『「世界文学」はつくられる――1827-2020』(東京大学出版会)の感想

『「世界文学」はつくられる――1827-2020』(東京大学出版会)の感想をまとめました。
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modestia @modestia_

"たとえばカザフやタタールの偉大な叙事詩が、はじめて出版刊行されるのが、原語ではなく、ロシア語だということもままあった。"『世界文学はつくられる』p209 ソ連の文学全集の話全般的に面白すぎる。この部分は最近話題の文化盗用につながりそうな話だ。

2020-08-18 00:12:38
Shun'ichiro AKIKUSA @shun_akikusa

RT<刊行中の拙著『「世界文学」はつくられる――1827-2020』(東京大学出版会)もリスト本です。画像はデイヴィッド・ダムロッシュ編『ロングマン版世界文学アンソロジー』の20世紀の巻です。 pic.twitter.com/bCrHK9jQcm

2020-08-18 00:40:09
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山本貴光 @yakumoizuru

秋草俊一郎『「世界文学」はつくられる 1827-2020』(東京大学出版会、2020)は、「世界文学」という見方の来歴から出発し、その名の下にどんな作品が編まれ読まれてきたのか、主に日米ソについて追跡する楽しい本。各種文学全集の収録作リストもあれこれ載っていて眼福です。 utp.or.jp/book/b508903.h… pic.twitter.com/IyncgKoDv3

2020-08-18 10:59:37
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HERRING BONE @a_peonywhite

『「世界文学」はつくられる1827-2020』秋草俊一郎著。数値で示された各国のシェアの推移でフランスの率が高い割にはプルーストはデカダン的ブルジョワフォルマリストとか言われ鼻持ちならない奴扱いなのが悲しい。パステルナークもちっとも入っていないし夏目漱石を抑えて樋口一葉の評価が軒並み高い pic.twitter.com/FEcmXYFHSU

2020-08-18 14:55:26
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HERRING BONE @a_peonywhite

不思議さよ。世界を謳っておきながら時代の潮流や世相で編まれたアンソロジーの織物(テクスト)はどこと無くいびつ。デイヴィッド・ダムロッシュ『ロングマン版世界文学アンソロジー』の流れを汲んだと思われる秋草先生の前作『今からはじめる世界文学アンソロジー』は王道の正典に囚われない新しい視点

2020-08-18 14:55:26
HERRING BONE @a_peonywhite

の世界文学で、遠くの他者と関わることを限りなく可能にする開かれた『窓』だなと改めて。多岐に渡る他者たちの存在を認知し理解への橋渡しとなる為のこんなアンソロジーがもっとたくさん出版されれば良いと思う。文学は決して廃れないし、変異しながらこれからもずっと人間と共存していくものだから。

2020-08-18 14:55:27
HERRING BONE @a_peonywhite

秋草先生のご著書で都留重人先生のお名前を拝見して驚いた。お亡くなりになってもう14年。私も年を取るわけだ。

2020-08-18 15:04:48
GaleJapan @gale_japan

ありがとうございます!先生が最近出されたご著書『「世界文学」はつくられる』(東京大学出版会)が非常に気になっています。目次を見るだけでワクワクしてきますね。 twitter.com/shun_akikusa/s…

2020-08-18 23:30:17
Shun'ichiro AKIKUSA @shun_akikusa

GaleJapanさんの一連の『ロリータ』出版のいきさつについてのtweetが当時の新聞資料を参照していて興味深いです(この辺私も『アメリカのナボコフ』(慶應義塾大学出版会)の2章で少し書いています)。私の勤務校では残念ながら使えない(と思う)のですが、サイトのインタビューなど面白く読んでいました。 twitter.com/gale_japan/sta…

2020-08-18 22:55:50
kskao @kskao1

秋草俊一郎『「世界文学」はつくられる 1827-2020』 「世界文学」をどのように捉えてきたか日本、ソ連、米国の三点から「世界文学全集」出版の経緯を通じて検証。

2020-08-19 00:34:36
kskao @kskao1

ソ連、1918年ゴーリキーが立ち上げた世界文学出版所の最初のカタログは西欧文学の翻訳のみで、これは露のプロレタリアが文化人であることを示すという西欧に向けてのプロパガンダの意味があり、続いて東洋編を出す予定だったが諸般の事情から1925年活動停止。

2020-08-19 00:34:36
kskao @kskao1

ゴーリキーの遺志を引き継ぐと謳って1967から十年に渡って第一部;古典、二部;19世紀、三部;20世紀、全200巻の「ソビエト版世界文学全集」を出版。ここでソ連が帝国でありながら国民国家ではなかった「アファーマティヴ・アクションの帝国」(テリー・マーティン)の顔が見えてくる。

2020-08-19 00:34:37
kskao @kskao1

それは翻訳の帝国でもある。通常「帝国」は植民地に自国文化を押し付けるため「輸出」が「輸入」を圧倒するが、ソ連では各民族語文学から露語への翻訳「輸入」も多い。中には口承文芸を「再発見」するうち本人が書いたというより訳者や秘書に作られたものもあった。

2020-08-19 00:34:37
kskao @kskao1

米国、1950年以来イェール大学のマックのアンソロジーがスタンダード、米文学がいかに西洋の歴史と不可分かを教えるもので東洋を含まない。また精読により作品外を見ない新批評的読み方は米国で発展した。

2020-08-19 00:34:37
kskao @kskao1

70年頃から様々な見直しが行われている。比較文学者スピヴァクは『ある学問の死ー惑星的思考と新しい比較文学』で「世界アンソロジー」を悪しきグローバリズムの具現化と批判。

2020-08-19 00:34:38
kskao @kskao1

その他、佐伯彰一氏の体験で知られる「開けっぴろげの大らかな」英訳による西洋と東洋を結ぶタイプの「世界文学」講座は、東西海岸のエリート校の「比較文学」から疎外された中西部ウィスコンシン大・マディソン校の「非典型的」なもの、などなど、へえ、と思うことがつきずおもしろい。

2020-08-19 00:34:38
kskao @kskao1

しかし、あのコンラドの和露大辞典のコンラドも収容所にほおりこまれたことがあるとは。 スターリンの粛清でいかに多くの貴重な人材が失われたことか。

2020-08-19 00:35:06
かもめ通信 @kamometuusin

「世界文学」はつくられる: 1827-2020 >> なるほど垣内松三の話も興味深いが,なんといってもゴーリキーが登場したあたりから,ぐぐぐっと前のめりに面白くなってきた。 → bookmeter.com/mutters/209117… #bookmeter

2020-08-20 16:03:39
かもめ通信 @kamometuusin

「世界文学」はつくられる: 1827-2020 >> ウェルズの『影のなかのロシア』が気になる!ジッドの『ソヴィエト旅行記』と読み比べたい!! → bookmeter.com/mutters/209118… #bookmeter

2020-08-20 16:24:59
かもめ通信 @kamometuusin

「世界文学」はつくられる: 1827-2020 >> ストルガツキーによる芥川解説!いやだわ。この本,本筋とはちょっとハズレたところでもツボる(^^ゞ → bookmeter.com/mutters/209120… #bookmeter

2020-08-20 17:03:49
ИКЭЯН @tyoroke0309

秋草俊一郎『「世界文学」はつくられる 1827-2020』(東京大学出版会)は、どの章から読んでも面白い。ソ連における世界文学の章で、60年代のソ連で芥川龍之介が安部公房、大江健三郎と並んで当時、人気だったのは興味深い。写真は昨年末にモスクワの古書店で見つけた『侏儒の言葉』の露訳 pic.twitter.com/YCWWEH1vWo

2020-08-20 21:43:39
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modestia @modestia_

『「世界文学」はつくられる』読了。 現在アメリカで「世界文学」アンソロジーが教材として編まれているというのは面白かった。個人的に各国、または失われた国の正典を読みたいわけであって何らの比較のための世界文学系統には自分はあまり興味なさそうだという気づきが得られた。

2020-08-20 23:54:22
modestia @modestia_

こちらでは高校の現代文で扱いそうな中身を「世界文学」を教材にしてやるというのはなんというか、難儀なものだなと思う。 どちらが良いなどと言えるものでもないが「帝国」の「文学」という感じがする。書いてあるけども中国の「世界文学」がどういう形になるのかはホントに注目だと思った。

2020-08-21 00:01:27
Shun'ichiro AKIKUSA @shun_akikusa

比較文学者の小谷野敦先生が拙著『「世界文学」はつくられる-1827-2020』(東京大学出版会)の書評を書いてくださいました。発売中の『週刊読書人』に掲載されています-「文学というものは個々人が関心を持ち、自分で探して読んでいくものだという原点に気づく」。ご紹介どうもありがとうございました。 twitter.com/tonton1965/sta…

2020-08-21 21:47:42
Shun'ichiro AKIKUSA @shun_akikusa

比較文学者の加藤百合先生が拙著『「世界文学」はつくられる』(東京大学出版会)の書評を『日本経済新聞』に寄稿してくださいました(8月22日)。 「著者は20世紀を支配した「世界文学」概念をみごとに解析してみせる」―どうもありがとうございました。nikkei.com/article/DGXKZO…

2020-08-22 15:33:05
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