魚の放流って効果がないんじゃない?放流の良いとこ、悪いとこ、必要性

魚の放流って効果が薄いんじゃないか。そんな論文から、放流について様々な意見が出ています。今後の生物多様性保全にとても重要な議論だと思ったので、防備録としてまとめてみました。
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北海道大学 @HokkaidoUnivPR

【研究成果】 放流しても魚は増えない~放流は河川の魚類群集に長期的な悪影響をもたらすことを解明~(地球環境科学研究院 助教 先崎理之) 詳細はこちら hokudai.ac.jp/news/2023/02/p… pic.twitter.com/n1Pjnbrbq4

2023-02-09 11:03:12
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Akira Terui @m_laevis

サクラマスの放流は魚類群集にどんな影響を持つのか?97河川における21年の長期データを解析したところ、直感に反し、放流と共にサクラマスは減り、サクラマス以外の種も大きく減ってしまうことが分かりました。PNASにてオープンアクセスです。 twitter.com/m_laevis/statu…

2023-02-08 09:27:44
Akira Terui @m_laevis

Our new research out @PNASNews - Theory & data show releasing native species into the wild destabilizes entire ecological communities (including the ones that are not supplemented) through excessive competition pnas.org/doi/10.1073/pn…

2023-02-08 04:38:54
オイカワ丸 @oikawamaru

放流の効果について正面から検証してみた論文! サクラマスが減ったからといって放流しまくるのは無意味どころか、サクラマスそのものも減り、さらに他の魚まで減らし生物多様性を損なう可能性が高い、ということが科学的データに基づいて指摘されています。 twitter.com/m_laevis/statu…

2023-02-08 13:08:17

なぜ全国の川で放流が行われているか。

Teru Wakabayashi @WakabayashiWalk

なぜ全国の川で魚の放流が行われているか、知りたい人はぜひ目を通してほしい一連のスレッドです。その上で私たち各々が目指したい川の未来像はどのようなもので、どのようにすれば叶うのかを考えてみましょう。私も今一度、勉強しながら考えたいと思います。 twitter.com/watanak_tweet/…

2023-02-16 23:45:37
Katsutoshi Watanabe @watanak_tweet

なぜ河川で漁協が魚の放流をするかというと、漁業法で、魚を捕る(あるいはそれを売る)権利を認める代わりに、それを維持する義務があると規定されているから。 その「増殖義務」は現在ほとんど全ての場合、放流で満たされています。 例えば: jfa.maff.go.jp/j/yugyo/y_kise…

2023-02-16 21:25:33
Katsutoshi Watanabe @watanak_tweet

なぜ河川で漁協が魚の放流をするかというと、漁業法で、魚を捕る(あるいはそれを売る)権利を認める代わりに、それを維持する義務があると規定されているから。 その「増殖義務」は現在ほとんど全ての場合、放流で満たされています。 例えば: jfa.maff.go.jp/j/yugyo/y_kise…

2023-02-16 21:25:33
Katsutoshi Watanabe @watanak_tweet

基本10年に1度の更新で、アマゴは何kg、アユは何kg放流する、という条件を都道府県で認めて、第5種共同漁業権の免許が漁協に与えられます。 で、外部の人からは遊漁料を徴収したりしています。 例えば: jfa.maff.go.jp/j/enoki/pdf/ar…

2023-02-16 21:25:34
Katsutoshi Watanabe @watanak_tweet

渓流魚の一部などで、放流に替えて、産卵場造成によって増殖義務と認められているところもありますが、放流以外の方法がどれほど資源増殖に貢献するかを定量的に判断するのは難しく、結局ほとんどは「増殖=放流」となっています。

2023-02-16 21:25:34
Katsutoshi Watanabe @watanak_tweet

たくさん放流しないと遊漁者がすぐに釣れない川が多いので、たくさん放流して遊漁者を呼ぼうとしますし、その放流種苗を買うお金も遊漁料なので、この枠組みから抜け出すのは一般的に難しいと思います。

2023-02-16 21:25:35
Katsutoshi Watanabe @watanak_tweet

今は、ゾーニングという考えが一般的になってきていて(Thanks to N村さんたち)、在来集団はできるだけ守り(場合によって禁漁区も)、場所によって放流で成り立つ漁場(ほとんど)、外来種を利用したり、釣りの仕方を限定したりした漁場などを組み合わせる場所もあります。

2023-02-16 21:25:35
Katsutoshi Watanabe @watanak_tweet

でもこの先、内水面漁業にどういったビジョンが描き得るのか、正直いって私にはわかりません。

2023-02-16 21:25:36
Katsutoshi Watanabe @watanak_tweet

放流に弊害がある、河川を釣り堀化するな、といっても、漁協はやめることができません。行政も諮問委員会である都道府県の内水面漁場管理委員会も法律と慣例に従う以外は難しい。

2023-02-16 22:24:07
Katsutoshi Watanabe @watanak_tweet

仮に増殖義務をなくしたら、漁協に排他的な権利を与える根拠がなくなる。 漁協がなくなったら、釣り放題、工事し放題となるかもしれず、これも魚類の生息にとって明るい未来ではないように思います。

2023-02-16 22:24:08
Katsutoshi Watanabe @watanak_tweet

(1)一部の川以外では放流を行わないと漁業・遊漁が成り立たない-->(2)放流には持続的な効果はなく悪影響も多い-->(3)放流しないなら遊漁者を減らすしかない-->(4)漁協が成り立たない-->(5)自然環境的に河川が無法地帯になる。 どの項目も絶対でも必然でもないが、この話題の一般的な構造。

2023-02-12 11:10:33
さかな芸人ハットリ @hattori95

ここ、大切な気がします。漁協が何かと悪者にされがちですが、仮に管理する立場の人がいなくなって放流もなくなったとして、その時に釣り圧のベクトルが天然魚に向いてしまったらそれはそれでかなりヤバいんじゃないかと… twitter.com/watanak_tweet/…

2023-02-17 00:30:52

釣り人側からのご意見

Teru Wakabayashi @WakabayashiWalk

渓流釣りの対象魚をはじめ、古くからそして今も広く行われている放流という増殖行為の問題点がまとめられているブログです。 釣り人に対しての強い言葉もありますが、渓流釣りを楽しむ人はじめ、ぜひ多くの人に読んでもらいたい内容です。その上で思うことを少し書きたいと思います。1/14 twitter.com/oikawamaru/sta…

2023-02-13 11:55:41
オイカワ丸 @oikawamaru

最近の放流関係の論文などを読んで考えたことなどを書いて虚空に向かって演説した記事です。私は農学部水産分野の出身なので、日本の水産業が科学的知見に基づいて再興することを願っています。 oikawamaru.hatenablog.com/entry/2023/02/…

2023-02-11 21:01:43
Teru Wakabayashi @WakabayashiWalk

現状、渓流釣りやアユ釣りを楽しめるほどんどの川で、増殖のための放流が行われています。それによって一定数の釣果が見込めるのだと、多くの釣り人は感じているのではないでしょうか? 2/14

2023-02-13 11:55:41
Teru Wakabayashi @WakabayashiWalk

果たして「放流により釣果が増える」という見込みは事実なのでしょうか? まず確かなことは、放流なしには存続しえない釣りがある、ということです。海と繋がらない川のアユ釣りなど、前提として自然再生産に頼れない釣りです。3/13

2023-02-13 11:55:41
Teru Wakabayashi @WakabayashiWalk

一方で、当ブログにもまとめられているように、近年の研究により、主にイワナやヤマメなどの渓流魚では、放流の効果が思ったよりも薄いことや、川によっては元々いた魚にまで悪影響を与えることが、わかってきました。(保護水面では)むしろ放流をした方が魚が減ってしまうことも。4/14

2023-02-13 11:55:42
Teru Wakabayashi @WakabayashiWalk

となればアユ釣り場はともかく、渓流釣り場では放流をやめていこうという動きが、釣り人や漁協から、もっと出てきても良いのではないでしょうか(私が知らないだけかも…)。 ですが多くの川で、放流をやめた方が魚が増える可能性をもつ渓流でも、なかなかそうはならないのはなぜでしょう。 5/14

2023-02-13 11:55:42
Teru Wakabayashi @WakabayashiWalk

理由のひとつは、放流を主とする増殖行為が漁協に義務づけられているためです。当ブログでも指摘されているように制度の問題です。現状ではほぼ、河川環境や生物多様性の保全、密漁監視などは増殖行為として認められていません。かろうじて人工産卵場造成が認められるぐらいではないでしょうか。6/14

2023-02-13 11:55:43
Teru Wakabayashi @WakabayashiWalk

では仮に制度が変わり、河川環境や生物多様性の保全、密漁監視などが増殖行為として認められ、逆に当ブログでも主張されているように増殖行為から放流が排除されたら、釣り人にとって「より良い釣り場」は得られるのでしょうか? 7/14

2023-02-13 11:55:43
Teru Wakabayashi @WakabayashiWalk

なかなか判断につきかねるのではないかと、私は思っています。そもそも多くの釣り人にとっての「より良い釣り場」とはなにか?という疑問もありますが、仮に「一定数魚が釣れる釣り場」とすると、放流せずに自然再生産だけで、それが成り立つのかどうかは、まだあまりわかっていないためです。8/14

2023-02-13 11:55:43
Teru Wakabayashi @WakabayashiWalk

それは川にどれだけの釣り人が来るのかによっても違いますし、漁協など実質的な管理主体の機能がどのように働くのかによっても違うでしょう。 放流せずとも釣り人が満足し、漁協も続けていけるような、包括的に持続可能な釣り場は、なし得るのでしょうか。検証を待ちます。9/14

2023-02-13 11:55:44