丹生谷貴志ツイートまとめ(2013年7月)

丹生谷貴志氏の2013年7月分のツイートをまとめました。
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nibuya @cbfn

或いは例えば道元が問題となれば、僕に興味深いのは例えば彼が永平寺という思考持久戦の「山門」を形成し、そこに曹洞禅子弟群という「ミュータント群」を生み出す意志と化したことであり・・・そしてそのミュータントの夢想の厳格な見事さが・・・・いや、どうも未だ頭がSFですね・・・不謹慎・・・

2013-07-07 09:39:04
nibuya @cbfn

・・・ウィトゲンシュタインは僕には最後の最後まで、第一次大戦の塹壕の持久戦の残酷な具体性の中で書き続けられ郵送され続けた土まみれの文書の束のように見え、この印象は今でも変わらないので・・・

2013-07-07 09:53:11
nibuya @cbfn

・・・別に、哲学的思考をその時代環境等に還元してしまうつもりはありません。思考は、それがどのように孤独で孤立し慎ましいものであっても本質的に”世界に於ける”戦闘配置であり”或る戦いの記録”であるということ”だけ”が、僕にとって重要に見えるというだけのことです。

2013-07-07 11:21:23
nibuya @cbfn

・・・例えば熊野の山の中の目立たない(!)山寺の、その裏の林道が籠りつつ小さく開いた場所に、京都に向けて義憤の焼身自殺をしたという僧侶の憤死の場所が、単に印としてだけ残っていて、しかしこの殆ど完璧に無意味な憤死は、言うまでもなく、戦いの記録であり・・・等々

2013-07-07 11:25:25
nibuya @cbfn

認識の直背後には、真理でも虚無でもなく、砂−壁がある、とフーコーは言っています。おそらくは重々しい調子ではなく、あの変な微笑の口で・・・コレージュ・ド・フランスの講義ですから・・・

2013-07-08 13:22:00
nibuya @cbfn

神による創造という「神話」が否定されるとして、その否定の為には神による創造の証明と同じだけの探求が要請される・・・裏返しの情熱・パッション・・・これが基本的に「西欧的思考」の本性であるかのようで、例えば三島由紀夫はデゼッサントの驚異的な「体力」に驚くことになる。

2013-07-09 10:18:53
nibuya @cbfn

今日は四方田犬彦が神戸に来るというので鈴木創士と元町駅で四方田登場待機。一時太ったのが病後でやせたようで僕に撮っては昔の四方田犬彦の姿。近作の渾身の大作『ルイス・ブニュエル』を貰う。驚異と慶賀。結局三時過ぎまで元町。無論僕は一滴も呑まない。バイクをメリケン波止場の駐輪場なので

2013-07-11 04:20:23
nibuya @cbfn

最後に会ったのは東京でのイラン映画祭の時、十五年会っていないことになる。四方田は体調維持の為に大学を辞めて、物書き生活。自由に書けるのはともかく定収入が、てな話はやめましょ。今回はブニュエルを巡って京都で浅田彰さんとの公開対談の為の来神。といっても彼は元から神戸出自なので帰郷か?

2013-07-11 04:28:00
nibuya @cbfn

それ以前、会議を終えてから元町へバイクで向かう。真夏の暑夏の須磨海岸の光景、出来るだけ正当な駐輪場に停めるようにしているので、メリケン波止場、ポートタワー横の無料駐輪場。メリケン波止場全体はウィークデーとはいえ殆ど無人に近くその閑散が不思議な感じ。海と夏に連結した神戸は気分がいい

2013-07-11 04:40:38
nibuya @cbfn

神戸に十年以上住んでいたのにメリケン波止場とか、殆ど知らない。午後のこんな閑散とした時間はなおさら知らない。大阪湾から瀬戸内海への海は大人しすぎてねむったいが、港湾の機能を臨む光景は・・・例えば大岡昇平さんの『酸素』がここで書かれたことを納得させる。しかし素晴らしい暑さ!

2013-07-11 09:59:58
nibuya @cbfn

四方田犬彦の昨夜の「つもる話」はあまりにいろいろでとても書ききれない。後に十冊、書きたいことがあるんだ! という言葉にともかく、尊敬。失明の危険もあった大病は、やはりしんどかったに違いないが、いつもながらそれを流しながら話すかたちは、古い言葉ですが「漢前」ってもんでしょう。

2013-07-11 10:03:37
nibuya @cbfn

石川淳さんの「口癖」は、「バカヤロウ」と「笑わしちゃあいけない」だった。まあのべつ口に出していたら余計なゴタゴタの元でしょうが、頭の中で呟くのには何とも心落ち着かせる啖呵で、愛用しております。

2013-07-12 08:57:07
nibuya @cbfn

鈴木創士から、ライラ・カリドと会った話。僕はてっきり彼女は或る事件で事故死したと思っていたから、勘違いを訂正。

2013-07-12 09:05:03
nibuya @cbfn

言語は「固有名であろうとする」と仮説すれば無論、アリストテレスが言うように言語は宇宙に存在するあらゆる細部に応じる単語数を必要とし、崩壊する・・・というか不可能だが、それでもなお「言語は固有名において有ろうとする」ということは言語の欲望の本体であることに変わりはない・・・

2013-07-12 10:33:18
nibuya @cbfn

例えばエドワール・グリッサンの’全−世界”・・・グリッサンの仕事は、或いはドゥルーズらの哲学が誘発したもっとも美しい「小説」である・・・

2013-07-12 10:36:40
nibuya @cbfn

オルークさんの『Halfway to a threeway』の「threeway」というのは「三途の川」という言葉の直訳なのかしらね。三途の川は「River Styx」とか訳されるがこれはギリシア神話の語を充てただけだから訳語じゃない。threewayはその意味なら直訳になる。

2013-07-13 16:41:53
nibuya @cbfn

・・・しかしじっと読んでると、オルークさんの歌詞は凄惨な美しさがある・・・何か、本編が撮られることのなかった映画の美しい予告編のスクリプトみたいな感じと言えばいいか・・・

2013-07-13 16:48:24
nibuya @cbfn

新宿のフランス図書が書店店舗を閉じてしまったのですよね。まあ通販形式になったってことですが、前のビル四階の小さな店は僕は一番好きな書店だったので残念です。東京に出ることは殆どないから関係ないと言えば関係ないですが、これで東京に行った時の楽しみの一つが消えはしました

2013-07-13 18:21:32
nibuya @cbfn

SF連読は未だ細々と続いておりますが、さすがにかなりその地平の見通しがつき始めて飽和状態・・・そろそろ少し頭を移動させる頃合いか。パラノイアックにのめり込み弛緩するという悪い癖を回避する為に・・・べつの連鎖を・・・

2013-07-14 11:52:57
nibuya @cbfn

別に今になって急に付け焼き刃でSFを読んでいるわけではないので意外でもないけれど、今更確認するのは、SFというジャンルの底流に強く感じられる「ヒューマニスティックなボンサンス」の限界の様なもの・・・幾つかの例外を除くと最悪の場合、装われた狂気、或いは「寓話」に見えてしまうと・・・

2013-07-14 17:30:33
nibuya @cbfn

ま、あらかたは書き手の側の問題ではなくて、こちらの側の想像力の衰弱だと言われればそれまでですが。しかし、例えば『シルズ・ラダー』あたりから『ゼンデギ』或いは今執筆中の膨大な三部作(?)に感じられるイーガンの、迷走とは違う妙な苦悶の感じが・・・・

2013-07-14 17:34:51
nibuya @cbfn

ダーウィン/フロイトを巡るイギリス系分析医さんのエッセイの翻訳を読む。鋭利という程でもないが刺激的ではある本、だとは思うのだが、翻訳が何とも曖昧でイライラする。言葉がわかっていないのではなく、多分原書の意図をかなり捉え損なったまま訳してるんだろう。悪くない本なのに、もったいない。

2013-07-15 09:14:29
nibuya @cbfn

例えば「人生ははかなく空しいといったようなことを自覚あるいは享受することで自分たちを矮小に感じるかもしれないということが、人間はいかに悩まされてきたかという一つの指標である」みたいな日本語文をどう理解すればいいのか?

2013-07-15 09:26:39
nibuya @cbfn

どうも理科系エッセイの訳本のはずれ(!)を引いてしまう感じがします。しかも大方は古書でも安くなかったりで、訳本を買うのに「籤運」みたいな気分になってしまうのは鬱陶しいことです。結果必要に迫られて原書を買い足すことになるのですから、鬱陶しさは甚だしい。

2013-07-15 10:33:24
nibuya @cbfn

金井美恵子さんから、『一冊の本』の新刊の他に、エッセイ集成全四巻が平凡社から出るという知らせ。集成には今は入手の難しいものも沢山含まれるようで、素晴らしい。久美子さんは九月に個展・・・お二人の勤勉さに今更感嘆。

2013-07-15 10:41:06
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