- uchida_kawasaki
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PCRデマが発生した理由(とりあえず陰謀説は否定する)は、単純にPCR検査の仕組みが解っていなかったのだと思います。そもそもPCRの検査は例の2×2の表計算を使うべきではありませんでした。あの2×2の表計算の背後には図のような頻度分布があることが前提だったのです。1/n pic.twitter.com/dtI0dLeq2z
2020-07-23 22:51:05⬆のまとめに続くツイートです。一つだけツイート収録
複数の方から同種の質問があったので、(1)PCRの増幅曲線と前記(1/n)の分布の関係、(2)2×2の表(混同行列)の出番がない理由について少し嚙み砕いて説明します。 (1) PCRの場合、強引に前記(1/n)の分布を描くと、Ct値を横軸し、不検出をCt値=∞として、こんな感じになるのでしょうか。(1/m) pic.twitter.com/stbpSSeeYv
2020-07-25 14:52:40ここで問題になるのが偽陽性(黄緑色)で、こういうのが生じること自体は可能性がゼロではないとしても、統計学的には『外れ値』とか『異常値』とか言われる観測データなのです。 このような『外れ値』は、良くない何か(コンタミ等)が起きたときに観察されます。(2/m) pic.twitter.com/xofGJtJMhl
2020-07-25 14:52:41一方、この場合の事前確率が低いとは、正常群(緑色)の線が長いということになります。 つまり、尾身の説明「偽陽性は検査前確率(事前確率)が低くなればなるほど、増えてくる」は、 緑色の線が長くなればなるほど、黄緑色の線が長くなる に翻訳されます。(3/m) buzzfeed.com/jp/yutochiba/s…
2020-07-25 14:52:41でも、グラフをみても直感的に解るように、緑色の線が長くなればなるほど、黄緑色の線が長くなるだろうと思えないですよね。 緑色と黄緑色(外れ値)の線は、別の理由があって別の値で観測されているので連動する保証なんてないのです。(4/m) pic.twitter.com/0X25rbTo6l
2020-07-25 14:52:41この点、1/nの図のような分布の場合、緑色の線(正常群)が高くなれば、カットオフを超えた領域(偽陽性)も高くなるので、 検査前確率(事前確率)が低くなればなるほど(緑色の線が高くなるほど)、偽陽性は増えてくる は、正しいといえるでしょう。(5/m) pic.twitter.com/ckKWR9CZjR
2020-07-25 14:52:42しかしながら、PCRはそうではないのですから、 「偽陽性は検査前確率(事前確率)が低くなればなるほど、増えてくる。それが、この検査の特徴です」 との説明は、むしろそうでないのがPCR検査の特徴ですと指摘しているのです。(6/m) buzzfeed.com/jp/yutochiba/s…
2020-07-25 14:52:42(2) また、この緑色の線と黄緑色の線の連動の問題は、例の表計算にも関係しています。 この計算を見れば解るように、非感染者の陽性・陰性は、特異度を介して等比分配しています。 そういう意味で、PCR検査では、この2×2の表計算の出番が無いのです。(7/m) pic.twitter.com/BEioscOau7
2020-07-25 14:52:42つるかめ算のようなアンチョコ計算を学校教育で教えるべきではないという見解があるのですが、その理由の一つには、背景にある原理や現象を考えることをしなくなるというものがあります。 そして、この計算を濫用した議論も、背景にあるPCR検査の特徴を考えていなかったのではないでしょうか。(8/m)
2020-07-25 14:52:43しかも、自分に都合のよい結果を得るために恣意的に値を選択して「こんなにも沢山偽陽性が発生してしまうのです」とやってしまっては、非難を受けるのは当然なのです。(9/m) pic.twitter.com/I532C0pBoA
2020-07-25 14:52:43