第11回「県民健康管理調査」検討委員会・資料2「県民健康管理調査「甲状腺検査」の実施状況及び検査結果等について」についてデータを見てみた

・第11回「県民健康管理調査」検討委員会(平成25年6月5日開催) http://j.mp/tLRZ0L  資料2「県民健康管理調査「甲状腺検査」の実施状況及び検査結果等について」 http://j.mp/10XYcWy
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まとめ 津田敏秀・岡山大教授「明らかに多発だし、(発症が)原発からの距離に比例する傾向がある」 エッ? 【私の疑問など…個人的なメモ】(内容は全くの未検証) 県民健康管理委員会公表(2013年6月5日)の甲状腺がん症例の有病割合と、15歳から19歳における全国発生率や15歳から24歳における平均全国発生率とを比較するにあたって、 ・最も近い市町村(平成23年度分)とは対象地域の全検査データなのか?であるなら福島市に隣接する伊達市や川俣町が(原発に)最も近いと区分するのは無理がないか? ・15歳未満が27名中11名いるが、比較するにあたってその影響は? ・地域(放射性ヨウ素による汚染あるいは被ばく量)によって差があると言うのならともかく、(原発に近いほど汚染されているという印象のもと)「距離に比例する」っておかしくない?  (津田氏は「福島第一原発からの距離に関する量反応関係を示唆している」としか言っていなけ.. 34385 pv 226 27 users 87
地下楽師@Ph.D @tonkyo_Vc

.@kazooooya さんの「津田敏秀・岡山大教授「明らかに多発だし、(発症が)原発からの距離に比例する傾向がある」 エッ?」をお気に入りにしました。 http://t.co/JB4281il8M

2013-06-10 22:24:00
地下楽師@Ph.D @tonkyo_Vc

そもそも検定の多重性を考慮しない比較を疫学やっている人が行ってしまうというのはいかんですなぁ。いずれにしても2次検査の結果が中間段階の時点であまりどうのこうのと結論付けるのは早計ではないかと思います。 http://t.co/clgGmolBd2

2013-06-10 22:35:43

→ のp43にあるTable6)を使うのがよいのかな、と思います。勿論距離によって~ということの反証であるなら片瀬さんの検証で充分だとは思いますが。

地下楽師@Ph.D @tonkyo_Vc

第11回「県民健康管理調査」検討委員会(平成25年6月5日開催) 資料2 県民健康管理調査「甲状腺検査」の実施状況及び検査結果等について http://t.co/JaXIj2XFVp についてデータを見てみた。

2013-06-10 23:48:43
地下楽師@Ph.D @tonkyo_Vc

これについてはこの様なまとめがなされているが、http://t.co/4OWHefwplL いろいろ問題がありそう。例えば、まとめに採録されているこのツイート  https://t.co/blZ5jkXTpi 。

2013-06-10 23:49:16
地下楽師@Ph.D @tonkyo_Vc

割合変化って、そもそも23年度に検査した人数と24年度に検査した人数に大きな隔たりがあるところでこんなプロットすると、誤解を生みやすいので注意した方が良いだろう。恣意的なデータの見せ方という邪推をされても致し方ないのではなかろうか。

2013-06-10 23:50:00
地下楽師@Ph.D @tonkyo_Vc

で、5.1mm以上の結節ありの被験者は23年度は検査37894人に対して184人、24年度は2652人中19人。これは2×2分割表に対してフィッシャーの正確確率検定(超幾何分布に基づく)を行うとp=0.116。

2013-06-10 23:50:53
地下楽師@Ph.D @tonkyo_Vc

増えているとは言えない。勿論、「増えていない」と結論付けるものではないことは注意。

2013-06-10 23:51:03
地下楽師@Ph.D @tonkyo_Vc

なお、このサイトhttp://t.co/xhTCIyQ3Gmでこの検定はできます。その結果がこれhttps://t.co/JzNT3VNgeY

2013-06-10 23:52:46
地下楽師@Ph.D @tonkyo_Vc

で、このグラフはエラーバーをつけてはいけないものにエラーバーをつけている。https://t.co/0719iH1k6M  エラーバーつける、ということはこの各市町村の属性を有するより大きな母集団が存在する、ということになってしまう。

2013-06-10 23:53:22
地下楽師@Ph.D @tonkyo_Vc

エラーバーというのは、母集団から標本集団を抽出し、標本集団のパラメータから母集団のパラメータ(母数)の推定範囲を出す時の様な場合に用いられるものです。

2013-06-10 23:54:18
地下楽師@Ph.D @tonkyo_Vc

このグラフの示し方では、ある学校の男子生徒は220人、女子生徒は180人、というときの女子生徒比率が45%±○%であると言っているに等しいわけで、勿論そんなことはありえないわけです。

2013-06-10 23:54:45
地下楽師@Ph.D @tonkyo_Vc

そして、多数のプロットから2点だけ選んで(たとえば福島と郡山)比較するのは、いわゆる多重比較の点で問題あり。これは、例えばある有意水準で検定を繰り返してしまえば、本当は有意でないのに「有意である」という結果が増えてしまう(結果として偽陽性を拾ってしまう)ということ。

2013-06-10 23:55:08
地下楽師@Ph.D @tonkyo_Vc

例えば有意水準5%で20回検定繰り返せば、差がない集団間の比較でも少なくとも1回は有意であるという結果が出てしまう。繰り返し検定を行う場合に1回の比較と同じ有意水準で検定をやってしまってはいけない、というのは統計解析の常識。

2013-06-10 23:55:41
地下楽師@Ph.D @tonkyo_Vc

なので、この場合はχ2乗適合度検定とかそういったものを実施するのが適切。その上で、全体として有意であれば個々の比較を多重比較の補正を行うことが必要。

2013-06-10 23:56:09
地下楽師@Ph.D @tonkyo_Vc

で、この全体のデータでχ2乗統計量を出してp値を出すと、全被験者に対する2次検査対象者の割合、5.1mm以上の結節保有者の割合、全結節保有者の割合はいずれも有意になる。

2013-06-10 23:56:44
地下楽師@Ph.D @tonkyo_Vc

つまり、これは個々の市町村のこれらの割合の分布が、全体を母集団としたときの割合に従う分布のバラつきの範囲内という仮説は棄却すべき、ということを意味している。なので、この割合のバラつきが、何と相関関係があるのか、についても見ておいた方が良いだろう。

2013-06-10 23:57:21