西洋近現代史研究会「日本西洋史学の未来 ――西洋史若手研究者問題検討ワーキンググループの活動から」

西洋近現代史研究会特別セッション http://seiyokingendaishi.blogspot.jp/ 以下、上記リンクより転載 続きを読む
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Nobuhiko Kikuchi a.k.a. 歴史とデジタル @historyanddigi

金澤さんの報告開始。データから漏れ落ちてしまうような問題を話したい。 #近現研

2013-04-20 14:05:24
朝守飛阿弥 @heero108

第一報告:金澤宏明氏「日本西洋史学の将来を考える:若手研究者問題ワーキンググループの活動と研究環境」 第二報告:崎山直樹氏「現状分析と展望2013:日本西洋史学は衰退するのか?」 #近現研

2013-04-20 14:06:08
朝守飛阿弥 @heero108

まずは金澤氏のご報告。西洋史若手研究者を自認する人たちが集まり、どのような活動を展開しているのかを紹介。メンバーのなかで繰り広げられたさまざまな議論を公開する。なので共通見解というわけでは必ずしもない。#近現研

2013-04-20 14:08:35
Nobuhiko Kikuchi a.k.a. 歴史とデジタル @historyanddigi

報告内容は、各自の解釈、意見であって、若手研究者問題ワーキンググループの総意にあらず。 金澤さんの研究内容。3.11の影響。経済的な厳しさ。 #近現研

2013-04-20 14:11:22
朝守飛阿弥 @heero108

アメリカ史研究者である金澤氏は岩手県陸前高田市のご出身。震災によってご実家を失う。津波のため両親と連絡がとれず。非常勤の給料と実家からの援助で辛うじて生計を立てていたため、実家に帰る交通費を工面することもできなかった。両親は幸いにもご存命だったが多くの親戚や友人を失った。#近現研

2013-04-20 14:12:40
Nobuhiko Kikuchi a.k.a. 歴史とデジタル @historyanddigi

ノンアカアデミックポストでは定職についても、研究を続けるのは難しいという思い。研究を受けた訓練の成果は、ノンアカアデミックポストについては生かせないのではないか。 #近現研

2013-04-20 14:15:42
朝守飛阿弥 @heero108

一時は研究者をやめ、岩手県で高校教師として働いて実家を助けることも考えた。しかしそうなると、これまで大学院で11年間で続けてきた歴史研究を続けることは非常に困難。研究者の身分を失ってしまうと、各大学や研究機関の図書館にアクセスするのも難しいという状況がある。#近現研

2013-04-20 14:16:33
朝守飛阿弥 @heero108

自分はなんとか非常勤のコマ数を増やしてもらうことができ、アカデミック・ポストを確保することができたので、かなり運が良かったほう。#近現研

2013-04-20 14:18:38
朝守飛阿弥 @heero108

経済的事情から地方の学会や研究会ができなくなってから、どこにいてもさまざまな場所の研究者と交流することのできるTwitterの重要性を知る。震災から一年経った2012年3月、若手研究者問題改善を求める動きがTwitterの若手西洋史研究者アカウントで高まる。#近現研

2013-04-20 14:21:38
朝守飛阿弥 @heero108

2012年3月25日には西洋史学会後に有志が集まる計画を公開。主催校である明治大学の先生方も協力してくれた。当初は人が集まるのか非常に不安だったが、ふたを開けてみれば30名もの若手が集まった。当日はレストランで食事をしながら小さな現状報告をおこなう。#近現研

2013-04-20 14:28:35
Nobuhiko Kikuchi a.k.a. 歴史とデジタル @historyanddigi

昨年の西洋史学会大会後の食事会の紹介。 金澤さんに丸め込まれていた...! #近現研

2013-04-20 14:29:24
朝守飛阿弥 @heero108

最初は報告会を検討していたが、最終的に食事会におちついた。これまで若手研究者問題を考える報告会がいくつか開催されてきた。これは非常に有り難いことなのだけど、同じ議論が繰り返されてきたことは否めない。なぜみんな現状を変えねばならないと思っているのに、現状は変わらないのか。#近現研

2013-04-20 14:31:44
Nobuhiko Kikuchi a.k.a. 歴史とデジタル @historyanddigi

食事会にしたのは同じ目線で論じ合って、仲間を作るためだった。 #近現研

2013-04-20 14:32:08
朝守飛阿弥 @heero108

こうした背景から、まずはそれぞれの経験を語り合い共有する「場」と「仲間」をつくっていくことを目指した。こうした中で所属や職業、専門分野も多岐にわたるさまざまな人たちが集まっていった。これは今まで専門分野で固まりがちだった西洋史学界においては、非常に画期的なことだった。#近現研

2013-04-20 14:34:28
朝守飛阿弥 @heero108

オンラインのWeb会議システムを利用しミーティングをおこなう。そこでデータの収集が重要であることを認識。意見交換を繰り返しながら、Googleドキュメントを駆使した共通作業を通じてアンケートの土台を作成。そして2012年10月13日から12月15日にかけてアンケート実施 #近現研

2013-04-20 14:37:37
朝守飛阿弥 @heero108

Twitterや学会・研究会のMLを駆使することにより、最終的に191名の若手(を自認する)西洋史研究者からの回答を得ることができた。そして本日その分析結果をこの場で発表することになった。調査の中間報告はネットでも見れます➡https://t.co/i68lJvOkn6 #近現研

2013-04-20 14:40:39
朝守飛阿弥 @heero108

よく「研究者は野球選手のようだ」と言われる。プロになれるのは優秀な一握りの人間だけである、と。しかし大学院重点化政策のなかで、たくさんの人が歴史学の訓練を受けた。果たしてそれは質の伴わないものだったのか。#近現研

2013-04-20 14:44:14
Nobuhiko Kikuchi a.k.a. 歴史とデジタル @historyanddigi

私たちは研究者のおかれた現状を認識してきただけで、問題をペンディングしてきたのではないか。 #近現研

2013-04-20 14:46:31
朝守飛阿弥 @heero108

これまで研究手法を学んできた人であっても、アカデミック・ポストを得ないと研究を続けることはできない。仮に非常勤を得ることができた場合も、その給与だけでは研究をすることは困難。問題なのは、「ポストがない」「賃金が安い」という現状をそのまま受け入れてしまっていたことでは。#近現研

2013-04-20 14:47:06
朝守飛阿弥 @heero108

問題がペンディングされたまま解決に向かわないという問題。さらに問題を解決しようとしても、ひたすら賃金の問題に特化してしまうことで大事なものが削ぎ落とされてしまうのではないのか。常勤/非常勤の対立構造の中では解決できないことが多々あるのではないのか。#近現研

2013-04-20 14:49:16
Nobuhiko Kikuchi a.k.a. 歴史とデジタル @historyanddigi

専任と非常勤の賃金の問題は解決しても、それだけでは足りない。それが研究環境の格差。研究資料へのアクセスの格差の問題。 #近現研

2013-04-20 14:49:29
Nobuhiko Kikuchi a.k.a. 歴史とデジタル @historyanddigi

しかし、格差だけが問題ではない。「専任教員問題」というものもあるのではないか。 #近現研

2013-04-20 14:51:45
朝守飛阿弥 @heero108

専任教員であっても誰でも図書館などに自由にアクセスできるというわけではない。専任と非常勤がかかえている問題は実は同じだということが多い。こうした認識から、個々の抱える問題を語り合うことで「共有知」を形成することを目指した。学会報告・論文投稿・リソースへのアクセスの問題。#近現研

2013-04-20 14:52:41
Nobuhiko Kikuchi a.k.a. 歴史とデジタル @historyanddigi

歴史研究者の裾野と層は広く厚い。 しかし、論文投稿等の機会不均衡、退職者などの研究環境の維持の困難さ。地域格差も存在。 持続可能な歴史学研究を。 #近現研

2013-04-20 14:54:37