本日本屋へ寄ってみた。歴史物の雑誌に着色写真の使用が増えてるのは個人的には好き。でも、今のままのクオリティじゃやがて飽きられる。毛色の変わった企画として消費されて終わり。
2012-01-15 21:54:02戦後すぐもそうだったのは以前書いた。デジタル画像処理の技術が発達してるのに、こんな調子じゃ困る。個人的にはひとつのジャンルとして確立してほしいのだ。だって彩色写真は面白いもの。
2012-01-15 21:55:46現状の雑誌に掲載されている彩色写真の問題点は、「金=時間がかけられない」ってことなんじゃなかろうか?丁寧すぎると割に合わないのだ。ゆえにいきなり色を乗せる「塗り絵」に終始している。
2012-01-15 21:57:25「せめてこのくらいはやっておくと、塗り絵にならない」「ベタっとした古くさい作風でなく、現代的なものになる」ってなやり方をひとつ紹介しときます。透明水彩絵の具を使った淡彩の技法を、デジタルに置き換えたもの。
2012-01-15 21:59:27元の写真から水平を取り、レンズやスキャン時のゆがみを補正したもの。これに色を着けていくんですが、色付けする前にやっておくことがあります http://t.co/jEgjkqgf
2012-01-15 22:02:15固有色をいきなり乗せるのではなく、下ごしらえとして赤から青までの色温度で立体感、奥行き、光の向きを作っておきます。大まかに影は青、日向は赤。これを最低でも5~8段階程度(この写真は15段階ほどあります)に作っておきます。 http://t.co/W6oxaw8e
2012-01-15 22:06:33http://t.co/W6oxaw8e - この作業は、なれれば30分くらいでできてしまいます。やるとやらないとでは、後工程での仕上がりが雲泥の差です。これだけで割りと立体にみえるでしょ?
2012-01-15 22:08:49そういやヨーロッパの戦車模型は色温度気にして「光と影」を作ってる気がする。自分は模型作らないから、実際できるかどうかわからんけど。
2012-01-15 22:32:52実際に自分が透明水彩で淡彩やるときは、「マゼンタ」「ビリジアン」「ブルー系のいずれか」を混色してグレーを作り、これを下地につかいます。これで立体感と光を作ってから、固有色で仕上げ。黒は絶対に使わず、何らかの混色で表現。だって黒いんじゃなく暗いんだから。
2012-01-15 22:41:11レンダリング(CGじゃなく絵の)でよく利用する「コピック」。これにはちゃんとウォームグレーとクールグレーそれぞれ1~9までの濃さでワンセットあります。シェイプを作るのに暖色寒色を理解しておくと、とっても便利^^
2012-01-15 22:46:02つーわけで完成。あんましかわってない?ちょちょっと固有色乗せて、日差し分補正しただけ。でもこれで充分 正味2時間強の作業で、これなら時間単価考えても安く済みます。ちなみにこれはWeb用の色味であっさり。印刷ならもうちいっと暗くし http://t.co/DEIY0ohb
2012-01-16 01:07:31http://t.co/DEIY0ohb - とはいえ、印刷だと色校正だの修正ギボンだので一日仕事だろなあ・・あんまりやりすぎると割に合わないのでほどほどにしたほうが吉かも。身を切ってやってると長続きしないもの。
2012-01-16 01:12:32立体をどこまで意識できるかってことかもしれん。元写真があるんだから形は取れてるしデッサン力もいらなさそうだけど、ちゃんと立体にしてあげるには程々に必要かもなあ
2012-01-16 01:17:53色は周りの色に影響を受けます。「色の響き」とか言ったりすることもあって、例えばモノクロ画像の一部を青くすると、他が相対的に赤っぽく見えたりします。
2012-01-16 22:40:02赤く見えてるのは赤じゃないかもしれない。色の響きの中で、簡単に生々しい赤を放り込むのではなく、その色を感じさせる彩色を作っていく。そうすれば塗り絵に見えない素直な彩色写真になると思います。
2012-01-16 22:44:23よほどの天才的色彩感覚が無ければ、色を探りながら空間に筆を入れていくような丁寧なやり方がモアベターな気がします。色を着ける前に空間を作っておくと、それはやりやすい
2012-01-16 22:52:20ここは黄色だと知っていても、ぐっとこらえて黄色がおかれる空間を作っておく。色温度の差も空間を感じさせるひとつの方法だと思います
2012-01-16 22:54:40赤だろうが青だろうが、色彩に関係ない差。これを明確に作っておくと、それだけで空間をイメージしやすくなります。例えば人間の場合、肌の色にかかわらず皮膚は皮膚です。どんな色に染められたって布は布。人を彩色する時は、色を着ける前に布と皮膚を分けておきます。
2012-01-16 22:59:07船のある風景ですが、色以前に材質の違いをある程度把握しておきます。有機物・無機物。反射光・透過光。布、岩、塗料の塗られた鉄。色より大事な差かもしれません。 http://t.co/Q4zEAhJG
2012-01-16 23:06:54海上ということもありるので青っぽい色の面積が一番大きいんでしょう。レイヤーを複製して全体を青くしておきます。そして、青じゃ困るだろって違和感のある部分を観察します。 http://t.co/YUkjjvTF
2012-01-16 23:11:44ペンキと布は明らかに違います。まず布にあたる部分を丁寧に消します。彩度の無い下のレイヤーが、ペンキとの差になってくれます。そして背景の岩も違う。森もちがうけど、緑と青は一緒なので迷うところ。これは少しだけ調子を変えます。 http://t.co/65egOvwf
2012-01-16 23:18:25