金明秀さんによるピエール・テヴァニアン講演報告

まとめ方に問題あれば、コメント欄でご指摘お願い致します。
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金明秀 Ꮶɨʍ, ʍʏʊռɢֆօօ @han_org

興味をもった方はこちらを参考に。映画『スカーフ論争』だけでも見に行く価値があります。/ pratiques théoriques: 5/6-11 ピエール・テヴァニアン講演会(排外主義をめぐって) http://t.co/6nzIdItNJT

2013-05-07 00:15:12
kamomé @goeland_argente

金明秀先生の一連の「スカーフ問題」関連ツィートが興味深いので、ぼくからもコメントさせて頂きます。

2013-05-07 00:03:49
kamomé @goeland_argente

シャンパーニュ『世論をつくる』http://t.co/IOE3eq5xPe この本の話が想定されていますね。QT @han_org 世論というものはかなり《作られる》という性格がある。アンケート調査というのは純粋に事実を反映するものではなく、問いの立て方によって誘導される。

2013-05-07 00:09:25
kamomé @goeland_argente

メディアだけでなく、アラン・トゥレーヌ一派などの一部社会学者も「スカーフ問題」の構築に関して共犯関係にありました。 QT @han_org 当時の教育現場が求めていたものはスカーフ論争とは関係がなかった。なのに、メディアが立てた問題設定に取り込まれていった。

2013-05-07 00:12:45
kamomé @goeland_argente

『イスラームの郊外』http://t.co/JBHIwdD1CS ジル・ケペルは、90年代から一貫してそのような反イスラムの保守知識人ですね。@han_org それまでは外国人とかアラブ系の人々とか言ったつつましい表現が使われていたが、この論争では語彙がどんどん露骨になっていった

2013-05-07 00:17:46
kamomé @goeland_argente

『都市が壊れるとき』http://t.co/JBHIwdD1CS さらに、「イスラム」は「郊外」で結びつけて論じられるようになります。社会問題の象徴として。QT @han_org 文脈のまったく異なる諸外国の状況とが混同されて議論されていった。イラン、アルジェリア、等々。

2013-05-07 00:21:22
kamomé @goeland_argente

あ、タイポが。 「郊外」で→「郊外」と

2013-05-07 00:40:00
沼崎一郎 @Ichy_Numa

@petitquimperois @han_org つまり、従来は階層的にも文化的にも人種的にも「同質的」で「平和」だったコミュニティが、階層的にも文化的にも人種的にも「相容れない」集団の「侵入」によって「犯されている」というわけでしょう?

2013-05-07 00:25:12
沼崎一郎 @Ichy_Numa

@petitquimperois @han_org アメリカの「郊外」についても、「黒人」に関して極めて類似の言説がありましたね。今でもあるけど。

2013-05-07 00:25:52
kamomé @goeland_argente

Contestations scolaires et ordre social : Les enseignants de Seine-Saint-Denis en grève http://t.co/Jsip5YRfPr 「郊外」における学校教育の問題と教員ストの社会学的研究

2013-05-07 00:26:27
kamomé @goeland_argente

@Ichy_Numa @han_org まあ、そういう話が捏造されてきた側面はありますね。移民問題は政策の帰結として出てきた問題ですし、「郊外」問題は政策とメディアによって作られ、イスラーム問題はメディアと一部知識人によって作られました。

2013-05-07 00:29:36
沼崎一郎 @Ichy_Numa

@petitquimperois @han_org 捏造と言うより、それこそがレイシスト神話でしょう。

2013-05-07 00:31:13
kamomé @goeland_argente

フランスの「郊外」の中学・高校教員が教育現場での経験をルポルタージュや評論にまとめることはよくあります。例えば、この3冊など。 http://t.co/T3pKQGroxH http://t.co/zj2JYZL62Y http://t.co/ysLm4YYop0

2013-05-07 00:34:17
kamomé @goeland_argente

@Ichy_Numa @han_org フランスのレイシズムというのは複雑で、必ずしも「人種」や肌の色で差別するのではないのです。ネガティブな文化的特徴と物語を諸集団に押し付け、それらを基に差別します。しかし、普遍的な価値が重んじられるので、日本のレイシズムとはかなり異なります。

2013-05-07 00:37:56
金明秀 Ꮶɨʍ, ʍʏʊռɢֆօօ @han_org

.@unspiritualized 同報告に参加した学者については、政治的な空気も読まずに「何か発言すればそれが採用されるだろう」と安直に考えるようなナイーブな要素があったのではないかと批判されていました。

2013-05-07 00:33:28
沼崎一郎 @Ichy_Numa

@petitquimperois @han_org 複雑なのはアメリカも同じでしょう。「肌の色」は神話だから。「普遍的な価値」を重んじるところが、フランスのレイシズムが「共和主義レイシズム」と呼ばれる所以。対して、アメリカのは、生物学/優生学レイシズム。その仇敵がボアズ人類学。

2013-05-07 00:44:52
kamomé @goeland_argente

Why the French Don't Like Headscarves: Islam, the State, and Public Space http://t.co/MbQ1CZ9X2O フランスのスカーフ問題に関するアメリカの人類学者による考察。

2013-05-07 00:46:40
沼崎一郎 @Ichy_Numa

@petitquimperois @han_org 日本のレイシズムは、普遍的な価値ではなく特殊日本的な価値を重んじ、生物学/優生学とは違うが「血」にこだわり、特殊日本的な価値に反する文化的特徴と物語を「血」の違う他者に押し付ける。

2013-05-07 00:47:25
kamomé @goeland_argente

ジョーン・w・スコット『ヴェールの政治学』http://t.co/YmcjaZeAe1 「ジェンダーの歴史学」で有名な著者によるフランスのスカーフ問題の考察。これは邦訳。

2013-05-07 00:50:01
金明秀 Ꮶɨʍ, ʍʏʊռɢֆօօ @han_org

中身読めますね。 RT @petitquimperois: Why the French Don't Like Headscarves http://t.co/9GpwwCwfrA フランスのスカーフ問題に関するアメリカの人類学者による考察。

2013-05-07 00:53:24
金明秀 Ꮶɨʍ, ʍʏʊռɢֆօօ @han_org

そういえば、ピエール・テヴァニアンは昨日の三宮で行われた在特会のレイシスト街宣を見に来たそうで。「カウンターはおとなしいね。警察はレイシストよりカウンターを取り締まっているように見えた」等々と感想を述べていました。

2013-05-07 00:58:46
金明秀 Ꮶɨʍ, ʍʏʊռɢֆօօ @han_org

「東京のカウンター活動はマジョリティ中心なのだけど、関西はそれに比べると当事者比率がやや高くて…」みたいな説明をしたところ、フランスでもカウンター活動にはマジョリティ中心の大規模な組織と、当事者中心の小さな組織とがあるという話を聞かせてくれました。

2013-05-07 01:00:14
金明秀 Ꮶɨʍ, ʍʏʊռɢֆօօ @han_org

反レイシズムの実践家でもあり、教員でもあり、理論家でもあり、調査もやり、といろいろと引き出しの多い方なので、明日以降の講演に参加された方も質疑応答でつついてみると収穫があるかもしれません。その際は報告をよろしくお願いします。

2013-05-07 01:03:57

翌日の関連ツイート補足。

金明秀 Ꮶɨʍ, ʍʏʊռɢֆօօ @han_org

だそうです! >関係者 “@geillrim: 三宮のときはいつものカウンターとは違うスタイルだったと伝えてもらえるかな? @han_org 在特会のレイシスト街宣を見に来たそうで。「カウンターはおとなしいね。警察はレイシストよりカウンターを取り締まっているように見えた」”

2013-05-07 07:57:20