座貸越、流動性節約機能を通じて準備預金調達が節約される場合、自己内部の預金決済で取引が完結する場合は、準備預金が必要にならないまま、貨幣的取引が完遂されることになるわけです。 twitter.com/motidukinoyoru…

2020-06-22 21:30:47
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@maseguchi このような構造を通じて、創造した銀行貨幣よりも遥かに小さい準備預金・通貨保有であるにも関わらず、”正常”に貨幣決済を機能させているのが、現実の金融システムの本質的構造なわけです。 もちろん銀行間決済のアンバランスが拡大すれば当然のように破綻を見るわけですが。 twitter.com/motidukinoyoru…

2020-06-22 21:32:30
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@maseguchi 証券化手法の主眼はどちらかというと、高リスク資産を他者に押し付けて低リスク資産を確保・運用しようとしたところにあるわけで、これを「資金調達」的に捉えようとするのは失当だと思います。 twitter.com/maseguchi/stat…

2020-06-22 21:34:15
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@maseguchi リスクを抑えるため、あるいは金融規制を回避するために、オフバランスを通じて高リスク資産を低リスク資産へと入れ替えるのは、単に見合い資産のポートフォリオの調節の話であって、信用創造的な意味での「資金調達」を意味するものではありませんから。 twitter.com/motidukinoyoru…

2020-06-22 21:40:10
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@maseguchi 結局、ある資産・債権を見合いに、銀行負債(銀行預金)を決済手段として供給している、という信用創造の構造は変わっていないわけで、「預金者etcから資金を調達しているはず」という妙な前提で組み立てようとするから色々と話が苦しくなるのだと思います。 twitter.com/motidukinoyoru…

2020-06-22 21:41:43
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@maseguchi もっとシンプルに考えて、一般企業でさえ、手元流動性を超える決済は、買掛や手形発行を通じて行うことが可能なわけで、銀行における信用創造も究極はそれと似た構造があるわけですよ。 違うのは、銀行が発行する負債には、一般企業の手形とは比べ物にならない高い通用性があるというところで。

2020-06-22 21:43:14
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@maseguchi しかし、企業の手形にしたって、例えば手形裏書のような形で流通することはあり得るし、企業同士の負債を用いて相殺取引のようなものが為されてあたかも決済手段として機能しているかのような局面もある。 銀行貨幣(銀行預金)は、そうした負債の”運動”の中のグラデーションとして捉えられるべきで。

2020-06-22 21:44:44
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@maseguchi 拙著 shuwasystem.co.jp/book/978479806… で言うと、ちょうど以下のあたりの話ですかね。 あるいは、拙記事「貨幣はいかなる意味で負債なのか そもそも負債とは何なのか」 ameblo.jp/nakedcds/entry… なんかも参考になるかなと。 pic.twitter.com/MEFGoNxktY

2020-06-22 21:46:55
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Masataka Eguchi @maseguchi

@motidukinoyoru 投資家に証券を売却して資金を得ることが資金調達でないと言われると、もはや意味がわからないです。。

2020-06-22 21:52:16
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@maseguchi 流動性を得るのはゴールではなくて、流動性を介して低リスク資産に入れ替える(ことによって、金融規制を回避しながらゲインを得る)というところが本質なわけですよね。 利率ゼロの流動性を得ただけでは仕方ないわけですから。

2020-06-22 21:55:23
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@maseguchi もちろん、過程はどうあれ、最終的には何らかの形で利潤→純資産を得ようとはするわけですが、それは通常の投融資の形で得ようが、証券化手法による売り抜けで得ようが変わらないわけで、後者を「資金調達」と呼び分けることの意味は乏しいように思われます。 twitter.com/motidukinoyoru…

2020-06-22 21:56:40
Masataka Eguchi @maseguchi

@motidukinoyoru TLでもつぶやきましたが、ちゃんと池尾先生の本とかを読んだ方が良いと思います。でないとあんまり議論しようがないです。

2020-06-22 21:59:33
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@maseguchi うーん、そういう問題ではないように思いますが……。 純資産・純債権を蓄積する過程として、通常の投融資の元利返済の形で得るか、証券化による売り抜けで得るかは本質的に等価だと思いますので、後者を以って「これは事後的な資金調達だ」と主張することの金融論的な意義が分かりかねるという話で。

2020-06-22 22:01:57
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@maseguchi (元利返済であれ、証券化であれ)投資益を得ることを「資金調達」、しかも「貸出のための資金調達」と表現するのは、いささか混乱が過ぎるように思います。 もちろん、究極的には、銀行が何かしらの形で稼得できることが信用創造(負債発行)が可能な条件とは思いますが。 twitter.com/motidukinoyoru…

2020-06-22 22:04:39
Masataka Eguchi @maseguchi

@motidukinoyoru 売り抜けをするのはシャドーバンキング内のオリジネーターだけで、シャドーバンキングシステム全体では売り抜けはしておらず、投資家に対する支払い義務を負っています。通常の銀行は、このシャドーバンキングシステム全体を指します。

2020-06-22 22:04:56
Masataka Eguchi @maseguchi

@motidukinoyoru このように、次から次へと認識の違いが出てくるので、一度読まれない限り議論しても徒労に終わるのでやめましょう。

2020-06-22 22:06:10
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@maseguchi でもそれって、「銀行は”返済能力のある顧客には”いくらでも貸出ができる」みたいな、普通の内生的貨幣供給論の話の範疇に結局入るように思いますし。 twitter.com/motidukinoyoru…

2020-06-22 22:06:14
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@maseguchi 池尾本をタイトルだけプッシュするだけで、具体的にどういうことを共有したいのかを明らかにしようとしないのでは、結局どうあっても話は深まらないと思います。 そもそも池尾本で解決されるような話でもないように思いますし。 twitter.com/maseguchi/stat…

2020-06-22 22:08:20
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@maseguchi ミクロで見れば売り抜けていても、マクロでは結局売り抜けることはできない(リスクは残る)というのはその通りで、そこには別に反論はありません。 ただ、このことは投資益をどのような形で(各金融主体が)得るかという話からはやや逸れる話に思います。 twitter.com/maseguchi/stat…

2020-06-22 22:10:36
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@maseguchi というより、シャドーバンキングが結局リスク資産の押し付け合いに過ぎないという江口先生の議論を敷衍するなら、銀行による証券化は、単に投資益の先取りとして理解するべき(実際の”取り立て”は他者に押し付ける形)であって、これを資金調達と呼ぶのは語弊があるのでは。 twitter.com/motidukinoyoru…

2020-06-22 22:15:13