「生徒指導論」体罰問題における質問回答

「生徒指導論」で体罰問題について発表した際に質問をいただきましたが、時間切れで回答できませんでしたのでTwitterにて返答させていただきました。
3
KendaiGiants@KAISEI @giants_kendai72

今日受けた質問は 「自分も体罰を受けていたが、納得していた部分がある」 「言うことを聞かないという条件ではどうするのか」という2点ですね。 本来鍵付きのFacebookで言うところですが、Facebookの友達に教員がいるのでTwitterで。

2014-01-10 19:37:38
KendaiGiants@KAISEI @giants_kendai72

まず最初の質問ですが、大まかには「納得する生徒がいるから、という理由では〈体罰〉を肯定することはできない」というのが解答になります。それに納得できない生徒もおり、その生徒にも害が及ぶ危険性があるからです。言いにくいですが、質問内容からは、まさに“「共依存」の関係”が見受けられます

2014-01-10 19:41:47
KendaiGiants@KAISEI @giants_kendai72

「部活動は勝ちに行くためにやっているから、生徒指導の話からは一旦置く」というお話もありました。私個人としては、勝利のためだけの部活動は存在価値が無いと思っております。生徒の成長のための一つの手段として部活動がある、すなわち部活動は目的ではなく手段であるべきだということです。

2014-01-10 19:44:48
KendaiGiants@KAISEI @giants_kendai72

「部活動」が〈自己目的化〉してしまうと、勝利至上主義になりがちであります。あの場で少し触れた〈体罰〉における「閉鎖性」の話ともつながりますが、〈体罰〉が起こる空間には「閉鎖性」という要素が少なからず見受けられます。世界が狭いために他の可能性を見出すのが非常に困難になる状況です。

2014-01-10 19:48:17
KendaiGiants@KAISEI @giants_kendai72

だからこそ、〈体罰〉の「連鎖性」が起こる。「自分は部活動で成長した」→「その部活動で〈体罰〉があった」→「体罰は正しかった」という論理には、明らかな誤謬が見受けられるはずです。〈体罰〉は他の指導の「可能性」、他の生徒が傷ついているかもしれない「可能性」、様々な「可能性」を奪います

2014-01-10 19:51:14
KendaiGiants@KAISEI @giants_kendai72

第二の質問について。「〈体罰〉は暴力であり、人権侵害である」とお話しましたが、もちろん他の生徒にも、そして教師にも「人権」はあります。その「いうことを聞かない」生徒にも「人権」はありますが、他者の人権を侵害する権利はありません。他者に危害を加えたり、授業を妨害することはもちろん→

2014-01-10 19:54:19
KendaiGiants@KAISEI @giants_kendai72

→認められないわけです。教師に殴りかかってくるようなことがあれば、もちろん正当防衛としての有形力は認められるべきであります。ただ、「絶対に」言うことを聞かない生徒という仮定のなかで取るべき行動を答えるのはもちろん容易いことではありません。ですが、そこで〈体罰〉を認めるわけには→

2014-01-10 19:56:43
KendaiGiants@KAISEI @giants_kendai72

→ゆきません。なぜなら、先述したように、〈体罰〉は暴力であり犯罪であり、人権侵害であるからであります。いかなる人間にでも人権はありますから、いたずらに有形力を行使することは認められません。かといって生徒指導を「諦める」ことが正解であってよいはずもないのは言うまでもありません。→

2014-01-10 19:59:19
KendaiGiants@KAISEI @giants_kendai72

→このあたりになってくると、義務教育の小中学校と、そうでない高校とでは話が変わってくるかもしれません。「自らの意志で」高等教育を受けている生徒には、自由とそれなりの責任がつきまとうのは当然の話であります。→

2014-01-10 20:01:41
KendaiGiants@KAISEI @giants_kendai72

→小中学生は「義務教育」といいながらも、ご存知の通り義務教育とは、親が「子女に義務教育を受けさせる義務」であります。子どもには〈義務教育〉を受ける義務はありません。あくまでも教育を受ける「権利」なのであり、登校し授業を受けるという行為は権利の行使なのであります。→

2014-01-10 20:04:36
KendaiGiants@KAISEI @giants_kendai72

→これらの話がどこへ繋がるのか、というと体罰の「閉鎖性」の話なのであります。世界各国では教育が十分に受けられない子どもが多いなかで、日本は幸いにして教育を受ける権利が保障されています。しかし、この「権利」が「義務」として感じられる〈教育〉は、あまりにもさみしいように感じます→

2014-01-10 20:06:37
KendaiGiants@KAISEI @giants_kendai72

→現在ある「学校」「部活動」の構造を、根本から見直す必要がある、と私は思っております。より開放的で枠組みの少ない教育機関があってよいのではないか。その方が、多様性を受容する生徒指導という「あるべき姿」を保持することができるような気がいたします。→

2014-01-10 20:08:22
KendaiGiants@KAISEI @giants_kendai72

→〈現実問題〉として、第二の質問の条件でどのような対処をすべきなのか。やや逃げのような形となりますが、ケースバイケースであるとしか言いようがありません(もちろん、〈体罰〉は不可)。それこそが生徒指導の「多様性」であるはずであります。→

2014-01-10 20:11:04
KendaiGiants@KAISEI @giants_kendai72

→心構えとしては、きょう@Atsuya1213 氏がおっしゃったことが全てであるかと思います。まずは生徒を「理解(同調とは違う)」してみよう、とすることが大事だと思います。「理想」のように聞こえるかもしれませんが、その「理想」を捨てた「現実」には〈体罰〉が待っているだけであります

2014-01-10 20:13:50