黒木玄氏の掛算ツイート

黒木玄 Gen Kuroki @genkuroki

#掛算 考え方さえ正しければ何をやっても構わない。こういう気楽さは算数に限らず、何を考える場合にも重要です。ところが、日本の算数教育では、考え方ではなく、「立式」（式の立て方）を厳しく制限して、「立式」だけを見てマルを付けたりバツを付けたりする傾向がある。これは非常にまずい。

黒木玄 Gen Kuroki @genkuroki

#掛算 本来「考え方の誤まり」を見付けて修正していくべきなのに、「立式の誤まり」を探してバツを付ける行為に成り下がっている。子どもたちの「考え方」を確認しようとせずに、厳しく正解が制限された「立式」のルールを設定して、それにしたがったかどうかでマルバツをつける傾向。ひどすぎ。

黒木玄 Gen Kuroki @genkuroki

#掛算 考え方そのものを確認せずに、厳しく制限されたローカルルールのもとで「立式」だけを見てマルバツを付ける傾向。そういう教え方に適応してしまった子どもが複雑な文章題を解けなくなる可能性はめちゃくちゃ高いと思う。これを数十年以上続けて来たことの損害は非常に大きいと思われる。

黒木玄 Gen Kuroki @genkuroki

#掛算 掛算の順序に関するローカルルールを子どもたちに徹底することのコストはものすごく高い。だから「２×８ならタコ２本足」とか「ずつがついている数を左に書く」とか「答と同じ“単位”の数を左に書く」という教え方が流行る。掛算の考え方を教えるという当初の目的はどこに行ったのやら。

黒木玄 Gen Kuroki @genkuroki

#掛算 小学校算数と中学校数学は確かに違う。しかしそれは「小学校算数では正しいとされた考え方が中学校数学では誤まりになる」という意味ではない。小学校算数における真理は中学校以上になっても普遍的真理のままであり続けることが納得できるように教えるべきである。

黒木玄 Gen Kuroki @genkuroki

#掛算 掛算の順序にこだわる教え方の問題を「ダメ教師」の問題にするのは完全な誤まり。たとえ優秀な教師であったとしても掛算の順序にこだわる教え方をしてしまったり、せざるをえない状況に追い込まれるということがわかっています。続く

黒木玄 Gen Kuroki @genkuroki

#掛算 続き　まずあらゆる教科書指導書（アンチョコ)には掛算の順序にこだわる教え方が書いてあります。さらに場所によっては地方全体で掛算には正しい順序があるという立場で教えている場合がある。そのような状況で若くて有能な教師が自分だけ正しい教え方をしようとしても難しいでしょう。続く

黒木玄 Gen Kuroki @genkuroki

#掛算 続き　掛算の順序にこだわる教え方に関する情報を集めると驚くほどワンパターンであることに気付きます。各教師が独自に掛算の順序にこだわる教え方をしているわけではありません。ワンパターンを作り出している何かがある。それが何であるかを明らかにして叩く必要があります。

黒木玄 Gen Kuroki @genkuroki

#掛算 まず、算数の教科書を出しているあらゆる教科書会社が掛算の順序にこだわる教え方をすすめていることはまっさきに指摘されるべき問題だと思います。掛算の順序の扱いについて多様性がなく、全滅状態になっています。何がこの画一性の原因になっているかはまだよくわかりません。続く

黒木玄 Gen Kuroki @genkuroki

#掛算 続く。次に1960年代の文部省が出版した小学校算数指導資料の中には「掛算の順序を逆に書く子どもは掛算の意味を理解していない可能性があるので注意せよ」という意味の記述があります。 http://t.co/PcgLogc2 現在でもこの考え方で教えている教師がいます。続く

黒木玄 Gen Kuroki @genkuroki

#掛算 続き　さらに数教協の「量の理論」（特に銀林浩氏の主張）の害も無視できないと思います。銀林氏は純粋な数の掛算では交換法則が成立するが、量の掛算では成立しないと主張しています。しかし通常の常識では「量＝数と単位の積」であり、量の掛算でも交換法則が成立しています。続く

黒木玄 Gen Kuroki @genkuroki

#掛算 続き　日本の算数教育の専門家たちが掛算の順序にこだわる教え方の普及にどのように関係していたか（もしくは現在どのように関係しているか）は大して解明されていません。現在の文科省の態度もはっきりしていません（掛算の順序にこだわる教え方を否定も肯定もしていない）。続く

黒木玄 Gen Kuroki @genkuroki

#掛算 続き　掛算の順序にこだわる教え方の出所は複数あるように見えます。しかし「掛算の意味」と「掛算の順序」を同一視混同するという傾向は共通しています。さらに子どもの理解度を掛算の順序を正しく書いたかで測ろうとする点も共通しているように見える。ワンパターンに見える。続く

黒木玄 Gen Kuroki @genkuroki

#掛算 続き　あと現場の教師が掛算の順序を子どもたちに教えるときに四苦八苦している様子も見られます。「ずつがついた数を左に書く」だの「答と同じ“単位”の数を左に書く」だの「２×８ならタコ２本足」だの妙な教え方が開発されてしまっていることから、相当な苦労があることが想像できます。

黒木玄 Gen Kuroki @genkuroki

#掛算 そうそう、東京都教職員研修センターの報告集の事例 http://t.co/PuaAOM0X も見逃せないと思います。教師は『問題の文章に「３ひき」が先に出てきても、「３＋４」にならないこともありますね』のような研修を受けていたりするのでしょうか？これはひどいと思います。

黒木玄 Gen Kuroki @genkuroki

#掛算 最近の事例 http://t.co/Wcm8yL0I では校長先生が掛算の順序にこだわる教え方を小学校のあいだはずっとするべきだという意見を述べていました。その校長先生がいる学校に赴任した教師は正しい教え方をできるでしょうか？ぼくは無理だと思います。

黒木玄 Gen Kuroki @genkuroki

#掛算 もしも学習指導要領などを通して政府が画一的に掛算の順序にこだわる教え方をすすめているのであれば、この話は簡単でした。政府を叩けばよい。現実はそうなっていません。　（現在の学習指導要領にも問題はありますが、掛算の順序との関係は直接的ではありません。）

黒木玄 Gen Kuroki @genkuroki

#掛算 http://t.co/L2c1J6Ek の右側2/3分を「機械的にずつがついている数を左に書く」＜＝「かける数とかけられる数を理解しているとみなして放置」に置き換えたバージョンも欲しいと思った。教師が望む順序で掛算の式を書いていても全然理解していない可能性がある。

黒木玄 Gen Kuroki @genkuroki

#掛算 続き　解説58-59頁 http://t.co/rdsL3zGS の行き過ぎた解釈を文科省が認識して放置しているのか、それとも認識してないのか。どちらにしてもこれは大変有害な解釈なので問題有りだと思います。ぼくが普通だと思う考え方は「式以外にも必要なら他の手段で補足の説明

黒木玄 Gen Kuroki @genkuroki

#掛算 続き。このように「学習指導要領で掛算を導入するときに掛算の順序を指定しているので順序が逆ならバツをつけてもよい」という主張は誤まりですが、掛算に限らない式一般の扱い方に関する説明が行き過ぎた解釈をされているせいで、掛算に限らず算数教育全体がおかしなことになっているわけです

黒木玄 Gen Kuroki @genkuroki

#掛算 文章題の解答欄を「しき」「こたえ」にして、「かんがえかた」を見ずに、ローカルルールに従っているか否かで「しき」にマルバツをつける習慣はいつからどのように広まったのだろうか？

黒木玄 Gen Kuroki @genkuroki

#掛算 http://t.co/e6GTaPmT のコメント欄の一小学校教師さん 2011/12/24 08:53 の素晴らしい発言に注目！「私はまだまだ駆け出しの教師ですが、学年主任の先生をはじめ、他の若い教師もこの例の教師と同じ考えで、正直ショックでした。」

黒木玄 Gen Kuroki @genkuroki

#掛算 教師個人がどんなにまともでも、周囲がまともじゃなければ、大変な苦労を強いられる。 http://t.co/rkcaEnYj の先生の発言も素晴らしいです。単に普通の常識的指摘を「素晴らしい」と言わなければいけない状況に算数教育はなってしまっている。

黒木玄 Gen Kuroki @genkuroki

#掛算 繰り返す。この議論を「ダメ教師」の問題に落としてはいけない！順序が「逆」でも正答扱いしたら、その次のテストでは、採点前に担任の先生から、「順番が逆の時は誤答扱いにしてください」と言われてしまいましたという話。＞ http://t.co/VonscJ3o

黒木玄 Gen Kuroki @genkuroki

#掛算 http://t.co/VonscJ3o なるほど、教科書指導書だけではなく、教科書そのものを改善してもらわないとダメですね。ここまでおかしな教え方が広まってしまった現実を見ると、掛算の順序はどちらでもよいとはっきり書いてもらわないとダメそうだな。