〈評価的用法／記述的用法〉と概念連関

江口某 @eguchi1965

言葉の意味は多義的だったり曖昧だったりするので、いつも気をつけていなければなりません。

江口某 @eguchi1965

ここで「説得的定義」というおもしろい定義のしかたがあります。いろんなレトリックや議論のトリックで使われる技術です。

江口某 @eguchi1965

(あー、これおもしろけどやめた)

江口某 @eguchi1965

眠くなってきた。自分がわかっているつもりのことを書くのはつまらんね。発見がなくて。

江口某 @eguchi1965

言葉によっては、人によって単なる記述的用法だったり、価値評価的用法だったりする場合があります。

江口某 @eguchi1965

ふつうの用法と違う場合はまともな人はちゃんと定義して使うわけですが。

江口某 @eguchi1965

やっとレイープです。

江口某 @eguchi1965

ふつうの用法ではレイープは悪いことです。

江口某 @eguchi1965

っていうか悪くないレイープはない。

江口某 @eguchi1965

この用法では、「レイープは悪いことである」は常に真です。もともと「レイープ」のなかに「悪い」という評価がはいっているからですね

江口某 @eguchi1965

(ちなみに、「悪い」bad と「不正な」wrongは分けるべきなのですが、日本語ではあんまり区別がないので今回は気にしません)

江口某 @eguchi1965

「レイープ」のような語にはもっと複雑な事情があります。

江口某 @eguchi1965

「レイープ」は法的な言葉としても使われます。

江口某 @eguchi1965

人々が日常的に使う「レイープ」と法廷での「レイープ」の意味が違うことがあるかもしれません。

江口某 @eguchi1965

法的な意味でも「レイープ」も独特な仕方で評価的です。つまりそれは「それをやったら法的に罰する」という意味を含んでいます。

江口某 @eguchi1965

でもそういう価値評価的な意味を抜いて「レイープ」という語を使用することもできます。(ちゃんと定義すれば)

江口某 @eguchi1965

たとえばレイープとは「被害者によって能力がおよぶかぎり抵抗された上での交尾、あるいは抵抗すればおそらく被害者あるいは被害者がふつう保護している者が死んだり重大な危害を受けたりするような場合の交尾である」と定義してしまうならば、そこに評価的な意味はありません。

江口某 @eguchi1965

(「被害者」になんらかの評価的意味がはいっている可能性がある)

江口某 @eguchi1965

ふつうの用法で「あの女性はレイープされたらしい」という話をしているときに、「それって悪いことなの?」とか聞いたら馬鹿です。

江口某 @eguchi1965

しかし、今あげたような記述的な用法のレイープについてはまだ価値判断は保留されています。

江口某 @eguchi1965

さっきの意味で「雄コオロギが雌コオロギをレイープしてる」と記述したときに、「それって悪いことなの?」と聞くことは別に問題ないでしょう。そんな悪くない。

江口某 @eguchi1965

コオロギに「おまえはなんてことをしているんだ」「やめろー」「罰してやる」とか言ってもしょうがないでからね。ヨシダヨシミ探偵なら別かもしれないけど。

江口某 @eguchi1965

ええと。

江口某 @eguchi1965

(よっぱらい)

江口某 @eguchi1965

70年代後半からのフェミニストたちの運動によって「レイープ」概念が変更されたといわれています。