アドテクノスのゲーム『アレクサンドロスの遺産』で越田一郎さんはディオドロスの本から象兵について『平坦な障害物のない地形で戦うかぎり、この動物は無敵である。ただし、障害物のある行動しにくいところでは、足が虚弱なため、何の役にも立たない』(第19巻84章、ガザの戦い)と引用されてます
2013-01-31 23:44:07ペルシア帝国との戦いで、アレクサンドロスや、その配下の諸将は、象兵にかなり強烈な印象を抱いたのでしょう。アレクサンドロス死後の、後継者を巡るディアドコイ戦争でも、あまり象兵はぱっとしませんが、けっこうがんばって使おうとしている様子が見受けられますね
2013-01-31 23:46:02では、まったくの無駄だったかというと、私は、「象兵は正面からの会戦でなければ、役に立つ兵科」だったかもしれないと考えております。つまり、こちらに象兵がいることで、敵が戦わずに引いたり、場合によっては不利な停戦を受け入れる、ということがあったのかしらと。
2013-01-31 23:54:32実際の戦場の戦力としては、あてにならなくとも、抑止力などの威圧目的としての軍事力としては、高い金を払う価値があったのが象兵かもしれません。史書に残る「まっとうな戦い」ではないところで、象兵が活躍してた可能性はけっこうあるかもと思っております。
2013-01-31 23:56:09@bakagane 西洋の歩兵が強すぎるだけですよ、たぶん。インドではゴール朝がやってくるまで、最強兵科だったはずです。(遊牧勢力の影響を受けてグプタ朝期は例外的に騎兵重視)【山田】
2013-02-01 00:53:28@trushbasket @bakagane なおその後のインドの象兵ですが、ゴール朝からデリー・スルタン朝にかけては、騎兵には劣るもののそれなりの重要性を維持したようです。ムガル朝時代になると、火器の音でびびって暴れるし、背が高くて的になるし、良いことなしでお飾りに。【山田】
2013-02-01 01:04:47@trushbasket オスプレイ・メン・アット・アームズの『インドのムガル帝国軍』には、かっちょいいマスケット兵+象の組み合わせがありますが、なかなかうまくはいかないものですね。
2013-02-01 01:26:47@bakagane ムガル期の象は、基本的には見た目で威圧するのがお仕事ですがそれでも、味方が危機に陥ったときは、救援のために戦闘に参加したらしいです。運がよければ、たまには、かっこよく味方を救う姿が見れたかもしれません。【山田】
2013-02-01 01:49:49@bakagane 象は気性が荒くて飼育が大変なんですよね。現在の動物園でも飼育中の事故が多いです。そんな象を実戦に出せるまで調教するとなるとさらに大変だと思います。そんな象を多数揃えて戦場に出しても運用が難しいとなると、コスパの問題で廃れるのは仕方なかったと思います
2013-02-01 00:07:19@sweets_street やはり、「見栄えがいい」だけでは、コストを考えると、長続きしませんね。現代でいえば、空母でしょうかしら。
2013-02-01 01:30:28@sweets_street @bakagane 象さんは破壊力に加えて、馬を怯えさせる特殊効果もあるんですけどねえ。それでもあんまり役に立ちそうに無いですが・・・(ため息)。【山田】
2013-02-01 01:53:41@trushbasket @bakagane コストに見合った効果は得られないでしょうね。象と馬では飼育コストは格段に違いますし
2013-02-01 02:06:41@sweets_street @bakagane 馬怯えさせるなら、ラクダでも似たような効果がありますしね。何より、痛みですぐに暴走して、しばしば味方を破壊するのが。西洋諸国みたいな、よく訓練された歩兵を用意できる国相手には、いまいち役立たずな兵器ですよね。【山田】
2013-02-01 07:49:44@trushbasket @bakagane 弓兵を載せて移動櫓、巨体を生かして突撃阻止のための防壁なんて使い道もありますが、それでもあらゆる戦場・作戦において運用可能な歩兵、機動力を生かした後方撹乱・迂回攻撃・索敵などが可能な騎兵と比べると、使い道がかなり限定されていますね
2013-02-01 09:08:13@trushbasket @bakagane 象は輸送手段としては非常に魅力的で、現在でも荷役に使われている地域はあります。WW2やヴェトナム戦争でも輸送手段として運用されました。輸送に使えば暴走の心配が少ない上に持ち前のパワーを存分に生かせるので、戦場で使うより有用なのです
2013-02-01 09:13:33@trushbasket @bakagane 調達コストが低かったら、欠点に目をつぶって運用法を考えるんでしょうけどね。ヘレニズム諸国やインドなどがどうにかして戦象を使おうと苦心したのも、彼らにとっては戦象の調達コストが欠点に目をつぶれる程度に低かったからではないかと思っています
2013-02-01 09:24:37@trushbasket @bakagane 現代でも、強力でもコストが高すぎる兵器には予算がつきにくいですよね?多くの地域で戦象が使われなくなったのは、個体数が減って調達コストが上がりすぎたからではないかと思います。個体数が多いインドや東南アジアでは時代が下っても使われましたし
2013-02-01 09:36:21@trushbasket @bakagane 馬も結構デリケートな生き物ですが、象よりは調達が容易で「扱いにくいけど、あのスピードとパワーは魅力だ。せっかく数がいるんだから、頑張って使ってみよう」と皆が知恵を絞ったために、運用が発達した面が大きいとおもいます
2013-02-01 09:47:50@sweets_street @trushbasket @bakagane 品種改良に取り組むにも手頃ですね。象だと寿命長くて出産可能になるまで人間並みに時間掛かるし
2013-02-01 09:50:54@FlatDefense @trushbasket @bakagane 気性のおとなしい馬、パワーのある馬、スピードのある馬など、用途に応じた様々な馬を人類は作って来ましたね
2013-02-01 09:56:21@sweets_street @bakagane あと土着の軍事文化の強い弱いも、結構重要かと思われます。周りみんなが象より弱ければ、象に頼るのは合理的ということで。【山田】
2013-02-01 12:17:16@trushbasket @sweets_street @bakagane 西洋みたいなよく訓練された歩兵を用意できる地域の軍隊や、遊牧系イスラム系の精強な騎兵を駆使する軍隊は象より強いですが、インド、東南アジアはたぶん・・・。【山田】
2013-02-01 12:19:55@trushbasket @sweets_street @bakagane その証拠とでも言いましょうか、インドも外部の精強な軍事文化の影響を受け、土着要素が弱まった時代は、象の地位が低下してます。前時代の遊牧勢力侵入の影響を残したグプタ朝期や、トルコ騎兵の支配時代など。【山田】
2013-02-01 12:24:28戦象といえば『戦象の世界史』(松代守弘『歴史群像79号』)の記事にはお世話になりました。特に餌250kg/日とか、運搬力300~400kg、牽引力750~1000kgとかの能力は具体的なイメージにつながります。 @m_m1941
2013-02-01 12:41:43